導入事例 CASE

チャットボットへの期待はまだまだ広がる!
利用者ニーズを捉えて「RICOH Chatbot Service」をいつでもどこでも使えるツールに

総合物流企業SGホールディングスグループのロジスティクス部門を担う佐川グローバルロジスティクス様。本社に寄せられる問い合わせ対応工数の削減を目的に、約3年前に「RICOH Chatbot Service」を導入されました。当初から高い利用率と満足度を実現し、システムに関する問い合わせが半減。その後もチャットボットの導入効果を高めるためのさまざまな施策により、RICOH Chatbot Service活用による業務効率化を進めてきました。どのような施策でどのような効果が現れているのか、ご担当者の方にお話を伺いました。

<導入時のインタビュー記事はこちら> チャットボット導入で社内システムの問い合わせ時間を半減。満足度70%超を実現させた「RICOH Chatbot Service」

佐川グローバルロジスティクス株式会社


設立:2013年5月1日
本社所在地:東京都品川区勝島1丁目1番1号
資本金:34.5億円
従業員数:7,644名(2022年4月1日現在)
主な業務:ロジスティクス事業
URL:http://www.sagawa-logi.com/

佐川急便を中核とするSGホールディングスグループにおいてロジスティクス部門を担う佐川グローバルロジスティクス様。
宅配、ロジスティクス、国際物流、大型・特殊輸送のすべてを集約する最新鋭のロジスティックセンター「X FRONTER®」(Xフロンティア®)では、先進のロボティクス技術などを活用してお客様のさまざまな物流課題を解決しています。

また、同社ではグループ各社と連携し、持続可能な社会の実現に向けて、環境に配慮した事業推進や総合物流ソリューションを通じた新しい価値創造などにより、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にも貢献しています。

これまでの課題

  • 1
    利用率や満足度をさらに向上させチャットボットの導入効果を高めたかった
  • 2
    チャットボットを「いつでもどこでも使える」ツールにしたかった
  • 3
    営業所から本社への問い合わせがたらい回しにならないような仕組みを作りたかった

Chatbot導入効果

  • 1
    タイムリーにQ&Aを更新することで有用性が増し、利用率や満足度向上につながった
  • 2
    利用者ニーズを的確に捉えてQ&Aの精度を向上し、いつでもどこでも使えるシステムにまで成長した
  • 3
    関連部署など全体像を俯瞰できるような回答を用意し、たらい回しの発生を抑えた

お客様インタビュー

  • IT企画部 部長
    上海虹迪物流科技有限公司CFO
    榎本和之 様

  • IT企画部 主任
    井口恵梨華 様

  • IT企画部 主任
    須﨑真二 樣

「いつでもどこでも使える」をコンセプトにRICOH Chatbot Serviceの利活用を促進

RICOH Chatbot Serviceを導入いただいて約3年になりますが、現在の運用や利活用の状況はいかがでしょうか。

導入当初はテスト的に基幹システムの問い合わせ対応から始めて、人事などの社員に身近なテーマに徐々に対応範囲を広げていくことでスムーズにRICOH Chatbot Serviceを浸透させることができました。その後は、『いつでもどこでも使える』をコンセプトにさらに有効活用できるよう、さまざまな施策や運用改善を行ってきました。

例えば、各地の営業所の社員から本社に電話などで問い合わせた場合、1つの要件でもさまざまな部署が関連していたり、同じ部署内でも業務によって細かく担当が分かれていたりする場合があります。その結果、たらい回しのような状態になってしまうこともしばしば発生します。

そのような状況をできるだけ発生させないような仕組みづくりのために、さまざまな工夫を行ってきました。

前回伺った際は、想定以上に満足度も利用率も高い状態でした。

当時の満足度は3か月で平均73%と、システム立ち上げ当初としては比較的高い数値でした。現在でも平均75%以上の状態を維持しています。満足度に関しては、一旦75%を目標にしていますが、できれば80%に持っていきたいと考えています。利用数も増えており、当初月平均1,600件程度の問い合わせでしたが、現在は月9,000件程度にまで増えています。

状況変化に機敏に対応。RICOH Chatbot Serviceが「頼られる存在」に

満足度や利用率が維持・向上していますが、そのためにどのようなことをされてきたのでしょうか。

※上海在住の為、TV通話での取材

まず、問い合わせが集中していたり、満足度が下がっていたりする問い合わせ項目を週次でキャッチアップ。Q&Aの内容を確認して、該当する回答がない場合や的を射た回答ではない場合には、担当の部署に回答を更新してもらうよう依頼します。この作業を繰り返すことで常に新鮮な回答が用意でき、それが満足度や利用率向上の要因になっているのではないかと思います。

