更新日:2020.08.24
経理に仕事って地味。机に座って数字ばかりを扱って。
それに比べて企画とか営業はいいなー。自由に行き先が決められたり、そもそも自由に外に出かけることができる。いろいろな人にも会えるし、その上、お客さんと一緒とはいえ、会社のお金でタクシー乗ったり飲み食いまでできて。
経理の仕事をしながら、ついそんなことを感じてしまうことがあるかもしれません。確かに座ってばかりだし、細かいお金の計算ばかりだし。しかし、そんなご本人のイメージはともかく、実は会社や社会の視点で見た場合、経理の仕事ほどメリットが多く、有利な仕事はありません。
これは本当の話。例えば具体的に、次のような事柄が(続々)メリットとして挙げられます。
◆会社に絶対必要とされる仕事
会社の中には様ざまな役割の方が存在します。営業部門、企画部門、製造部門に総務部門。大きな会社では研究部門などもあるでしょう。根本的なことですが、こうした部門は全て会社の利益を上げるために働いています。つまりお金を稼ぐため。そのための営業であり、製造、研究部門です。そして、その会社にとって最も大切なお金を管理しているのが経理の仕事です。営業のいない会社は存在するかもしれませんが、経理のいない会社は存在しません。例え経理の専門職がいなくとも、それは社長が肩代わりしていたり、総務と兼務であったりと、誰かが必ず行っていて、だれもお金の管理をしていないという会社はありません。
そもそも会社は、決算書を作るために、すべてのお金のやり取りを正確に記録する必要があります。
記録しなければならないお金の動きは毎日発生し、必ず正確に記録する必要もあります。
そしてなにより、現在の会社の状態を正確に判定する基準は、お金(数字)しかありません。
数字がなくては、会社が利益を出しているのかさえ分かりません。そして数字がわからなければ、会社は社会的な信用を得ることもできませんし、銀行取引もできません。
つまり経理はどの会社にも絶対に必要で、核心部分であるだけに、外注されにくい仕事です。
◆時間外労働、休日出勤もほとんどなし
経理の仕事は、1年を通しほとんどのスケジュールが決まっています。忙しい時期もあらかじめ予想しやすい仕事です。もちろん忙しい時期に残業する可能性もありますが、突発的な出来事で徹夜、残業といったケースはほとんどありません。土日の休みも取れますし、休暇も取得しやすい。そんな仕事でもあります。
◆スキルアップが目に見える
経理の仕事は、業務の範囲が明確です。つまり仕事に必要な技術のほとんどが目に見えるものです。営業のように、愛嬌や人脈といった目に見えにくいお力はほとんど必要ありません。そのため、自分がどの程度の実力、スキルを持っているかを確認しやすく、また新しく身に着けるべき技術も明確です、
また、経理はお金の流れを常に見ているため、必然的に経営者的な視点を持つことになります。考え方や視野も深く広くなります。
◆仕事のレベルを証明する資格がある
経理は専門的な知識が必要な分、様ざまな資格が多く存在します。
例えば「日商簿記(2級以上)」「給与計算実務能力検定(2級以上)」「FASS検定」など、現在の仕事のスキルアップのために取得しておけば、それは「普遍的」で「公式」の実力の証明となります。
当たり前の話ですが、営業職などにこの手の資格は存在しません。営業2級…、あれば面白いとは思うのですが、そんな資格はありません。そのため、売り上げや顧客開拓の実績などを示す方法はあるものの、絶対的な実力を説明する基準が存在しません。
◆経理は事務職の中でも転職しやすい!
経理は、総務や人事などといったデスクワーク系の仕事の中でも転職しやすい職種といわれています。
他の事務職よりも積み重ねた実績やスキルの汎用性が高く、どの企業でも活用しやすい人材のです。
そのうえ、経理は、企業の規模や業種などに関係なく、基本的に同じ方法で行われています。
そのため、現在の会社で培った力は、他の会社に行っても、そのまま活用することができます。これは税理士さんが、どんな業種のクライアントにも対応できるのと同じといえるでしょう。
これに比べ営業職などは、業種、業界が異なると、ノウハウや知識の多くが役に立たない、あるいは、もう一度業界特有の知識なども学ばなくてはならないケースが考えられます。