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Webマーケティング実践のためのウェブ活用ラボ | コラム | マーケティング戦略に役立つフレームワークを8つ厳選!

マーケティング戦略に役立つフレームワークを8つ厳選!

上手なマーケティング戦略を考えたいと思っていても、分析要素の選択や考えの進め方がわからない、上手くいかないと悩んでいる人は多いです。マーケティング戦略を考える際には、問題を可視化してスムーズに整理できるフレームワークの活用が非常に役立ちます。この記事では、使用頻度の高いフレームワークを8つ厳選し、目的別に紹介します。ぜひ参考にしてください。

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更新日:2020.06.26

マーケティングフレームワークの基礎知識

マーケティングフレームワークとは、市場分析や戦略構築、思考の整理をするための考え方の枠組みのことです。これを活用することで、分析したい物事を的確に素早く把握できるようになります。
マーケティングフレームワークは1種類ではありません。用途にあわせた種類を選んだり、目標達成のために組み合わせたりして効果的に活用しましょう。

現状分析に役立つフレームワーク3選

ここでは、現状分析に役立つマーケティングフレームワークを3つ紹介します。

自社の課題発見を行う「3C分析」

3C分析は「Customer(顧客)」「Company(自社)」「Competitor(競合他社)」の3つの視点で現状を分析するフレームワークです。
顧客の分析では、ターゲット層の特徴や潜在ニーズなどを集めます。自社の分析では、自社商材の強み・弱み、市場におけるシェアや評価などを挙げていきます。競合他社の分析では、自社と比較した場合の競合他社の強み・弱み、市場におけるシェアや評価などを整理しましょう。
これら3つの視点による事実を突き合わせることで、自社商材が抱える問題点を見出したり、改善案を模索したりできるようになります。競合他社との違いや、販売戦略や事業戦略に対する新しいアイデアが生まれるきっかけにもなるでしょう。
たとえば新商品の販売戦略において、ターゲット層の好みが健康志向のスイーツであり、自社の強みがカスタードプリンであったとします。現状では、競合他社と自社は低価格路線で競合しています。これら3つの視点の関係から考えれば、原材料を吟味した高級路線のプリンを開発するなどの戦略が考えられます。

顧客視点で商品・サービスを分析する「4C分析」

4C分析は顧客からみた「Customer value(商品やサービスの価値)」「Cost(価格・コスト)」「Convenience(利便性)」「Communication(企業との対話方法)」の視点を分析するフレームワークです。
マーケティング活動をしていると、無意識のうちに独断的な考えや固定観念に縛られてしまうことがあります。そのような場合に顧客になりきって商品やサービスを評価することで、違う角度からマーケティング上の課題を分析できます。4C分析はWebサイトやオンラインサービスなど形がないサービスにおいて、特に有効です。
賃貸の不動産会社を対象に、社会人の顧客を想定して4C分析してみましょう。いずれも顧客目線で分析します。

  • 価値:部屋探しのプロとしての意見、大家との仲介
  • コスト:仲介手数料が安いほど利用したい
  • 利便性:営業時間が短く仕事帰りに寄れないことに不満を感じている
  • 対話方法:対面や電話よりチャット形式の方が手軽

これらの分析から、実店舗だけでなくAIによる物件提案やチャット型のWeb接客を取り入れ、業務を効率化して仲介手数料を安くするなどの戦略が考えられます。

自社を取り巻く外部環境を分析する「PEST分析」

PEST分析は「Political(政治)」「Economic(経済)」「Social(社会)」「Technical(技術)」という4つの外部要因を分析するフレームワークです。自社を取り巻くマクロの環境、トレンドに沿いながら課題を発見したいときに用います。
例として、大学受験生向けの英語学習塾を運営している企業を分析してみましょう。

  • 政治:2020年から開始される英語教育改革
    小学校から英語が科目として教えられるため、早期学習の需要が高まることが予想される。
  • 経済:生産年齢人口の減少
    近い将来、自社も講師やスタッフが不足する可能性がある。
  • 社会:外国人労働者の受け入れ緩和
    今の子どもたちが社会人になるころには、英会話のスキル、異文化に寛容な資質がより必要となる。
  • 技術:IT技術の発展
    諸外国とビジネスする機会が増える、テレワークを通じて外国人と協力して業務することが多くなる。

以上の分析結果から、従来の大学受験向け学習塾から、英語の早期学習に路線変更していくことが選択肢として考えられます。また、ネイティブの講師を多く雇う、外国人労働者を受け入れる職場の「社会人向け英語講座」を作るなど、大きな外部環境の変化にあわせた課題の発見にもつながるでしょう。