RICOH Chatbot Service導入後、現在まで社内で最も大きく変化したことの1つが、基幹システムの刷新でした。大きな環境変化の際に発生する混乱を最小限に留めるために、従業員からあった質問は通常よりも早い3日に1回のサイクルでRICOH Chatbot Serviceに投入。集中的に対応することで大きな混乱もなく基幹システムを刷新することができました。

変化する状況を的確にとらえてタイムリーに対応していくということが重要なのですね。

はい、迅速にQ&Aを整備して、RICOH Chatbot Service上でできるだけ問い合わせを完結できる状況を作り出すことで、従業員は即座に回答を得ることでき、管理部門側も問い合わせ対応に必要な工数が大幅に削減されるというメリットが生まれます。そのような環境を構築していくことで、質問する側とそれに対応する側の双方がチャットボットの有用性を実感できるようになり、利用頻度や満足度の維持・向上につながっていったものと考えています。

その他、コロナ禍の影響で本社部門がテレワークを実施したことも大きく浸透した要因となっています。テレワーク時は本社に電話しても不在だったり、メールを送っても、必ずしもスピーディーにレスポンスが返ってくるとは限りません。そのような場合に頼りになるのがRICOH Chatbot Serviceでした。

利用者のニーズを捉えてQ&Aの精度を向上。いつでもどこでも使える仕組みに成長

「いつでもどこでも使える」というコンセプトはどのように施策に反映されていったのでしょうか。

多くの営業所では、大抵事務系業務に長けたベテランの従業員が居て、システムや手続き・申請関連などで分からないことが発生すると、その従業員に確認することで問題を解決するケースが多くありました。営業所を覗いていると、そのような立場の従業員がチャットボットを開いている様子を立ち上げ当初からよく見かけました。その方々情報面からサポートしたり、彼らに代わって疑問や問題を解決したりする手段として、元々チャットボットに対する潜在的なニーズがあったのではととらえています。

問い合わせの内、最も多いのが人事関連。特に人事手続きや給与に関することなどが最も多くなっています。次に総務関連や営業活動関連、見積書・注文書の入力方法など、やはり事務系、システム系のテーマが多いようです。そして意外によく活用されているのが、連絡先の確認です。連絡したい営業所の名称や従業員の名前を入力するだけで電話番号が表示されるので、別途作成している連絡先の一覧表などで調べるよりも圧倒的に簡単で早いため、重宝されています。

このように、元々チャットボットに対する潜在ニーズが存在するところに、Q&Aの内容を精査しながら利用者が必要とする情報を蓄積してきたことで、いつでもどこでも使いやすい仕組みに育ってきています。

関連部署などを含めた全体像を示すことで無用なたらい回しを防止

Q&Aの精度を上げていくコツのようなものがあれば教えてください。

従業員からの質問を元にQ&Aを作成する場合、元の質問は一従業員の立場でしか表現していないので、分かりにくかったり対象範囲が非常に狭かったりします。そこで、Q&Aを全社的な視座に上げてからチャットボットに投入することで、全社的な課題に対応できるQ&Aにすることができます。

さらに複数部署が関連するような問い合わせの場合には、どの部署でどのような手続きや確認が必要なのかなど、全体像を俯瞰できるような情報を提供することで、無用なたらい回しを防ぐこともできます。

社内のノウハウ共有やお客様対応など、今後も活用の可能性が広がる

今後、RICOH Chatbot Serviceをさらにどのように活用していきたいとお考えでしょうか。

これまで、人事関連をはじめとする各種社内ルールやシステム関連の問い合わせ対応を充実させてきました。次のステップとして考えたいのは、チャットボットによる営業や運用のノウハウ・ナレッジの全社共有です。各業界向けの最新の提案書や、倉庫で取り組んでいる運用改善事例などを簡単に共有できれば非常に便利ですし、何より競争力強化にもつながります。

さらに新たに取り組みたいと考えているのが、お客様向けの問い合わせ対応です。今でも倉庫管理システムを使って商品在庫数を確認することはできますが、チャットボットから「この服のLサイズは今何着ある?」と質問するだけで確認できれば手軽で便利。さらに引き当てまでできれば、倉庫スタッフの工数を削減することにもなります。

将来的には、やりたいことを入力すると代わりにやってくれるようなアシスタント的な役割までチャットボットが担うことができるようになればいいと考えています。

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