あなたの会社のBCPは万全ですか?
最終更新日:2021-11-05
 

BCPとは"Business Continuity Plan"の略で、「事業継続計画」を意味し、企業が大地震や集中豪雨などの自然災害や新型感染症やテロなど緊急事態に遭遇したとき、事業資産の損害を最小限に留めながら、主力の事業を継続し、早期に復旧するための方法や手段をあらかじめ決めておく計画のことを言います。

 

 経営基盤が脆弱な企業ほど、平常時からBCPを準備しておくことで、従業員とその家族を守り、取引先の信用を維持できることになり、顧客や市場の評価に直結します。
 非常時に慌てることがないよう、対策を講じておきたいものです。

 

BCP対策と防災対策の違い

 

 BCP対策に類似した言葉として「防災対策」というものがあります。こちらの方がむしろ一般的かもしれません。

 

 防災対策とはご存じの通り、人命や建物、機材などの資産を守ることに重点を置いた対策です。これに対してBCPは、従業員や顧客の生命の保護を基本に、主に事業継続に重きを置いた対策です。
 つまり、BCP対策は有事の被害を軽減するだけでなく、特に会社の中心となる重要な事業を守るという観点での対策に重点が置かれています。

 

 では、「防災計画」と「事業継続計画」の、どちらを優先すべきなのでしょうか。

 

 これは言うまでもなく、「防災計画」が優先となります。従業員に死傷者が出れば、どんなに完璧なBCP対策を策定していても事業を継続することはできないからです。

 

 こうした基本の考え方を念頭に置き、BCP対策を考えてみましょう。

 

なぜBCP対策が必要なのか

 

1.不測の事態が起こっても企業を存続させるため

 BCP対策を行うべき最大の理由は、緊急事態が発生した際に生じるおそれのある「倒産」や「事業の縮小」のリスクをできるだけ小さくしておくことです。

 

2.自社が行う事業の優先順位を決める

 緊急事態が発生した際、どの事業を優先的に復旧させるかを決めておくことが重要です。そのためには、自社の根幹にある事業が何なのかをきちんと見極めていくことが必要です。
 判断のためにはイメージでなく、実際に売上比やコスト、利益などを見て判断する必要もあります。この作業を行うことで、それまで重視していなかった事業が費用対効果に優れていたといった発見もある可能性があり、自社の強みも明らかになる可能性もあります。

 

3.外部に対する信頼性・企業イメージを高めて受注を得るため

 BCP対策をしっかり行い、緊急事態に対しての備えをしておくことで企業への信頼も高まります。またイメージアップの一助にもなります。
 近年さまざまな、災害が頻発していることから、BCP対策を行っていることがビジネスパートナーとしての条件の一つとなっています。

 

具体的な検討事項

 

 CPの検討項目は、次のような4つのフェーズで考えていくことができます。
 それぞれのフェーズで具体的に検討しなくてはならない項目は以下の通りです。

 

ステップ① BCP発動フェーズ

・災害や事故の発生(あるいは発生の可能性)を検知してから、初期対応を実施し、BCP発動にいたるまでのフェーズ
・発生事象の確認、対策本部の速やかな立ち上げ、確実な情報収集、BCP基本方針の決定がポイント
 
 
BCP発動フェーズ

BCP発動フェーズの対応事項

 

ステップ② 業務再開フェーズ

・BCPを発動してから、バックアップサイト・手作業などの代替手段により業務を再開し、軌道に乗せるまでのフェーズ
・代替手段への確実な切替、復旧作業の推進、要員などの経営資源のシフト、BCP遂行状況の確認、BCP基本方針の見直しがポイント 
・最も緊急度の高い業務(基幹業務)の再開
 
 
業務再開フェーズ

業務再開フェーズの対策事項

 

ステップ③ 業務回復フェーズ

 
・最も緊急度の高い業務や機能が再開された後、さらに業務の範囲を拡大するフェーズ。 
・代替設備や代替手段を継続する中での業務範囲の拡大となるため、現場の混乱に配慮した慎重な判断がポイント 
 
 
業務回復フェーズ

業務回復フェーズの対応事項

 

ステップ④ 全面復旧フェーズ

・代替設備・手段から平常運用へ切り替えるフェーズ。 
・全面復旧の判断や手続きのミスが新たな業務中断を引き起こすリスクをはらんでおり、慎重な対応が要求される。
 
 
全面復旧フェーズ

全面復旧フェーズの対応事項

 

 いざという場合に会社の資産と従業員の雇用を守るBCPについて解説しました。