更新日:2020.02.20
ペーパーレス化を進めると働き方改革が進む
2019年4月から順次施行されている「働き方改革法」に伴い、ペーパーレス化を推進する中小企業が増えてきました。ビジネスの現場でペーパーレス化を進めると、紙ベースの資料や書類が減るため、コスト削減や作業効率アップにつながります。
また物理的な「紙の書類」の代わりに「デジタル化された書類」で仕事を処理できるようになるため、リモートワークと言われるオフィス以外での業務処理や、在宅勤務、各種ITツールの導入なども検討しやすくなるでしょう。
従来のように紙ベースの書類を使って仕事をしていると、働き方改革を推進する上で様々な弊害が起きてしまいます。
例えば、日報を紙ベースで運用している企業の場合には、毎日の日報を書き込むための紙代や、提出済みの日報を保管しておく場所が必要となります。社員は毎日、日報を提出するために外出先からオフィスに戻って記入する必要があり、上司は毎日、部下が提出する日報に目を通し、検印を行い、他のマネジャーや他部署などに情報共有が必要な日報を回覧したりします。
この業務フローでは回覧中に日報を紛失してしまったり、必要な日報がどこかに紛れ込んでしまい発掘できなくなったりすることなども頻発するでしょう。また何よりも、「たった1枚の日報を提出したり、検印したりするために外出先からオフィスまで長い時間をかけて移動する」ということが生産性向上にブレーキをかけ、働き方改革の推進を妨げてしまうのです。
現在、厚生労働省が旗振り役となり働き方改革を日本全土で進めていますが、上記のように紙ベースで文書を運用している企業では業務生産性が低く、残業時間削減の実現が難しくなってしまいます。
働き方改革を実現するためには、企業はペーパーレス化を進めていったほうが良いと言えるでしょう。
電子帳簿保存法改正により、国税関係書類の電子ファイル保存が可能に
そのため、一定要件の下、国税関係書類や証憑類をデータにより保存することが可能となる「電子帳簿保存法」が1998年に施工されました。以来、2005年にはスキャナ保存制度の導入、2016年には一部でデジタルカメラやスマートフォンなどによる撮影が可能になるなど、電子帳簿保存法はここ数年で大きく現場寄りに改正されてきました。
法改正により、上記の国税関係書類のうち、これまでは認められていなかった「決算関係書類を除く国税関係書類」をスキャナで取り込んで電子ファイルとして保存することが可能になりました。
スキャナによる保存が認められているのは、契約書(および写し)、領収書(および写し)、見積書、請求書、納品書、注文書などだけで、国税関係帳簿や決算書類は認められていないので注意が必要ですが、これまで日本企業においては紙ベースで運用することが当たり前になっていた「見積書、請求書」などを電子ファイルで保存しても良いということになったのです。
ペーパーレス化によるメリット
法律や企業間取引の商習慣もあり、これまではほとんどの中小企業で請求書などの運用は紙ベースで行われてきました。今後はペーパーレス化を支援するクラウドサービスの開発スピードが加速したり、経理処理業務のペーパーレス化導入による税制優遇発表などが行われたりすることで、ペーパーレス化を推進する中小企業が増えてくることでしょう。
国税関係書類をペーパーレス化することができれば、情報漏えいリスク、証憑の保管スペース確保、紛失リスク、管理コストなどが軽減されます。また電子ファイル化されることにより、いつでも証憑を検索したり閲覧したりすることができるようになるなどのメリットがあります。
経理処理の実務においても、請求書や領収書を受け取った企業は、仮に経理担当者が外出中や移動中であっても、電子化された書類で経理処理を実行することができるようになるため、生産性は飛躍的に向上するでしょう。
また、スマホで領収書を撮影することで、外出先からでも経費精算を行うことができるようになるため、社員は経費精算を行うためだけにわざわざ外出先から会社に戻る必要性がなくなるなど、これまでのワークスタイルを変革できるはずです。
働き方改革を推進し残業発生時間を抑え、社員・スタッフに年次有給休暇を取得させるためにも、国税関係書類のペーパーレス化を検討してみてはいかがでしょうか。
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