SDGsビジネス入門
最終更新日:2021-11-05
 

 すでにご存じの方も多いかもしれませんが、まずSDGsとは何か、について簡単に解説したいと思います。
 SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、Sustainable Development Goalsの略称で、持続可能な開発目標という意味です。
 20159月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。17項目の持続可能な開発目標で構成されています。

 

SDGsは経費か?ビジネスチャンスか?

 

 SDGsの大きな特長は、企業を目標達成に向けた主要な存在として位置付けていることです。日本でもすでに「SDGs」という言葉がビジネス界においても浸透し始め、企業がSDGsに関連した広範な社会課題に取り組まなければならないということが広く認識されるようになってきました。
 
 こうした企業の認識の変化の背景には金融など企業に投資する側が企業を評価するポイントとして、これまでの財務情報に加え、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み状況を積極的取り入れだしたことがあるといわれています。

 

 例えば世界最大の年金運用法人である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2017年にESG投資の推進を宣言し、これにより企業のESG経営・SDGsへの取り組みが加速した、ともいわれています。
 また、2018年には日本証券業協会が『SDGs宣言』を公表したことなども、企業に大きな影響を与えたといわれています。つまりSDGsに積極的に取り組む企業が大きな評価を得る時代が来ているということです。

 

 しかし各企業にとってSDGsへの取り組みは、あくまでコストであるとの捉えられ方が一般的でした。つまりビジネスを進めていくうえで社会的評価を得るためのESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みが必要、つまりお金をかけるという考え方で、これまであまりビジネスチャンスとしては捉えられていませんでした。

 
 
 

SDGsビジネスとは

 
 

 SDGsビジネスとは、「ESG(環境・社会・ガバナンス)はコスト」という考え方から一歩前進し、SDGsを大きなチャンスとして捉えて展開されるビジネスのことを指します。
 例えばSDGsの「目標1 貧困をなくそう」という項目を例に考えてみましょう。
 この目標を達成するために貢献できる仕事はいくつも存在します。職業訓練、災害保険、生活を立て直すためのマイクロファイナンス(貧困者向けの小口金融)などもあるでしょう。

 

 「目標4 質の高い教育をみんなに」を考えてみれば、すべての教育ビジネスそのものがこれに当たりますし、「目標13 気候変動に具体的な対策を」という項目を見てみれば、再生可能エネルギー発電や林業再生なども考えられます。
 それぞれの目標にそった市場の規模は、各数十兆円から数百兆円になっているとの試算もあります。
 こう見てみると、「あれ?うちの会社はもう目標に貢献しているのでは」というものも結構存在するのではないでしょうか。

 

 つまり既存のビジネス、新しいビジネスそれぞれを、SDGsビジネスという新しい物差しで見直すという側面がこの言葉にはあるということかもしれません。
 そしてもう貢献している事柄があるのなら、それを企業の価値としてきちんとアピールしていくことも必要でしょうし、正しい道を歩んでいるという確信のもと、こうした事業をさらに強化させていく基本的な考え方にもなります。

 

 では、どこを探してもこの目標に貢献したり、つながるものがない、という企業はどうすればいいのか?と思われるかもしれません。
 しかしながらSDGsへの取り組みは、企業の価値を判断するうえでさらに重要な要件となってきます。
 自社の技術や製品、もしくはサービスを導入することで世界の課題を解決していく視点や、オフィスの中で社員が取り組めるものがないかを考え、身近なところからまずは実践してはいかがでしょうか。