改めて考えてみると、どういう要件がそろったものが支払明細書と呼べるのか、ちょっと曖昧な部分があったりします。なにより、決まった書式がない、作る人によってサイズもデザインも異なるため(請求書なども同様ですが)という部分もあるのかもしれません。
今回は支払明細書に必要な要件を改めて確認していきたいと思います。
支払明細書とは
支払明細書とは、支払いが発生したときに、支払う相手に対して発行される書類です。支払明細書を見れば、「何を」「いつ」「いくつ」「いくらで」など支払いに関する詳しい情報がわかります。多くは支払いが発生した際に発行されます。
身近な例として、皆さんが受け取るクレジットカードの支払明細書があります。月の請求額の総額とは別に、「何を」「いつ」「いくつ」「いくらで」支払ったのかが書かれています。
会社が発行する支払明細書の種類
業務委託
業務委託先とどのような取引をしたのか、内訳を確認するための支払明細書です。
例えば社内研修で個人に講師を依頼したといったケースでは、謝礼から差し引いた源泉徴収の額も明記するのが一般的です。
給与/賞与
企業が社員に給与や賞与を支払う際の「明細書」も支払明細書の一種です。
退職金
給与・賞与と同様です。ただし、会社規定によっては発行されないこともあります。
配当金
所有している株の配当金が支払われた際は「配当金支払証明書」が発行されます。「支払通知書」も兼ねている場合があります。
基本的な記入項目
支払明細書に記入しなければならない項目は下記の通りです。この項目さえ入っていれば、どのようなデザインのものでも構いません。
A 書類名
この書類がどういう書類なのかを知らせるため「支払明細書」と明記します。
B 発行日付
発行日付は必ず記載する必要があります。
C 取引先の企業名や担当部署・氏名
誰に対する支払明細書なのかを明記します。書式によっては相手先の部署名や担当者名を記入します。この際、「様」や「御中」などの敬称を必ず入れましょう。フォーマットによっては住所も記載します。
D 支払明細書を発行する会社名や担当部署・氏名
自社の社名、所在地、担当部署、担当者の指名を必ず明記します。
E 支払いの明細
取引が発生した日付、具体的な商品名(取引内容)、数量、単価、数量、小計など支払いの内訳をリストの形で明記します。消費税を含む合計金額も明記します。
F 角印
必要な項目を記入したら、最後に自社の会社名の一部にかかるよう押印します。