COLUMN

キャッシュレス決済 ポイント還元は誰のもの?

以前のコラムで、キャッシュレス決済にともなうポイント還元により、消費税が実質5種類になってしまう点をご説明しましたが、今回は、そのポイントの経理上の処理についてご紹介します。


受発注・請求 2020.02.20

前回の特集「消費税率、実は5種類」では、キャッシュレス決済にともなうポイント還元により、消費税が実質5種類になってしまう、というお話をしました。
おさらいに、先回ご紹介した5種類の消費税の一覧表を、もう一度ご紹介しておきましょう。

同じように見えるお店でも、買う場所によって消費税が違う。それだけでも結構な混乱が予想されますが、経理の皆さんにとって、実はもっと大きな問題があります。
それは、皆さんのもとに持ち込まれる領収書、そしてそれを買った社員の方々に還元されるポイントの問題です。

例えば、会社の買い物を社員が行ったとしましょう。
文具を個人商店で1,000円分購入しキャッシュレスで支払った場合、後日5%のポイント還元をその社員は得ることができます。
しかしお店にすれば、消費税10%がプラスされた1,100円が売り上げとなりますし、実際に1,100円が入金されます。ここで社員の方が清算のために領収書を求めたら、額面1,100円の領収書が発行されることになります。当然、清算されるお金も1,100円です。
そして後日、会社のお金で買い物をした社員の口座に、5%分の50ポイント(50円)が入金されることとなります。どう考えても健全な状態ではありません。

実はここには、ポイントと領収書の2つの問題が存在しています。

 

まずポイントについて。実は以前から、このポイントについての問題は取り上げられていました。例えば家電量販店で社員が買い物をした場合。社員が現金で支払いを済ませ、領収書をもらい、清算をおこなう。この流れの中で、ポイントが発行され、それは社員のものになってしまうようなことも起こりました。しかしこの場合、法人のポイントカードを作り、会社の買い物の際にはこれを使うことで対応することができました。

次に領収書の問題。これも実に微妙です。
例えば、以前から使われているクレジットカードの場合で考えてみましょう。本来、お客さん(社員)がお店でクレジットカードで支払った場合、意外に感じられるかもしれませんが、領収書を発行する義務はお店にはありません。なぜならお金を払うのはカード会社であり、お客さん(社員)ではないからです。領収書はカード会社がお客さん(社員)に発行するのが本来の姿であるわけです。その代わりになっているのがカード利用の明細書です。
しかし、そうなると、社員はカードでの支払いを、次月以降に明細が出るまで清算できませんし、複数の項目が並ぶ一枚の明細書で勘定項目の異なる複数の事柄を清算しなければならなくなります。そんな思いをするならカードは使いたくない、と考えても仕方がありません。そのため、いわばサービスの意味で発行されているのが、クレジット払いに対する領収書なのです。
しかし経理に届けられた領収書では、現金なのかクレジットなのか、見分けがつきません。常に現金の場合を想定して清算を行っています。

今後、さまざまなキャッシュレス決済が登場し、実際に支払いが生じてくるわけですが、この場合もクレジットカード同様の事が起こると考えられます。つまり本来お店は領収書の発行の義務はないけれど、サービスとして発行される(現金の場合と同じ)領収書が清算にまわってくることになります。

実際、PayPayのサイトには以下の事が書かれています。
「バーコードまたはQRコードで支払いした領収書は発行しておりません。ご利用の店舗に行き、ご相談ください。」
つまり、領収書は発行しないのが基本だけれど、お店に相談して。と。これはクレジットカードと同じ理屈で領収書が発行される可能性が高い、ということです。お客さんの側にすれば、即座にお金が口座から引き落とされるのですから、現金で払っているのと同じ状況です。そしてお店にすれば、数日後に現金が振り込まれるのですから、ほとんど現金のやり取りと変わりません。心理的にはクレジットカードよりずっと「領収書当たり前!」の状況です。

さて、ではこうした行為にどのような対策が考えられるでしょう。
一つには、法人でキャッシュレス決済の契約を結ぶ方法が考えられます。家電量販店のポイントカードを法人で持つのと同じ考え方です。しかしこれには、ちょっと怖い一面もあります。
領収書はもらうにしても、すでに会社は買い物に対してお金を払っている状況です。これでは会社の金庫を社員に預けてしまうようなもの。いったんは社員が支払い、それを経理がチェックするという機能が失われ、「こんな支払いは認められない!」的な経理としての防波堤の役割もなくなります。認められないから、会社が払ったものを、後から社員が返還しろ。と言うのも、経理上大きな問題が考えられます。

現金しか認めない。という方法もあるにはあります。しかし、これも結果は一緒。キャッシュレス決済でも現金でも同じ領収書が発行されるとしたら、経理として見破りようがありません。ポイントは個人のものとなります。

キャッシュレス決済の明細で清算という方法もありますが、これも結果は一緒で、ポイントは個人のものとなってしまいます。

さてどうしたものか。
結局、ポイントの存在は、来年までだし、無かったことにする。というのがベストなのか?
今のところ、有効な手段が存在しないというのが正直なところ。
今後、どのような対策が企業でとられていくか。
実例は継続してご報告させていただきます。

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