総務省が2020年8月に全国2,000社を対象に行ったアンケート調査によると、テレワーク(リモートワーク)を導入している企業は全体の47.5%を占め、2019年の同様の調査に比べるとおよそ2倍に上るという結果が出ています。
テレワーク(リモートワーク)を半強制的に実施させられたと感じている企業も多いようですが、実際に体験した人たちからはおおむね好評を得ているようです。
2020年にアドビが実施した 「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」では、テレワークの生産性について、次のような結果が出ています。
※出典:2020年3月4日 アドビ「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」
https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202003/20200304_adobe-telework-survey.html
調査は都内に勤務する過去3ヶ月以内にテレワーク勤務を経験したことのあるビジネスパーソン男女計500名を対象に行われたものです。
しかし、こうした状況の中でも「やむを得ず出社」をしなければならない人が一定数は存在するようで、同調査によると全体の6割以上が何らかの理由で「わざわざ」コロナ渦の中で出社を余儀なくされているという結果も出ています。
ではなぜそのようなことになってしまっているのでしょうか。
同調査の 「テレワークを実施して感じた業務上の課題」によると「やむを得ず出社」の理由は以下のようになっています。
※出典:2020年3月4日 アドビ「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」
https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202003/20200304_adobe-telework-survey.html
項目を見ると「たしかに」と身に覚えのある事柄ばかりなのではないでしょうか?特に経理の仕事において当てはまることが多いと言えそうです。
つまり、テレワークを進めていくためには、まずは自社の経理作業においてこれらの課題を一つずつ解決していく必要があるということです。
もともと、経理の作業は
- 一人でも作業可能
- 作業の評価がしやすい
- 作業分担しやすい
という側面があり、テレワークに適した仕事であるといわれています。テレワークで作業に集中できる分、生産性も向上することが十分に期待できます。
その一方で、テレワークならではの課題として代表的なものは、
- 同僚とのコミュニケーションが減る
- 時間に融通がつきやすい反面、管理が難しい
- 仕事以外のことをしてしまう
- 運動不足による体調不良など
テレワーク経験者であれば大体の人が身に覚えがあるのではないでしょうか。
こうした「やむを得ず出社」や「テレワークの課題」が具体的に見えているということは、解決しなければならないことが見えている、ということでもあります。
現在テレワークを導入していないという企業でも、取引先からテレワークでの打ち合わせや書類のやり取りを求められるケースが増えつつあります。
そして、これまで対面で行っていた営業活動もテレワーク化が進んでいます。直接会いに行く事が「誠意」や「やる気」の姿勢の一つとして重要視されていた考え方も見直されつつあります。
今しばらくはWeb会議などでのリモート営業が続くでしょうが、お客様の事情に合わせて対面も取り入れつつ業務が進むと考えられます。