受領書と領収書 改めて学ぶその違い
最終更新日:2023-04-19

 あなたは受領書と領収書の違いを正しく理解していますか?今回は受領書と領収書の違いについて確認していきたいと思います。

 

受領書とは 

受領書は注文品を受け取った証明

 一般的な商品の取引では、まず納入側が商品の見積もりを提出し、購入側がその内容に納得すれば発注されます。発注した商品が納品された後、購入側が商品やお金を確かに受け取った証明として発行するのが「受領書」です。
 納入側は受領書を受け取り、これに基づいて請求書を発行し、入金確認後に納入者が購入者に対して発行・送付するのが「領収書」です。
 
 つまり受領書とは、商品を受け取ったりお金の支払いを受けた者が、商品やお金を提供した者に対して、「受け取りました」ということを証明するために渡す書類のことです。
 領収書との違いは物品の受け渡しも含むという点です。一方で、領収書はお金の受け渡しを証明するために交付する書類で、物品の受け渡しは含めないのが特徴です。
 
 受領書には次のような項目が記載されています。

 

受領書に記載されている項目 

発行日
宛名(取引先の正式名称)
発行元の正式名称と住所
担当者の捺印
受領した物品の名称、単価、数、合計金額
 

領収書とは 

 領収書は、商品やサービスの代金を受け取ったことを証明するものです。金銭の受領の証として発行する書類です。税法上は、宛名、発行された日付、支払った金額や明細が記載されていれば、レシートも有効になります。
 
 領収書は税法上7年間保管しなければなりません。領収書は取引が成立したことを確認できる書類なので、「証憑(しょうひょう)書類」の1つになります。「証憑」は主に金銭にかかわることなので、一般的に経理や会計担当が取り扱い、管理されるものになります。

 

領収書に記載されている項目

発行日(年月日)
宛名(受け取る相手の正式名称)
金額
購入した品物の名前
但し書き印紙
発行者の住所と氏名
 

 受領書と領収書が混同される場合もあります。受領書には受領した物品の名称、単価、数、合計金額などが書き込まれています。この金額のものを確かに受け取ったという内容となっているため、領収書と同じものと理解されるケースも考えられます。また、例えば公共料金の支払いをする際なども、銀行や郵便局から受領書が発行されます。
 
 私たちが買い物をした場合、料金を払えば領収書をもらいますが、銀行や郵便局で公共料金を払った場合などは受領書を受け取ることになります。 
 これは、銀行や郵便局が最終的に代金を受け取る本人ではないからです。つまり、一時的に預かっているだけ。そのため、領収書を渡すことはできず、受領書を発行することになるわけです。こうしたことも両者を混同してしまう原因の一つかもしれません。

 
 
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受領書に関する大切な事柄

「受け取った」ことを証明する

 受領書は、商品が購入者に確かに納品されたことを証明する書類です。商品の取引においては「送った」「納品した」、「受け取ってない」「届いてない」といったトラブルが発生することがあります。こうした際に、日付やサインが明記された受領書があれば「相手側の勘違い」ということも証明できます。ですから基本的に、商品の納入、やりとりの際には受領書を発行してもらうようにしましょう。

 

領収書の代わりとしての受領書とは

 銀行や郵便局などで振込をした時に受け取る受領書は、領収書の代わりにすることができます。お金を確かに払ったということが受領書の内容で証明できるからです。
 ただし、商品が納品された際に発行される受領書は、物品を受け取ったことを証明する書類のため、この場合は領収書とはなりません。