すでに社会人の私たちにとっては経費精算は当たり前の業務ですが、新社会人の皆さんにとっては経費とは何か、どういったものが経費になるのかということはなかなかわからないものです。
それがどの部分で認められ、どのように申請すべきなのか、研修で理解できるようになっている会社がほとんどです。
初めて経費精算を覚える新入社員からは、基本的な質問も出てくるかもしれません。そのため新入社員にも分かりやすいスマートな説明が必要になります。
経費精算でよくあるQ&A
そもそも経費って何?
経費とは、会社で働き、仕事を進めていく上で必要な費用のことです。一般的に社員が負担する(立て替える)経費には、出張などの旅費交通費や交際費、会社の備品購入費、業務に関連する書籍購入費などがあります。
そのほかにも、事業活動に必要な費用を従業員が支払った場合には、毎月精算する必要があります。
期日までに精算しなければならない理由は?
精算とは、自分が払った経費を会社に申請し、その代金を会社に支払ってもらうことです。経費は、期日まで(費用を払った日から会社で決められた期日以内)や月末までに精算する必要があります。
その理由は、会社の経営状態を正しく把握するために、毎月の支出を確実に管理する必要があるためです。
経費精算は会社の業績に直結する重要な業務です。
また、月末のうちに全従業員の経費をまとめなければならないため、請求する従業員と経理担当者のお互いがストレスなく効率的に業務を進められるようにする努力が必要です。
領収書とレシートの違いは?
精算には、印鑑が押された領収書が絶対に必要なのかについて、かなりの頻度で新入社員から質問される事柄です。これは先輩社員でも即答できる人がいないかもしれません。
結論から言えば、レシートでも有効です。金銭を払ったことを証明する書類の条件として
- 日付(略さずに)
- あて名(会社名・個人名)
- ただし書き(購入物の具体的な品名)
- 金額
- 発行者
- 収入印紙(5万円以上の領収書に必要)
以上が記載されていればよいということになります。
出張で使ってよい経費とは?
これも頻繁に質問される項目のようです。もちろん出張に必要な交通費や宿泊費は、仕事を進めていく上で必要なものですので、当然経費として申請することが可能です。
しかし、経費として認められるからといって、どんな使い方でも良い、ということではありません。例えば新幹線に乗る時にグリーン席なのか、指定席なのか、それとも自由席なのか。
普通、指定席か自由席でしょ!という常識は新入社員には通じません。そのような判断基準で席を選んだことがないのですから。グリーン車を購入してはダメという法律もありません。それぞれの会社の規定によるものですから、これについてはしっかりと伝えておく必要があるでしょう。
宿泊費や交通費に関しては、役職によって金額が決められているのがほとんどです。
スーツやカバンは経費になる?
スーツやカバンは仕事を進めるために必ず必要なものです。身だしなみに必要な散髪代も、その意味で経費として認められて良いという見方もあります。しかし、実際には認められにくいケースが多いようです。これはスーツや散髪がプライベートでも使用でき、役に立っているものであるからです。つまり仕事だけではないという面があるためです。
また会社に勤める給与所得者には、スーツ代など職務遂行上で必要なものを購入するための給与所得控除という概算経費が含まれています。