オフィス縮小化時代にスペースを有効活用するためには?
最終更新日:2023-04-19

 コロナ禍で起きた会社の変化の一つに、オフィスの広さの見直しがあります。

 

 テレワークの広がりとともに、自宅とオフィスの両方で働くスタイルが広がり、会社の机や設備の使用率が下がりました。
 現在のスペースが過剰になったことからオフィスの縮小検討ニーズが急速に高まり、フロアごと解約したり、小さなオフィスに移転する企業も出てきています。こうした動きには多くのメリットも存在します。

 

オフィス縮小のメリット

ランニングコストの削減

 何といっても大きいのが、オフィスの面積を狭くすることで家賃や光熱費などの維持費が下がる点です。リモートワークが増えることで通勤が減り、交通費も削減されます。

 

働き方改革につながる

 オフィスフロアの面積が限られることで、出社できる人数も限られるため、テレワークやテレハーフ(半日・時間制の出社)、シェアオフィス、サテライトオフィスの導入といったオフィス分散化が本格化します。
 
 柔軟な働き方は、自律的な働き方を促すだけでなく、ワークライフバランスのとれた働き方につながります。その結果として、社員の満足度や生産性の向上といった効果も期待できるでしょう。

 

ペーパーレス化の促進

 オフィス縮小によりスペースが限られることでペーパーレス化が進み、これまで紙で保管していた書類をデータ化する動きが促進されます。これにより、いつでも必要な情報をパソコン上から確認できるようになり、備品や書類の管理面もスリム化できます。

 こうした様々なメリットを得られることから、オフィス縮小の流れは今後も続くと考えられます。
 一方で、縮小に伴う課題も存在します。中でも大きいのが、オフィスの整理。これまで当たり前のようにオフィスに保存していた書類は厳しく取捨選択が求められますし、これまで以上に効率的で働きやすいスペース作りも求められてくるでしょう。
 そこで、オフィス縮小に際し、オフィスを整理していくポイントをチェックしていきましょう。

 

オフィスを整理していくポイント

レイアウトを変更して快適な空間にする

 オフィスの面積を縮小して、狭くて息苦しい空間になってしまったというのでは働く場所として良い環境とはいえません。
 しかし、小さなオフィスもレイアウトの方法一つで広く見せたり快適に使用することができます。例えば、背の高いオフィス家具を置かない、窓の周りに荷物を置かないといった工夫をすることで、視線の長さを確保でき、狭いという印象も軽減されます。
 また、通路をしっかり確保し、打ち合わせ、コミュニケーションのためのスペースも確保することで手狭感が解消します。

 

フリーアドレス制を導入する

 個人席を固定しないフリーアドレス制を導入しましょう。こうすることでテレワークや外回りでオフィスにいない社員分のデスクまで確保する必要がなくなり、作業したい人の分の机だけを稼働率を考えて最低限用意すればよくなります。個人の最低限の持ち物を補完するためのロッカーは必要になりますが、スペースの有効利用としては高い効果があります。
 
 フリーアドレス制にすることで、これまで付き合いのなかった他部署のメンバーなどとコミュニケーションを取る機会が増え、新しいアイデアなどを生み出す可能性も考えられます。

 

物品を整理する良い機会とする

 オフィスの縮小は、年々増え続ける書類や資料などを思い切って整理する絶好のチャンスとなります。各人の机の周り、部署の共通ロッカーなども、オフィスの縮小化とフリーアドレス化を機に整理していきましょう。
 場所があるから「とりあえず」保管している書類などは、どんどん破棄していきましょう。ほとんど使用しないが、どうしても保存が必要な書類は、オフィスではなく、コストのかからない倉庫などに保存することも検討しましょう。
 こうした書類を「整理整頓」することで、必要なものがすぐに取り出すことができるようになるなど、仕事の効率アップにもつながります。

 

書類を電子化するチャンス

 オフィスの縮小は紙の書類を電子化する良いチャンスにもなります。捨てることのできない重要書類は別として、原紙であることが必要ないものに関しては、どんどんデジタル化していきましょう。
 
 物理的にモノが減少する効果はもちろんですが、デジタル化することで資料の共有化を図れ、検索性、閲覧性も格段に向上します。テレワークを行う際も、デジタル化されていればスムーズなやり取りが可能となります。

 
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