更新日:2020.8.31
社会人経験1年目の新入社員をオンラインで受け入れ!
『創意工夫してみたらコミュニケーションが予想以上!?テレワーク』の3回目となります。
今回は、どの企業でも直面する課題。新入社員の受け入れをテーマにお届けします。
コロナ禍とはいえ、事業の継続を考えた場合、新入社員の雇用は不可欠です。しかし、ほとんどの社員が在宅勤務を行っている中で、社会人経験1年目の方々をどのように迎え、大切なメンバーとなってもらうのかは大きな課題です。
4月1日に異例の入社式
を行い、新たにデジタルビジネス事業本部の仲間となったメンバーが、それぞれ担当の業務に分かれていくまでをご紹介します。
通常であれば、会議室に集まり、親交を深めながらお互いの信頼関係を構築していく時期です。
しかし、タイミング悪く新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下の4月後半に配属が決まり、各部門に委ねられました。
ただでさえ初めての職場に緊張している彼らに、オンラインだけで意思疎通を図り、円滑に業務へ送り出して行くには?新入社員受け入れ担当者にとっても初めての経験となります。
・どうしたら、オンラインだけでも信頼関係を築けるのか?
・どうしたら、相手の微妙な変化(疲れ具合など)に気が付けるか?
・どうしたら、彼らの不安を軽減できるのか?
みなさまの会社では、この大切な時期をどうやって乗り切られましたか?
デジタルビジネス事業本部として新入社員受け入れで実際に彼らと担当者が関わったのは2日間。
1日目は研修
2日目は配属面談
です。少し詳しくご紹介します。
1日目の研修では、本部長の挨拶、本部のミッション紹介。5月からのスケジュール説明です。
2日目は、既に決まっている配属先の雰囲気と、本人とのマッチングのための面談。この先、本人が職場に馴染み、楽しく業務を続けられるようになるのかが決まるため、担当者は責任重大です。
1日目の研修の後には、歓迎会も行われました。当然ながらオンライン飲み会です。
実際の担当者に当時の話を聞きました。
担当者/新入社員それぞれの声
[担当者]工夫したことは?
・彼らと接する間は必ずお互いにカメラONで表情が見えるようにしました。
・まだミッションがないので、暇になってしまうことが無いよう、休憩時間は確保しながら、隙間時間をなるべく作らないようにスケジュール管理を徹底しました。
[担当者]苦労したところは?
画面越しだと、相手の体全体からにじみ出るオーラ(?)や微妙な表情の変化に気が付きにくく、疲れていないか?話の内容をどのようにとらえているのか?など普段は何気ない相槌で得られるような情報が無いことの難しさを感じました。
[担当者]想像と違ったところは?
時間配分です。
部門長のスケジュールは、予定しているスピーチの時間より長めに確保しなければいけない。と学びました。
業務がオンラインに切り替わったことで、「移動時間」が無くなった分、部門長のスケジュールは以前にも増して隙間がありません。
オンライン会議では、相手の反応・表情が読み取りづらいので、より深く知ってもらおうと熱く想いを発信していた部門長ですが、結果的に予定時間をオーバーしてしまいました。
新入社員にとっては部門長とのコミュニケーションの貴重な機会となりましたが、次の会議を待っている方々のことを思うとヒヤヒヤものです。
リアルの会議では、後ろの席で「あと●分」と掲げたり、時計を指さしたりして伝えることもできますが、オンラインだとそれもできません。
コミュニケーションを充実させるためにも、スケジュールは余裕を持つ必要があることを痛感しました。
「移動時間が不要」=「会議の間に隙間がない」
これは重大な落とし穴でした。
逆に、あっけなく終わってしまったものもありました。
それは、「自己紹介」です。
誰でもいろいろな経験を経て来ているので、自己紹介では共感や驚きがあり、一番親睦を深める場面でもあります。
ところが、今回はオンラインなので、わざわざ声に出して相槌をする人もおらず、盛り上がっているのかどうかよくわからないまま、淡々とあらかじめ用意していた内容を語るだけで、あっけなく終了してしまいました。
普段の会議でもそうですが、システムの都合上、複数の人が同時に声を発することができないため、相槌で音声を入れるのは躊躇してしまいます。
[新入社員]入社してから今までの感想・意見
・研修では、もう少し休憩時間(咀嚼する時間)が欲しかった。
・「隣の人に聞く」というちょっとした行為ができないため、誰に聞くのが適任なのかもわからない中、誰かを呼び出すのも勇気がいるので気軽に何でも話せる環境があると良い。
・新人同士の交流として、入社後に何度かオンライン飲み会を開催していますが、同時に話せないのがネックとなり、話を仕切る人がいないと成立しない、ということがわかりました。
とのことでした。休憩時間は、隙間時間を作らないように・・・という取り組みが思ったよりやり過ぎていた結果のようですね。普段ならこれも雰囲気や表情から読み取って、適宜休憩を入れているのですが、今回はそれができなかったので臨機応変な対応ができませんでした。
次の「隣の人に聞く」は、よく言われる「新人は先輩の背中を見て育つ」が、今の環境下ではできないのだと不安を覚えました。
自分がちゃんとできているのか、そうではないのか。基準がないというのは不安だろうと思います。
やっぱりやるんですね!オンライン飲み会。
最近は会社内の人とのつながりが希薄になって、飲み会が減っていると言われますが、このような環境下でも交流を楽しんでいてくれたことにホッとしました。
[担当者]次回やるとしたら、改善したいところは?
・配属面談だけは可能な限り対面で行いたいです。
新入社員の想いを汲み取り、配属先をマッチングさせるのは、対面であっても難しさがあります。今はまだ、オンラインでの面談に不慣れなこともありますが、対面で得られる情報は量も多く、質も上がります。面談する側/される側のスムーズな意思疎通により、配属後のミスマッチが生じる可能性も少なくなると思っています。
・休憩時間は思っているより多めに設定します。(反省)
・相談しやすいように、グループチャットを作ったり、担当者のスケジュールにもっと気軽に雑談レベルでも予定を入れられるように声がけをしたいです。
今後も引き続き、オンラインと対面、それぞれの良さを活かしながらさらに工夫をして、新しいメンバーがスムーズにチームに合流できるよう、サポートしてきたいです。
まとめ
いかがでしたか?
既存の社員同士のコミュニケーションは、かなりオンラインでも不自由なく進められていますが、その輪の中にこれから入る方々をどう受け入れるか、にはまだまだ課題があります。
今回、受け入れを担当をしたのは入社4年目のメンバーです。自身が新入社員だった時期が近い分、彼らの不安や悩みを共感し、さまざまな創意工夫へとつながったのだと思います。
新たに我々トレードエコシステム事業に入ってくれた新メンバーは、4月の入社式以来、初出社は実に8月28日!
入社直後からの在宅勤務は、弊社では過去に例がありません。
画面越しに見る彼らの表情はイキイキと見えますが、実物(?)も、そうであることを心から願います。
ようこそ、デジタルビジネス事業本部へ!