チャットボットの費用対効果はどれくらいある?チャットボットの費用対効果の計算方法や費用対効果を高めるためのポイントを解説

多くの企業が導入し、もはや当たり前のツールとなりつつあるチャットボット。「自社も導入すべきか?」と検討する中で、その費用対効果が気になる担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、チャットボットの導入にかかる費用の内訳や相場を解説するとともに、具体的な費用対効果の計算方法、そして費用対効果を最大限に高めるためのポイントを徹底解説します。最適なチャットボット選びで、業務効率化と顧客満足度向上を同時に実現しましょう。
チャットボットを導入する際には、一般的に次の費用がかかってきます。
●初期契約費用
初期設定や手続きなど、サービス利用開始にかかる費用です。その内訳や金額はサービスによって大きく変わってきます。
●運用費用
運用に必要な費用のことで、毎月、もしくは毎年など、固定で定期的にかかります。契約期間は半年契約、一年契約などサービスによってさまざまで、期間によって費用が変わってくることもあります。
●シナリオ・Q&A作成費用
チャットボットを稼働させるには、ほとんどの場合、シナリオやQ&Aの設定が必要になります。シナリオやQ&Aは自分で作成することもできますが、膨大な量となるために、作成を代行してもらうこともできます。その場合に、追加で作成費用がかかるのが一般的です。しかし、中にはQ&Aのテンプレートが用意されており、無料で利用することのできるサービスもあります。
●機械学習サポート費用
AI型で機械学習をするチャットボットの場合、初期学習をサポートしてもらうのに費用が発生することがあります。
●カスタマイズ費用
有人対応への切り替えやアンケートを付加する機能など、オプション機能を追加する場合に、カスタマイズ費用が発生することがあります。自社仕様にすればするだけ、費用が追加で必要になるのが一般的です。
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チャットボットの費用は、それぞれ、どのくらいが相場なのでしょうか。初期契約費用と運用費用についての費用相場を見ていきましょう。
●初期契約費用
安価なもので無料から、5~10万円ほどが一般的です。AI型チャットボットになると、20万円~100万円と幅があります。
●運用費用
ルールベース型(シナリオ型・辞書型)は、月額5万円以下のものもありますが、おおよそ月額10万円~30万円程度が相場です。
AI型や、カスタマイズ可能なものであれば、月額30万円~100万円くらいが相場です。
一般的に、シナリオ型は安価で、AI型は高額になる傾向があります。一方で、AIは搭載していないものの、シナリオ型と辞書型のハイブリッド型など、精度が高い上に比較的安価に導入できるチャットボットもあります。

「チャットボットを導入して、実際どれくらい効果があるの?」という疑問は、導入を検討する上で最も重要なポイントの一つです。チャットボットの費用対効果は、導入目的や企業の規模、そしてチャットボットの種類によって大きく変わるため、一概に「〇〇円削減できる」とは言えません。
しかし、以下の3つの側面から、費用対効果を具体的に測ることが可能です。
●人件費の削減効果
チャットボット導入による最もわかりやすい効果は、人件費の削減です。
例えば、カスタマーサポートや社内ヘルプデスクに寄せられる問い合わせのうち、多くは「よくある質問」のような定型的な内容です。これらの対応をチャットボットが自動化することで、担当者はより複雑な問題や個別対応が必要な業務に集中できるようになります。これにより、結果として必要な人員を削減したり、既存の従業員の生産性を向上させたりすることが可能になります。
●顧客満足度の向上と機会損失の低減
チャットボットは、24時間365日、顧客からの問い合わせに即座に対応できます。これは、業務効率化だけでなく、顧客満足度や売上にも直接的な影響を与えます。
顧客満足度の向上: 顧客は、時間や曜日を気にせず、すぐに疑問を解決できます。この迅速な対応は、顧客のストレスを減らし、サービス全体の満足度を高めます。
機会損失の低減: ECサイトなどで「送料はいくら?」「この商品の在庫は?」といった疑問を抱いた見込み客が、すぐに答えを得られず離脱するケースがあります。チャットボットが瞬時に回答することで、顧客の購買意欲を維持し、機会損失を防ぐことができます。
●業務効率化による生産性向上
チャットボットのメリットは、問い合わせ対応の自動化だけにとどまりません。
情報収集の効率化: アンケートやヒアリングをチャット形式で行うことで、回答率を高め、データ収集を効率化できます。
予約受付や申込手続きの自動化: 定型的な手続き(美容室の予約、イベントの申し込みなど)をチャットボットに任せることで、担当者の事務作業を削減し、コア業務に集中できる時間を増やします。
これらの効果を数値化し、導入費用と比較することで、チャットボットの費用対効果を具体的に把握できます。次のセクションでは、その具体的な計算方法について解説します。