戦略構築の際に役立つフレームワーク4選

戦略を構築する際に、どうしても抜けや偏りが生じがちなものです。ここでは、戦略構築の際に活用したいフレームワークを紹介します。

発想に漏れや重複がないかチェックする「MECE」

MECEは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略です。「現状を分析するための要素に、漏れと重複がないように確認する」といった意味を持つフレームワークです。日本では「ミーシー」「ミッシー」などと呼ばれています。MECEの特徴は、戦略構築において複雑なものを整理して、論理的に分析できることです。
新商品の販売戦略について考えたとき、10代、20代といった「年代」でとらえると全ての年齢を網羅できていることがわかります。10代の人が30代に分類できることもないので、重複もなくMECEであるといえます。
しかし、「職業」で分類してみると学生もいれば会社員やフリーターもいます。中には会社勤めをしながら、副業で別の仕事をしている人もいます。この場合は漏れている職業がある、重複している職業があるとなり、MECEにはなりません。
MECEではない状況ではターゲットの全体をとらえられていないため、販売戦略に対するアイデアも限定的になります。MECEである状況に近づけながら、細部を分析していくことで新たな販売戦略を検討していきます。

 
 
 

自社の強み・弱みと外的環境から戦略を立てる「SWOT分析」

SWOT分析は「Strengths(自社の強み)」「Weaknesses(自社の弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の4つの視点から分析するフレームワークです。SWOT分析を用いるときは、内的要因である強みや弱みと、外的要因の機会や脅威を掛け合わせて戦略を立てます。
たとえば、希少なオーガニックオイルを販売している企業の場合、以下のように分析できます。

  • 強み:高級感や美容効果への期待
  • 弱み:価格が高いこと、商品にバリエーションがない
  • 機会:シンプルな肌ケアが流行している
  • 脅威:コスパの高い100円均一などのプチプラ商品

分析結果から、今度は「強み×機会」で戦略を練ります。この場合、価格より品質を重視するターゲット層に対して、プレミアム感を強調したブランディングなどが考えられるようになります。同様に「強み×脅威」「弱み×機会」「弱み×脅威」などで戦略を検討します。最後に、それらを総合的に考えて具体的な施策を決定します。

3つのプロセスでターゲットを分析する「STP」

STPは3つのプロセスで戦略を構築するためのフレームワークです。「Segmentation(セグメント分け)」のプロセスで市場を細かく分けて考え、自社の商品を販売する市場や場所を絞り込みます。「Targeting(ターゲット選定)」のプロセスでは、特定の傾向を持つと考えられる見込み客を決めます。
最後のプロセスは「Positioning(ポジション取り)」です。ここで、顧客が自社の商品をどのような理由で購入するか分析します。市場で自社の商品がどのような位置を占めているか、と考えるとわかりやすいかもしれません。
例として、ホームセンターを経営している企業を検討します。同社は、顧客から評価が高い工具や内装用資材を取り扱っているという強みがあるとします。

  • セグメント分け:専門性の高い工具や内装用資材を提供できる
  • ターゲット選定:プロの専門業者
  • ポジション取り:工具や資材を定期的に購入してもらうために、オンラインの発注サイトを立ち上げる、業者が仕事前に来店できるように早朝から営業する

STPによって「誰にどのような商品や価値を提供するのか」「どうしたら自社の商品やサービスを利用してもらえるか」などを分析できます。

具体的な販売・広報の戦略を立てる「4P分析」

4P分析は「Product(商材)」「Price(価格)」「Promotion(販促)」「Place(流通)」によって、具体的な販売・広告の戦略を立てるフレームワークです。4P分析を実行するには、すでに販売する市場や顧客層、顧客の購買ニーズがある程度把握できてなければなりません。そのため、STPの後に4P分析を組み合わせて使うと効果的です。
例として、スーパーを経営している企業について、お金をかけずに晩御飯を済ませたい独身層をターゲットとして4P分析をしてみます。

  • 製品:安定した売り上げがあるレトルトカレー
  • 価格:プライベートブランドにすることでコストを抑える
  • 流通:自社のプライベートブランドの配送ルート
  • 広報:「シンプルなカレーだから、総菜コーナーのコロッケやハンバーグなどをトッピングするとおいしい」とアピール

このように4Pの要素を踏まえることで、具体的で効果的な戦略を形にしやすくなります。

戦略実行の際に役立つフレームワーク1選

戦略を実行した後も、評価や分析を行って改善することが重要です。ここでは「PDCA」というフレームワークを紹介します。

アイデアをブラッシュアップする「PDCA」

PDCAは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」のサイクルを回すことで、アイデアをブラッシュアップするフレームワークです。PDCAはあらゆる分野で、既存製品の改良や社内の業務改善などに取り入れられています。
マーケット戦略を立てるプロセスにおいても、PDCAサイクルを回すことで、より完成度を高められるようになります。マーケット戦略における「Plan」は、以下のように「仮説や前提」になるのが一般的です。

  • 仮説:訪問販売よりインサイドセールスのほうが成果を挙げられるはずだ
  • 実行:見込み度合いに応じて架電や電子メールを送信する
  • 評価:施策の成果や見込み客の反応・意見を、MAツールやAIなどで分析した結果、Web経由で購入したいニーズが多いことがわかった
  • 改善:ホームページに登録制の販売サイトを追加する

まとめ

フレームワークには現状分析に役立つ3C分析、4C分析、PEST分析など多くの種類があります。戦略構築に役立つのはMECE、SWOT分析、STP、4P分析などですし、PDCAはアイデアをブラッシュアップするのに適しています。自社のマーケティング戦略の内容や目的にあったフレームワークを組み合わせて、問題の可視化や課題解決に役立てましょう。