音声グループコミュニケーション活用例
～建設～

建設業では、遠隔地に現場があることや音環境の状況から、管理者からの指示や連絡などのコミュニケーションがむずかしいのが実状です。そのような中、注目を集めているのが、「音声グループコミュニケーション」というコミュニケーションツールです。
そこで今回は、音声グループコミュニケーションの建設業における活用法や活用例をご紹介します。

音声グループコミュニケーションとは

音声グループコミュニケーションとは、スマートフォンやタブレットにインストールすることで、インターネット回線を利用して音声、映像、位置情報を共有できる、業務用チームコミュニケーションアプリです。
 
土木工事などの建設現場でのコミュニケーションもスムーズに実現します。例えば、建設現場と本社、複数現場や車両間などの連携に便利です。
 
一斉送信機能や、グループ通話機能、ライブ映像を送ることができる機能など、本社と現場の状況が簡単に共有でき、スムーズにコミュニケーションや業務を進めることができます。
 
特に工事現場は騒音環境で、通話がしにくいことがありますが、音声グループコミュニケーションならクリアな音声品質を保ちます。また、従来の無線機は重くて持ち歩くのは大変ですが、音声グループコミュニケーションはスマホアプリのため、スマホをポケット等に入れて持ち歩くだけで使用可能です。

建設現場における活用法

建設現場においては、次のような活用が可能です。

●現場との情報共有

本社にいる管理者からの指示を現場のスタッフに伝達する際や、現場のスタッフ同士で連絡を取り合う際などの情報共有をスムーズにします。
特に、現場での作業中には、本部からの指示に気が付かないことがありますが、音声グループコミュニケーションなら一斉発信ができるので、携帯電話とは異なり、現場作業員は着信ボタンを押さずとも、指示を耳にすることが可能です。

●会話内容の記録機能により、文字と音声で事後確認を行う

現場作業中、本部からの指示が入ったものの、作業に集中していたら聞き逃してしまうということもあります。そのようなときも、通話内容のテキスト化や録音機能により、いつでも音声の再生とテキストの確認が可能です。

●映像でリアルタイムな情報共有

管理側は、現場の状況を把握する必要があり、毎日現場に足を運んでいるといったケースもあります。そんなときも、映像をリアルタイムで配信する機能があれば、現場の状況を遠隔からリアルタイムに把握することができます。

●建設現場における3密回避

新型コロナウイルス感染症の感染対策にも役立ちます。工事現場にスタッフが集まることで、3密が生まれてしまう恐れもあります。音声グループコミュニケーションを活用することでスムーズな遠隔コミュニケーションが実現し、感染対策につながります。

●自動翻訳で外国人労働者との対話を効率化

音声グループコミュニケーションには、自動翻訳機能がついているものもあり、外国人労働者への指示や安全管理教育にも活用できます。

建設現場における活用例

ここで、実際に建設現場で音声グループコミュニケーションを活用している事例をご紹介します。

●導入前の課題

ある建設会社は、現場の安全管理業務を、遠隔で円滑に行う仕組みを探していました。安全管理を行うスタッフが、現場に赴き、頻繁に安全パトロールを行う必要があったためです。さらにコロナ禍もあり、遠隔からの指示ツールは必要不可欠でした。

●音声グループコミュニケーション導入後の効果

既存のモバイル端末でグループコミュニケーションを実現できるツールの導入を決め、現場への一斉送信や、映像コミュニケーション、議事録としての利用などに役立てました。
 
現場スタッフはスマホをポケットに入れており、作業中でもハンズフリーで指示を聞くことが可能になり、業務効率化、コミュニケーション円滑化につながりました。
 
現在、協力会社にも導入を勧めており、さらなる業務上のコミュニケーションを効率化していく予定です。

まとめ

音声グループコミュニケーションは、建設現場においても有効に活用できるツールです。ぜひ、一度活用を検討してみてはいかがでしょうか。