チャットボットの費用対効果は、次の計算式で考えることができます。
ROI(費用対効果)=(利益−投資額)/投資額×100
この計算式をチャットボットに当てはめると、「利益」は「チャットボット導入によって削減できたコストや向上した売上」を指し、「投資額」は「チャットボットの導入費用と運用費用」を指します。
●利益(削減できたコスト・向上した売上)の計算
利益は、主に以下の要素を金額に換算して算出します。
①人件費の削減額
チャットボットが対応した問い合わせ数と、オペレーターが1件あたりにかける時間、そして人件費を基に算出します。
【計算式】
削減できた人件費 = (チャットボットが対応した問い合わせ数) × (オペレーターが1件あたりにかける時間) × (オペレーターの時間単価)
例えば、月1,000件の問い合わせのうち800件をチャットボットが対応し、オペレーターが1件の対応に5分、時間単価が2,000円だとします。
800件×5分÷60分×2,000円=133,333円
この場合、月間約13.3万円の人件費が削減できたことになります。
②売上向上額
機会損失の防止やコンバージョン率の改善による売上の増加額です。これは予測が難しいため、A/Bテストを実施して効果を測定するとより正確な数値を把握できます。
【計算式】
売上向上額 = (チャットボット導入後のコンバージョン率 - 導入前のコンバージョン率) × (セッション数) × (平均顧客単価)
③業務効率化による生産性向上額
社内問い合わせの自動化など、間接的な業務効率化で削減できた時間を金額に換算します。
●投資額(チャットボットの導入・運用費用)の計算
投資額は、以下の要素を合算して算出します。
①初期費用: 導入時の設定費用や開発費用。
②月額利用料: 月々の利用料や、利用する機能に応じた追加費用。
③運用コスト: チャットボットのシナリオ改善やメンテナンスにかかる人件費。
これらの費用を合計し、利益が投資額を上回れば、費用対効果があったと判断できます。
ただし、ROIの数値だけで判断するのではなく、顧客満足度の向上やブランドイメージの改善といった数値化しにくい効果も考慮することが重要です。

これまでチャットボットの費用について述べてきましたが、重要なのは、費用面だけで決めるのではなく、自社にとって最も費用対効果が出るものを選定することです。そのためには、ぜひ、次のようなポイントを押さえてチャットボットの選定を行ってみてください。
●初期設定や運用が簡単にできるか
費用対効果に大きく影響する要素の一つに、導入や運用の手間や工数が挙げられます。いくら高性能なチャットボットであっても、メンテナンスに時間と手間がかかりすぎるものは費用対効果が見込めません。初期設定や運用はできるだけシンプルかつ簡単に実施できるものを選ぶことが重要です。
●無料トライアルがしっかりできるか
チャットボットを自社の環境にお試しで導入し、実際に稼働してみる「トライアル」は、費用対効果を見極めるのに重要です。トライアルは無料で提供されるのはもちろん、1ヶ月間と長い期間、しっかり試せるチャットボットサービスがおすすめです。また、期間中、サポートもしっかり行ってくれるとより良いでしょう。
●手厚いサポートがあるか
チャットボットは、運用後にQ&A等のメンテナンスが重要になってきます。それによりチャットボットの精度を上げていくことができるためです。メンテナンスの際、随時、不明点が出てくるものですので、サポートが手厚いチャットボットサービスを選ぶことで、作業がスムーズになり、費用対効果も高まります。
●オプション費用が適切か
チャットボットサービスによってはオプション費用が高額になることもあります。予算を超える懸念がありますので、本当にそのオプションが必要なのかをそれぞれ、よく見極めることが肝心です。
チャットボットの新規導入を検討する際には、価格面だけにとらわれず、自社の導入目的や予算、チャットボットに求める機能を考慮した上で、デモやトライアルを行いながら、費用対効果をよく考えて複数のツールを比較していきましょう。
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