経理が取るべき資格~レベル別解説
最終更新日:2021-11-05
 

経理担当者が「取っておきたい資格」について、前回こちらでお伝えしましたが、今回は数多い経理の資格をレベル別に解説したいと思います。

 

レベル1:未経験者・初めて資格を目指す場合

 

・日商簿記3級
・MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
・ビジネス会計検定3級

 

〇日商簿記3級

 これから経理を学ぶ人、経理の仕事を始めたばかりの方が最初に目指すものとして、まず考えたいのが簿記3級です。
 経理を仕事とするなら必ず通る基本の資格です。学んでおかないと経理として苦労する大切な事柄を確実に学ぶことができます。

 

 3ヶ月程度、本気で勉強すれば資格取得が可能といわれ(合格率は約50%)、もちろん転職の際にも評価される資格です。学生時代に取得しておけば、基本的なビジネス用語やお金の流れが分かるということを意味するので、就職に際してある程度評価される資格でもあります。

 

〇MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

 MOSは、以下のオフィス製品の利用スキルを証明できる資格です。
 「Excel」「Word」「PowerPoint」「Access」「Outlook」など、経理の場合、もっとも使用頻度の高い「Excel」の資格が役立ちます。
 Excel操作に慣れていることは、経理の仕事において大きなアドバンテージとなります。国際的にも知られている資格です。

 

〇ビジネス会計検定3級

 ビジネス会計検定(財務諸表理解力検定)は、最近注目されるようになった資格で、大阪商工会議所が主催する検定資格です。
先にご紹介した日商簿記3級とあわせて取っておくのがおすすめです。
 日商簿記検定が財務諸表を作成するための知識を中心にしたものであるのに対し、ビジネス会計検定は財務諸表を分析する知識を身に付けることができる資格です。財務諸表が表す数値を理解し、ビジネスに役立てていくことに重点を置いています。

 

 

レベル2:ステップアップや転職を目指す場合

 

・日商簿記2級
・TOEIC
・ビジネス会計検定2級
・FASS検定

 

〇日商簿記2級

 経理マンとしてさらにステップアップを目指したい方におすすめなのがこの簿記2級です。
 財務諸表を読む力や会計知識を身に付けることができます。高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ、適切な処理や分析を行う力が求められる資格です。企業からの評価も高く、転職を考える際にも強い武器となります。

 

〇TOEIC

 経理マンとしての仕事の幅を広げるには、経理そのものの知識を深堀していくことも大切ですが、活躍の場を広げていくという意味では英語力を高めることも有効な手段です。例えば目安として730点程度の力を持っておけば、日本の企業においても海外支社の管理を任されたり、海外のプロジェクトに関与する機会も増えてきます。
 

〇ビジネス会計検定2級

 ビジネス会計検定(財務諸表理解力検定)2級は、財務諸表をより深く分析できるようになる資格です。
 財務諸表は、企業の経営成績や財政状態を表したもので、経営者はこれをもとにして経営が上手くいっているか、銀行はその企業に融資をしてもいいか、投資家は株式を買っていいかなどの判断材料とします。
 安全性の分析、収益性の分析、キャッシュフローの分析、損益分岐点の分析など、企業の状態を分析するためのさまざまなモノに対する分析能力が求められ、企業の中で管理職を目指すうえでも必要なスキルを身に付けることができます。

 

〇FASS検定

 FASS(Finance Accounting Skill Standard)は、経理・財務部門の日常業務で求められる実務スキルが問われる資格で、業務に必要な基礎知識がまんべんなく学べる注目の資格です。
 出題範囲は「資産」「決算」「税務」「資金」の4分野で、簿記より広い範囲から出題されます。
 伊藤忠商事や全日空商事、日産自動車など有名企業が導入していることでも知られ、FASSを取得すると、実務レベルでも仕事ができると評価されます。他の大手企業からの評価も高まっており、人材採用において活用する企業も増えています。

 

 

レベル3:本気で経理の道を究め、一本立ちも目指したい!

 

・日商簿記1級
・公認会計士
・税理士

 

〇日商簿記1級

 

 会計の世界の最高峰の資格である公認会計士を目指す方、税金の専門家である税理士を目指す方。こうした会計と税金のプロフェッショナルへの登竜門となるのがこの簿記1級です。
 プロフェッショナルを目指さないまでも、転職のためのスキルを身に付けるという面では最高の評価を受ける資格で、大きな武器となるものです。
このジャンルにおける最高の資格の一つといえるでしょう。
もちろん資格取得のハードルは高く、簿記2級とも大きなレベルの差があります。独学では難しいといわれ、スクールに通う必要もあります。

 

〇公認会計士

 

 公認会計士は、会計・経理の世界での最高の資格です。独立することはもちろん、企業で役員を目指す、監査法人でパートナーになる、会計コンサルを行う、ベンチャー企業にCFOとして入るなど、会計の世界の最高のプロフェッショナルとして多くの活躍の選択肢があります。
 ただし、資格取得の難易度は非常に高く、努力しても取得できないという可能性も十分にあります。

 

〇税理士

 

 会計・経理のプロが会計士ならば、税金のプロが税理士です。
 税理士の資格は科目ごとに合格すれば有効期限がなく、つまり何年かけても5科目揃えれば税理士になることができます。そのため、難関ではありますが、仕事をしている人が長い期間をかけて取得するのが可能な資格でもあります。