導入事例 CASE

「RICOH Chatbot Service」が問い合わせの90%に対応!
手軽に問い合わせできる利点を活かして顧客接点を強化

リコージャパンでは、さまざまな証憑を一元管理でき、2022年1月施行の改正電子帳簿保存法(以下、電帳法)に対応した、「RICOH 証憑電子保存サービス」の提供を開始しました。低コストで電帳法に遵守した運用をサポート。紙と電子の二重管理も不要になることから、順調に契約数を伸ばしています。しかし、契約増に伴いお客様からの問い合わせが増加。体制を拡充するもサポートチームの業務負荷は徐々に大きくなってきました。同社ではこのような課題をどう解決していったのか、担当者に話を伺いました。

リコージャパン

創立:1959年5月2日
資本金:25億円
従業員数:18,518名(2023年4月1日現在)
URL:https://www.ricoh.co.jp/sales/about
事例取材先:EDW企画センター トレードエコシステム企画室
主な業務:商品企画業務
所在地:東京都港区芝3-8-2 芝公園ファーストビル

これまでの課題

  • 1
    契約数増に伴いお客様からの問い合わせが増加。カスタマーサポートチームの業務負担が大きくなっていた。
  • 2
    問い合わせ対応に追われて、こちらからお客様に積極的に働きかけるカスタマーサクセスにまで手が回らなかった。
  • 3
    メール対応だけではお客様の生の声を集約するのが難しかった。

Chatbot導入効果

  • 1
    チャットボットが全問い合わせの90%に対応。業務負担が軽減した。
  • 2
    チャットボットで問い合わせを吸収できたことで余裕が生まれ、カスタマーサクセス施策を実施できるようになった。
  • 3
    チャットボットの問い合わせ内容を直接閲覧することで、今まで気づかなかったお客様のお悩みを把握。サービス改善などに反映できるようになった。

社員インタビュー

  • デジタルサービス営業本部
    デジタルマーケティング事業部
    カスタマーサクセス推進室
    カスタマーサクセスグループ
    國枝 英見

  • デジタルサービス企画本部
    EDW企画センター
    トレードエコシステム企画室
    ソリューション企画1グループ
    孫 美麗

サービスに関する問い合わせが増加し業務負担が増す

「RICOH 証憑電子保存サービス」の契約数が急増しているとお聞きしましたが。

はい、昨年(2022年)1月にサービス提供開始してから1年半経ち、現在約7,000社の企業様にご利用いただいています。(2023年6月時点)おかげさまで毎月500社以上の契約が増えている状況です。お客様からのお問い合わせは、カスタマーサポートチームにおいてメールで受け付けていますが、契約数増に伴い、問い合わせ件数も増加。サービス開始当初から2倍以上の体制を敷いて対応していますが、チームメンバーの業務負担が相当重くなってきています。

サポートチームでは、お客様に対して能動的に提案することで、よりお客様のビジネスに効果的に活用していだくための「カスタマーサクセス」の役割も担っています。しかし、問い合わせ対応が逼迫しており、カスタマーサクセスにまで手が回らないという課題もありました。

「Q&A改善提案オプション」でQAメンテナンスを効率良く実施

RICOH Chatbot Service利用開始に伴い、どのような準備をされましたか。

まず、頻度の高い質問をチャットボットで対応できれば工数削減ができるのではないかという考えで、チーム内で質問の洗い出しを行いました。問い合わせ対応用に一部QA集が用意されていたのですが、最近特に増えているような質問を追加したりするなど、それらを改めて見直す作業を実施しました。

元になるQAを精査した後にチャットボット上にセット。その後、想定される質問に対して的確な回答を導き出せているか、回答文の表現に問題がないかなどのチェックを実施しました。法律に関わるやり取りも存在するため、誤解のないようにかつ簡潔に伝えるように工夫もしました。内部テストを約2週間実施した後、2023年2月にお客様向けにリリース、同年4月には当社営業向けにも公開しました。

チャットボットでは運用開始後のQAのメンテンナンスが重要だとお聞きしていますが。

原則、週1回の定例会で回答状況のログを皆で確認してメンテナンス対応しています。QAの具体的な改善・修正例としては、「税抜」「税抜き」などの表記ゆれが発生している場合に類義語登録によってゆれを吸収したり、想定外でそもそも回答が用意されていない質問が多く発生している場合に新たに追加したりしています。また、サービスへのログインに関する質問に対し、ケースに分けて具体的な対処法を回答に追加したことで回答精度が向上した、という例もあります。

今回「Q&A改善提案オプション」も利用いただいていますね。

QAの回答状況のログを1件1件見てメンテナンスしていくということも考えられなくはないのですが、改善箇所の優先度付けと、修正内容の具体的な提案をしてくれる『Q&A改善提案オプション』を活用すれば大幅にQAメンテナンスの効率は上がります。優先度の高いものから詳細を確認していけばよく、実際、優先度がトップ近辺のものは、明らかにすぐ手を付けた方がよいものばかりです。

手作業で回答へのお客様の満足度などから優先付けしようとすれば、表計算ソフトなどでの集計やソート作業が必要になります。通常1回2~3時間必要ですが、Q&A改善提案オプションによって少なくともその工数をそっくり削減できたことになります。

RICOH Chatbot Serviceが業務負荷を軽減、カスタマーサクセスにも着手

RICOH Chatbot Service導入の効果はどのように現れていますか。

チャットボットを導入したことで、これまで当社サービスの活用方法について不明点があっても特にアクションを起こさなかったお客様が、気軽にいつでも問い合わせできる環境が整いました。導入後は従来よりもお客様からの問い合わせの件数が増加しており、チャットボットの導入が顧客接点強化につながっていると考えています。ただし、増加分も含めて問い合わせの90%をRICOH Chatbot Serviceが対応しているので、サポートチームの業務負担は大幅に軽減しています。

当初は難しかったカスタマーサクセスに関しても、5、6月頃からお客様に能動的にアクションするような施策を実行できるようになってきました。以前はそのような施策を考える余裕もなく、ただひたすらお客様からの問い合わせに対応する、という状況だったのでそこは大きな進歩だと言えます。

RICOH Chatbot Service導入によって、お客様などからの生の声や疑問を聞くことができるようになったことも大きな成果です。ダッシュボードでどのような質問が多いのかを実際に確認してみると、利用中の操作や運用ではなく、初期設定やサービス利用開始時の操作について質問をいただくケースが想定より多いことがわかりました。問い合わせに対してはチャットボットで対応できていますが、そもそもサービス側の仕様や我々の案内方法などでお客様の疑問を解消できるものも想像以上に多いことがわかりました。そこでの気づきを元に早速サービス改善に着手しているものもあります。

今後どのような方針でRICOH Chatbot Serviceを活用されていく予定でしょうか。

これまでも基本的な質問を中心にQAを充実させてきましたが、今後もさらによくある質問の内容を網羅し『チャットボットに訊いてくれれば大抵のことは回答できる』というような状態にまで持っていきたいと考えています。加えて、来年1月には今年一杯の宥恕期間が終了して、改正電帳法の完全施行となります。そのタイミングでまた問い合わせが増え、質問の傾向も変化することが考えられます。そのような変化に対してもスピード感をもって臨機応変に対応できるよう体制を整えたいと考えています。

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