経理担当者に必要なモラルとは
最終更新日:2021-11-05
 

長年経理業務に携わり、優れた経理の知識とスキルを持っていても、仕事にミスやうっかりはつきものです。経理担当者の場合、お金に関する重要な業務を行う立場ですので、前提となるモラルや、不正防止についても知っておく必要があります。

 

 

1. 会社の情報は絶対に口外無用

 

 経理の仕事は、会社の中でも最も重要な「お金」に関する情報を扱うことになります。
 会社の経営状態が今、どのようなものなのか。どんなお金の流れになっているのか。取引先はどこなのか。社員はどんな動きをしているのか。
 お金の情報から、こうしたすべてのことが分かってしまいます。
 経理の業務で知り得た情報は、決して外部へ口外してはならないことはもちろん、伝票などを社外に持ち出すのも厳禁です。
 
 また、社員の給与や、会社の経営状態などは社員同士でも興味を示す内容です。同僚同士になると、罪悪感などなく興味本位で聞かれることもあります。そんな時でも重要な情報を扱う「経理」という立場を忘れず、決して口外しないことです。
 
 また、身の回り、伝票などから秘密が漏れてしまうようなことがないよう、他の部署の人以上に気を遣いましょう。
 書類などを置きっぱなしにして席を離れるようなことも、しないようにしましょう。

 

2. 経営に参加しているという心構えを持つ

 

 経理・会計は、会社に出入りするお金の流れを正確に把握する立場にいます。お金の流れを把握するということは、経営状態を把握することを意味しています。
 一つ一つの作業は決して派手なものではありませんが、特に中小企業の場合、社長とのFace to Faceのコミュニケーションが必要で、経営判断の元となる情報を提供できる立場が経理であることを自覚し、経営に参加しているという気持ちを持つことが大切です。

 

3. 社内のコミュニケーションを大切にする

 

 経理はデスクワークが作業の中心ですが、全体の部署と関わるため、会話スキルやコミュニケーションが重要です。経理業務をスムーズに進めるため、経理の締め日、処理のスケジュールやよくある問い合わせをFAQにして開示するなどの社内に向けた情報発信が求められます。

 

 また、金融機関や税務署など外部のやり取りも発生しますので、お金にまつわる正確な知識について勉強も行わなくてはなりませんし、しっかり説明できる交渉力も要求されます。

 

4. 仕事は効率よく迅速に。そしてもちろん正確に

 

 経理は間違っていないのが当たり前、と常に思われています。「一銭を笑うものは一銭に泣く」ということわざがありますが、まさに経理のためにある言葉かもしれません。よくある経理のミスとして、数字の「3」「6」「8」「9」の見間違いや、テンキーの上下左右に位置している数字はタイプミスが起きやすく、特に注意が必要です。
 また金額の「桁数」や「位」を間違うミス、例えば632円と入力するところを623円と入力してしまうなどあると思います。これにはよく知られたチェック方法があります。正しい合計金額と誤った合計金額の「差額」を「9」で割ることで、間違った箇所を見つけ出すことができますよね。

 

 経理にとって終わりなき、数字のミスですが、どんなに注意を払っても、仕事に慣れたベテランでも「うっかりミスは起きる」という前提のもとに、解決策を共有し、効率よく、性格、迅速に作業をおこなっていきたいものです。

 
経理の仕事

いつも平等に

 

 常に「平等」でいることも経理担当者に求められる重要な資質です。
「平等」でいるということは、相手によって経理のルールを変えないということです。
例えば、親しい営業担当の伝票が締め日に間に合わなくても、絶対曲げてはなりませんし、もちろんその相手が「役員」であっても同様です。
 経理業務のルールの下、どのような部署、役職であろうと徹底することが経理の鉄則です。

 

6. 疑問のまま残さない

 

 会計や税務の制度は変化していきます。会社の中での経理担当は、お金に対するスペシャリストであるがゆえ、様々な会計やお金の制度についても質問されることも多いのではないでしょうか?
 皆さんにぜひやってほしいのは、質問されてわからなかった場合は、必ずメモに書きとめ、後日税理士などの専門家に質問することです。

 

 例えば、勘定科目の入力で、提出された経費がどの勘定科目に該当するのかが分からない場合など、メールで構いませんので税理士にきちんと確認するようにしましょう。
 税理士がすぐにつかまらない場合は、仮入力をしておき確認後修正する形でも構いません。

 

 疑問点、確認点をしっかりとメモして解決していくことが大切です。
 こうした作業を繰り返しておけば、少なくとも会社の中で発生しがちな疑問点や問題点についての知識が蓄積され、専門家まではいかないものの、社内のお金の問題を解決する上で不可欠な存在となることができます。