OCR製品・クラウドサービスの
価格・機能比較方法

近年、OCR製品やサービスの導入を検討されている企業が多くなっています。そこで、どのOCR製品・サービスを導入すべきかの情報収集や検討をしている企業にお役に立てるよう、OCRサービスを選ぶ際の機能比較のポイントや視点を整理してみました。

更新日:2019.10.01

OCR製品・クラウドサービスの価格・機能比較方法

近年AI OCRが開発され文字認識率が高まったこと、また価格が下がったことから、OCR製品やサービスの導入を検討されている企業も多いと思います。

 
そこで、どのOCR製品・サービスを導入すべきかの情報収集や検討をしている企業にお役に立てるよう、OCRサービスを選ぶ際の機能比較のポイントや視点を整理してみました。

処理したい書類は「手書き」か「活字」なのかを考える

一言でAI OCRと言っても、各ツールやサービスによってその機能や特徴、認識の精度、価格などは大きく異なります。まずは、処理したい書類が「手書き」なのか「活字」なのかを考えましょう。
 
手書きの書類をOCRで処理したいという企業は、各種アンケートや申込書、伝票などに書き込まれている内容を自動で読み込みたいというニーズがあることでしょう。当然ですがこの場合は、「手書き文字の認識に強いOCRサービス」を選びましょう。ここでは各製品名やサービス名をご紹介しませんが、「手書き OCR」などと検索されると各社が提供しているサービスが出てきます。
 
価格はフリー(無料)のものから、500万円以上するものまで、千差万別です。
手書き文字の認識には非常に高度なエンジン(AI)が必要なため、価格帯が高い傾向にあります。

 
活字の書類をOCRで処理したいという企業は、請求書などの帳票など、経理関連の書類をスピーディに処理したいというニーズがあることでしょう。この場合は「OCR 請求書」などと検索すると各サービスを比較することができます。
 
活字に向いているOCRはクラウドサービスとして提供している企業が多いようですが、月額2万円~10万円程度の利用料が最多価格帯のようです。手書きに向いているOCRと比べて安い傾向にありますね。ただし、数千円程度で購入できるパッケージOCRソフトなどには、AI(人口知能)によるディープラーニング機能がついておらず、あくまで「事前に設定された能力内でしか読み込みをしない」というものがほとんどですので、注意が必要です。
 

読み取る言語で選ぶ

日本語だけを読み取るのか、外国語もよく読み取るのかなどによって、選ぶべきツールは変わってきます。請求書の読み込み処理だけをしたい、ということならば日本語に強いツールで良いでしょうが、外国語が途中でよく出てくるような技術資料を読み込みたいという場合には、その言語に対応しているツールを選ぶ必要があります。
 
ロシア語とドイツ語には強いが日本語は少し弱い、など各ツールによって特徴が違います。説明ページなどで「得意な言語」を確認してみましょう。
 

標準機能、オプション機能で選ぶ

せっかく数百万円もする高額OCR製品・サービスを導入したのに、使っているのはごく一部の機能のみ、という会社もあります。今はクラウドで使える高機能かつ安価なAI OCRが多数出ていますので、最低限必要な機能が付いているサービスを契約して、必要な機能が出てきたらオプション契約をしたりアップグレード契約をする、というスタンスでOCRを選定されても良いかもしれません。
 
請求書の処理をOCRで行い業務効率化につなげたいという場合には、スキャンした内容を読み込むだけでなく、請求内容を判別して自動仕訳データを作成する機能、科目変換機能、会計データ作成機能、会計システム登録機能などがついていると使い勝手が良くなります。自社で導入済みのRPAと連携が可能か、相性が良いかどうかなども、選定視点として持っておくようにしましょう。
 

文字認識率(識字率)、読み取り精度で選ぶ

当然ですが、導入するOCRを検討する際に文字認識率は非常に重要です。先ほども触れましたが、「OCR」と「AI OCR」は違います。AI(人口知能)によるディープラーニング機能がついている「AI OCR」サービスの場合は、最初は文字の認識率(識字率)が低くても、利用すればするほどその認識率を上げ、認識精度を改善することが可能です。
 
一方、パッケージ型の多くが該当する「ノーマルOCR」の場合は、当初からプログラムされたロジックの範囲内でしか文字を読み込まないため、使い込んでもその精度が上がってきません。
 
ビジネスでOCRを検討しているのならば、使い込むほどにその読み込み精度が高くなるAI OCRをクラウドで活用することをおすすめします。クラウドサービスの場合は、オンプレミス(インストール)型と違い、ツールベンダーが機能をアップグレードすると、リアルタイムでその恩恵にあずかることが可能だからです。
 

サービス提供企業の継続性で選ぶ

特にクラウドサービスのAI OCRを導入する場合には、「提供企業がすぐに倒産したりサービスから徹底してしまったりしないか」を選定基準とするのも良いでしょう。せっかくAI OCRとRPAを連携させて各種業務を自動化に近い形で運用できるようになったのに、ある日突然OCRサービスの提供がストップしてしまった、ということになると大変です。
 
この業界はベンチャー企業の参入が多いと言えますが、見栄えが良い、価格が安いからと飛びついてしまって後で痛い目を見ないように、サービス提供企業の継続性という視点も持って利用サービスを選定されることをおすすめします。
 
AIにより、OCRの機能はここ数年で飛躍的にアップし、今後さらに多くの機能開発が見込まれます。業務効率をアップするためにも、自社にあったOCRを選び、導入してみましょう。恐らく社員のモチベーションアップ、残業時間削減などにもつながっていきますよ。

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