更新日:2020.07.03
カスタマーサポートとは?
カスタマーサポートとは、顧客の問い合わせに対応する部門や部署の総称です。「お客様窓口」や「サポートセンター」と呼ばれることもあります。自社のサービスや商品を購入した顧客の疑問点や不満などを拾い上げるだけでなく、顧客が抱えている課題を解決に導くという重要な役割があります。
対応方法は、電話やメール、チャットなどさまざまな方法があります。カスタマーサポート専門のコールセンターを設けているケースも多いです。企業への信頼に大きく関わり、サービスや商品の収益にも影響を与えるので、適切に運用していくことが重要です。
カスタマーサポートの業務内容
カスタマーサポートの主な業務内容は、顧客が購入した自社のサービスや商品について、使い方がわからない人への説明やクレーム対応などが挙げられます。電話やチャット、メールなどで寄せられる問い合わせに、迅速かつ丁寧に対応し、課題解決に導きます。
顧客管理も重要な業務の1つです。問い合わせ内容と連動させた顧客管理をすることで、スムーズに担当者を変更でき、対応の重複も防げます。
また、「よくある質問」などのFAQを作成して顧客に公開したり、社内向けのマニュアルなどを作成したりすることもカスタマーサポートの仕事です。
カスタマーサポートの役割
カスタマーサポートの役割は、大きく分けて3つあります。それぞれ具体的にみていきましょう。
課題解決を通じて顧客満足度を高める
カスタマーサポートは、自社のサービスや商品を購入した人への対応が主な業務です。既存顧客との接点が多く、迅速かつ適切な対応が求められます。顧客が求めている答えを示すことで課題を解決し、顧客満足度を高める役割を担っています。
また、顧客にとってカスタマーサポートは企業の顔となりがちですから、丁寧な対応が求められます。しっかりとしたサポートを提供することで、顧客との関係性が向上したり、企業への信頼が上がったりするので、収益の増加にもつながるでしょう。
顧客の声を聞きサービス改善に活かす
カスタマーサポートには、顧客からの意見や質問、クレームを拾い上げて、サービス改善に活かす役割があります。
顧客からの質問やクレームは、すなわち顧客の声です。真摯に対応して改善に活かすことで、顧客の要望に沿ったサービスや商品などが提供できるようになります。もともと、自社のサービスや商品について詳しい知識を持っているので改善点を探りやすいという特徴があります。
リピート率を向上し収益増につなげる
カスタマーサポートには、顧客との信頼関係を築くという役割もあります。顧客からの疑問や不満にしっかりと対応して解決へと導くことで、自社のサービスや商品への信頼感が高まります。その結果、リピート率が向上し、収益の増加につながるのです。
新規顧客の獲得も重要ですが、既存顧客のリピート率を上げたほうが費用対効果は高くなります。その点からみても、収益を増加するための重要な役割を担っているといえるでしょう。
カスタマーサクセスとの違いと優先順位
カスタマーサクセスとは、直訳すると「顧客の成功」となり、顧客が目標を達成できるように成功へと導くことが役割です。カスタマーサクセスは、問題発生の前に対応することに重点が置かれており、事前に施策や対策を講じます。顧客の目的を理解し、積極的に働きかけることで、継続的な利用や解約・解除率のダウンなどの効果が期待できます。
カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは
カスタマーサポートと異なる点は、顧客の対応にあたるタイミングです。カスタマーサポートは、基本的に顧客側からのアプローチを受けて対応しますが、カスタマーサクセスは、顧客から反応がある前にこちらから対策や施策を講じます。
例えばクラウドサービスやアプリなどを展開している企業の場合、ヘルプページが開かれることの多い項目や、離脱率が高い箇所について、分析・改善を行います。そうすることで問題が発生しなくなり、解約を防げるようになります。
カスタマーサポートの方が優先順位は高い
カスタマーサクセスは、問題の予測ができ、かつ対応策を講じる時間的余裕があるのに対して、カスタマーサポートは、今お客様が直面している問題に対してすぐに解決策を示さなければなりません。
近い未来に起こるであろう問題と、今まさに起こっている問題。どちらもきちんとした対応が重要になりますが、優先順位は、カスタマーサポートの方が上になります。特に、新しいサービスや商品を出した際は、不具合などのトラブルや使い方に対する疑問が出やすく、顧客は不満を抱きやすくなります。顧客離れを防ぐためには、カスタマーサポートを優先させ、しっかりとしたサポートが提供できる体制を整えることが重要です。
カスタマーサポートを成功させるポイント
カスタマーサポートを成功させる4つのポイントを、具体的に紹介します。
顧客対応をマニュアル化する
良質なカスタマーサポートを提供するためには、サービスの水準を一定にすることが重要です。スタッフによって対応の質にばらつきがあると、課題解決ができず、無駄に時間がかかってしまうことがあります。
過去の問い合わせ内容や解決方法などを参考に、対応方法をマニュアル化すれば、スタッフの誰が対応しても迅速な課題解決が可能になります。また、社内で勉強会などを開いてサービスや商品への理解度を深めることも効果的です。
顧客情報を全体で共有する
カスタマーサポートでは、顧客それぞれに適した対応も求められます。それぞれにあった対応をするためには、顧客情報を全体で共有することが重要なポイントです。簡単に共有できる仕組みを用意しておけば、過去に発生した課題や解決方法を把握したうえで、対応できるようになります。
これにより、前回の対応を上回るサポートが提供できるようになるので、より顧客満足度が高まり、リピート率向上が見込めるでしょう。
要望を先回りし問い合わせを減らす
問い合わせ自体を減らすためには、これまでの顧客からの問い合わせを分析し、FAQに掲載する、マニュアルを改良するなどの対策をしましょう。この対策を手軽にアップデートできるほど、サポート業務を効率化できます。
問い合わせ件数が多いと、顧客一人ひとりにじっくりと向き合うことができません。対応にあたるスタッフに疲れが出ると、サポートの質が低下してしまう危険性もあります。
外部の助けを借りサポートの質を向上させる
カスタマーサポートの質を上げるためには、対応するスタッフにもノウハウやリソースが必要です。そのため、多くの顧客情報を整理・把握したうえで適切な対応をしながら、対応状況を共有する必要があります。しかし、日々の業務に追われて、なかなか改善できないケースもあるでしょう。
そういう場合は、アウトソーシングを利用することも一つの方法です。また、コンサルティングを受けて、カスタマーサポートの質を高めることもよいでしょう。
まとめ
カスタマーサポートで顧客それぞれにあったサービスができれば、顧客が抱えている課題をスムーズに解決し、顧客満足度を高めることができます。その結果、リピート率向上へとつながり、収益の増加も見込めます。
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