更新日:2020.03.30
BtoB企業の購買活動は、BtoCとは全然違う
例えば通勤途中のOLさんがスマホでネット記事を読んでいる際に、透き通るような肌で女性に人気がある女優の顔写真が出てきて「わたしの美白は、これでできている」というキャッチコピーとともに「今日の24時まで、半額。」という広告がポップアップしてきたらどうなるでしょうか?思わずポチっと買ってしまう人も多いでしょう。
このようにBtoCでは衝動買いが発生しやすいため、「期間限定」「先着〇名のみ」などの感情に訴えかけるマーケティングが効果を発揮します。
一方、BtoB企業の購買活動は、信頼性・確実性を重視し、稟議システムのフローに沿って複数人で意思決定が行われるため、衝動買いが発生しません。
つまり、BtoCのマーケティングで効果を発揮しやすい、見込客の感情に訴えかけるエモーショナルマーケティングは通じないといえます。
また、BtoB企業向けの営業活動はBtoC向けと違い、見込客発掘から契約締結までの期間が非常に長いことが多いため、じっくりと時間と期間をかけて見込客との関係性を構築していく必要があります。
BtoB企業が営業力を強化するためには、
1.Webサイトをしっかりと構築し、見込客に自社製品・サービスの特長をしっかりと伝えられるようにしておくこと
2.各見込客(個客)がどのような情報に興味があるのかを「個別に」把握できるようにしておくこと
3.見込客が「Hot化」したタイミングを見逃さないようにすること
などの仕組みを構築しておくこと、すなわちデジタルマーケティングに取り組むことが有効といえるでしょう。
MA(マーケティングオートメーション)を活用する
というのは、マーケティングご担当者にとっては運用を担当しているWebサイトのアクセス数が伸びることは非常に喜ばしいことですが、一方、そのアクセスをしてくれている方たちがいっこうにCV=コンバージョン(資料請求やお問い合わせ)をしてくれないことには、企業にとってはあまり意味がないためです。
デジタルマーケティングを行うことの目的は「見込客を発掘すること」です。Webサイトのアクセス数が伸びていることを喜ぶのではなく、CV数を伸ばすことや見込客がHot化したことを把握することができるかどうか、つまりデジタルマーケティングが営業力強化につながっているかどうかを主眼におくべきといえます。
その意味では、MA(マーケティングオートメーション)と呼ばれる、マーケティング活動をサポートしてくれるツールを導入されることをおすすめします。
MAはマーケティング活動の各プロセスを自動化することを手伝ってくれます。
MAを導入すると、例えば、
・自社Webサイトの〇〇ページを3回以上ご覧になった方には、自動的にセミナー告知のバナーをポップアップさせ、申込ページに誘導する
・展示会で名刺交換した方、セミナーにご参加いただいた方に、自動的にお礼メールを配信する
・Aという資料をダウンロードしてくださった方限定で、続編のA+という資料をWebで公開した際に告知メールを送信する
・製品紹介ページと料金ページを両方ご覧になった見込客情報を、自動でインサイドセールスチームにメール通知する
などのアクションをほぼ自動化して実施することができます。これらの機能により見込客発掘を行いやすくなるため、BtoB企業の営業力強化を実現しやすくなるのです。
MAを使って今すぐ客を抽出し、スピーディにフォローを行う
「今すぐ客=Hot客」を抽出して効率的な営業活動を行うためには、多数のWebアクセス者の中から、「濃い」見込客を抽出し、個別にメールや電話でアプローチしていくことが重要です。
そのためにはまず、
1.自然検索(SEO)、オンライン広告、メルマガ、SNSなどを駆使してWebサイトに集客をする
2.Web閲覧をされている方の中から、「キラーコンテンツ」を閲覧している方=今すぐ客を見つける
3.今すぐ客が発生したことを自動的に営業員やインサイドセールスチームに通知し、スピーディにフォローする
ことが重要だといえます。
キラーコンテンツとは、「このページや資料を見ている人はHot客に違いない」と思えるものです。代表的なキラーコンテンツには、「FAQ」や「競合サービスとの比較表」「製品・サービス導入事例」などがありますが、どの資料やWebページがキラーコンテンツに該当するかは、マーケティング部だけで設定するのではなく、営業員と一緒に検討されることをおすすめします。
営業員やインサイドセールスチームが「今すぐ客=Hot客」に対して連絡をする際には、その見込み客が「これまでに閲覧したページ」「ダウンロードした資料」などを事前に確認・把握したうえで行うことが重要です。相手の興味・関心ごとを把握したり課題を推察したりしたうえで連絡をする営業員と、何も調べずに連絡をする営業員では、アポ獲得率などが全く変わってくるからです。
MAを使えば、上記キラーコンテンツの閲覧客を抽出したり、その見込客が過去にどのようなページを見ていたのか、どの資料をダウンロードしたのかなど、相手の興味・関心ごとを把握できるようになります。
BtoB企業においては、これまでの経験・勘・根性といわれる3Kで闇雲に営業活動を行うのではなく、デジタルを活用して効率的な活動を行い、営業力強化を図っていくことが良さそうですね。
ぜひ貴社でもデジタルマーケティングを活用して、営業力強化につなげてみてください。