更新日:2020.08.24
「自分の話が伝わっている感じがしない」「話しても、あまり反応がない」。人とのやり取り、あるいはプレゼンテーションなどで、こんなことを感じたことはないでしょうか。
必要なことを、ちゃんと内容を漏らさず丁寧に伝えているはずなのに、なぜ。
その原因は、もしかしたら貴方の話し方、そして話す内容に関するコツを外している可能性があります。今回は、「伝わる」話し方、の基本的な5つのコツをご紹介したいと思います。
簡潔に話す
丁寧に、漏れなく伝えることを考えるあまり、話が盛りだくさんになりすぎて、結局何を伝えたいのかがわからなくなってしまう場合があります。
一度の発言では、できる限り一つのことをはっきりと簡潔に伝えるようにしましょう。多くても伝える項目は3つまでと考えておくとよいでしょう。
またカタカナ用語をやたらと入れたりするのも避けましょう。相手が理解できないばかりでなく、あなたの印象さえ悪くなってしまう可能性もあります。
「入れ子」の多い話し方も禁物です。入れ子とは、会話の中で登場した言葉に対し(※)を付けたように解説を入れてしまうこと。「この件に関しては、設計の佐藤さん、ちなみに佐藤さんのおこなっている設計は主に外壁構造についてですが、外壁構造は、わが社の一番の特徴でもあるのですが」といったもの。よく頭の良い学者さんが、こうした会話をするのを目にしますが、内容は正しいものの、が記述書のような話し方になってしまい「伝わる」という意味では決してよい話し方とは言えません。
結論は先に!
話しがいつも長い方の一つの特徴として、なかなか結論を言わない、というものがあります。理路整然と話したい気持ちが強すぎるのか、まるで小説のように前提条件や前置きを長々と喋り、最後に結論を持ってきます。
その間、話を着ている人は「この人は何を言いたいのか」「賛成なのか、反対なのか」がわからないまま、その人が結論を導き出した過程に長々と付き合わされることになります。
大切なのは結論を最初に持ってくること。
例えば
「その件については賛成です。なぜなら」
「これは30%程度伸ばすことができると思います。それは」
「これは素晴らしい方法だと思います。時に」
といった形です。結論を先に言っておくことで、「この人は〇〇についての話をしたいのだ」ということを理解したうえで、そのあとの「なぜ」を聞くことができます。先に例を紹介した「結論は最後」の話し方とは、相手の理解度が全く違ってきます。
できれば「結論」→「理由・過程」→「もう一度結論」という順番で、自分の意見をさらに強く印象付けるようにしましょう。
大切なことは繰り返し言う
自分の提案や説明で特別に重要だと思うことは、繰り返し伝え相手に印象づけましょう。たとえば「この方法ですと、30%の広告宣伝費の削減になります。30%は結構な割合です」「2018年の目標は100人の獲得。10人ではなく、100人です」といった具合です。数字や名称など、間違った認識を持たれてはいけないことはこのように念を押すといいでしょう。
数字を使う!
数字は根拠や目標を明確にします。
日本人の特徴かもしれませんが、話の中に「多くの」「たくさん」「なるべく早く」といった表現を使いがちです。
しかし、あなたが思っている「たくさん」と、相手が思っている「たくさん」は、一致していることなどまずありえません。
ここはできる限り具体的な数字でしますことが、相手との共通認識をきちんと持ち、話を聞いてもらうためにも重要です。
「もっと人を集めましょう」→「あと100人集めましょう」
「もう少し早く始めましょう」→「あと15分早く開始しましょう」
といった具合です。もちろん期日、締め切りも〇月〇日までにお願いします!という形で伝えるようにしましょう。なるべく早くやっといてください、では何も動きません。
そして数字の使い方をもう一つ。これは発言の最初に、これから何項目のことについての発言をするのかを明言する事です。
「これについては、申し上げたいことが2つあります」
例えばこんな言い方で発言を始めます。
相手がこちらに注意を向けるのがありありと分かります。そのうえで、別項で申し上げた通り、2つの結論なりを最初に言うことで、さらに相手の利く姿勢が強まります。
あえてパワーポイントを使わない
最後はパワーポイントの使い方。パワーポイントは特にプレゼンテーションでは欠かせない存在です。外部の人との打ち合わせやプレゼンテーションでは、紙に印刷した資料として渡す機会も多くあります。
しかし、こういう経験はありませんか?
パワーポイントばかり眺めていて、話をあまり聞いてくれない。
手元の紙資料に目を落とし、話そっちのけで何ページが先まで目を通している。
つまり主役があなたの話ではなく、パワーポイントになってしまっているケースです。
対策は、敢えてパワーポイントの資料を事前に配らない、という方法です。「今日ご説明した資料はこちらに!」と最後に持って帰っていただく方法でもよいでしょう。
あるいは時に、わざとパワーポイントを使用せず、レジュメだけで話すようなケースを作るのも、相手の話への関心を高めるという意味では、プレゼンの内容によっては良いかもしれません。