【AI用語集】初心者必見!知っておきたいAI用語まとめ

近年、AI(人工知能)は急速に進化し、多くの企業がその導入を検討しています。AIは業務の効率化、コスト削減、新たなビジネスチャンスの創出など、多岐にわたるメリットをもたらします。しかし、AIの導入を成功させるためには、まずは基本的な概念や専門用語を理解することが必要です。
本コラムでは、基礎概念からその他関連する技術まで4つのグループに分け、主要なAI用語について解説します。

AI(人工知能)とは?

AI(人工知能)は、Artificial Intelligenceの略で、日本語では「人工知能」と訳されます。
人間の脳の働きを模倣し、コンピュータが自動的に学習や問題解決を行う技術です。AIは、大量のデータを処理し、パターンを見つけ出す機能に優れているため、ビジネスの効率化や新しい価値の創出に大きく貢献しています。

AIの三大分類について

まず、理解をしておきたいのは、三大分類の定義についてです。AIは大きく三つの分類に分けられます。第一に「人工知能(AI)」そのものです。これは最も広義の意味で、知能を持つシステム全般を指します。
次に「機械学習(Machine Learning)」があります。これは、データから学び、そのパターンを見つけ出し、予測や意思決定を行う技術です。 そして、機械学習の一部としてさらに高度な「ディープラーニング(Deep Learning)」があります。ディープラーニングは、ニューラルネットワークを利用して多層のデータ処理を行い、より複雑なパターン認識を可能にします。

用語集①AIの基礎概念

ここから、グループを分けてAIの用語を解説します。はじめに、AIの基礎的な概念についてご紹介します。

汎用人工知能

汎用人工知能(AGI: Artificial General Intelligence)は、人間のような知能・思考を持ち、幅広いタスクをこなせることが目的として開発されたAIのことを指します。
現在のAIは特定のタスクに特化したAIが主流ですが、AGIはそれを超えて、複数の異なる分野で柔軟に対応できる能力を持つことを模範として目指しています。

生成AI

生成AIは、画像、音声、テキストなどの新しいコンテンツを生成する能力を持つAIです。生成AIの代表的な例としては、文章生成モデルや画像生成モデルが挙げられます。これらのモデルは、大量のデータを学習することで、質の高いコンテンツを生成することができます。

用語集②AIの機械学習(方法と応用)

続いて、AIの機械学習の関連する用語についてご紹介します。

機械学習

機械学習は、データから学び、その学習結果を基に予測や判断を行う技術です。機械学習は、大量のデータを解析し、パターンを見つけ出すことで、問題解決や意思決定を支援します。

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ディープラーニング

ディープラーニングは、機械学習の一種で、特に複雑なデータセットに対して高い精度で処理を行うことができます。ディープラーニングは、多層のニューラルネットワークを使用して、大量のデータを解析し、より高度な予測や分類を行います。

ニューラルネットワーク

ニューラルネットワークは、人間の脳の神経細胞(ニューロン)を模した構造を持つアルゴリズムで、機械学習やディープラーニングの基盤となっています。入力データを層ごとに処理し、最終的な出力を生成することで、複雑な問題を解決します。

教師あり学習

教師あり学習は、ラベル付きデータを用いてモデルを訓練する手法です。入力データとその正解ラベルを使ってモデルを学習させ、新しいデータに対して正確な予測を行うことを目指します。例えば、画像分類や音声認識など、多くの実用的なAIアプリケーションで利用されています。

教師なし学習

教師なし学習は、ラベルのないデータを用いてデータの構造やパターンを見つけ出す手法です。クラスタリングや次元削減などの技術を用いて、データの隠れた構造を明らかにします。マーケットセグメンテーションや異常検知など、データの探索や分析に役立ちます

強化学習

強化学習は、エージェントが環境との相互作用を通じて最適な行動を学ぶ手法です。エージェントは試行錯誤を繰り返し、報酬を最大化するための戦略を見つけ出します。ゲームAIやロボティクス、自動運転車など、動的な環境での意思決定に適しています。

転移学習

転移学習は、既存のモデルや知識を新しい問題に適用する手法です。少量のデータで高い精度を実現するため、データが限られた状況でも有効です。画像認識や自然言語処理など、様々な分野で活用されています。

過学習

過学習は、モデルが訓練データに対して過度に適応してしまい、新しいデータに対する一般化能力が低下する現象です。過学習を防ぐためには、適切な正則化手法やデータ拡張技術を用いることが重要です。

クラスタリング

クラスタリングは、データを類似したグループに分ける手法です。教師なし学習の一種で、データの構造を理解するために用いられます。マーケットセグメンテーションや画像セグメンテーションなど、様々な応用があります。

回帰分析

回帰分析は、連続的な出力を予測するための手法です。入力変数と出力変数の関係をモデル化し、新しいデータに対して予測を行います。需要予測や価格予測など、ビジネスの意思決定に役立ちます。

マルコフ連鎖モンテカルロ法

マルコフ連鎖モンテカルロ法は、確率分布からサンプルを生成するための手法です。複雑な確率分布の解析やベイズ推定に用いられます。特に、高次元のパラメータ空間を効率的に探索するために有効です。

GAN(敵対的生成ネットワーク)

GAN(Generative Adversarial Network)は、生成AIの一種で、二つのニューラルネットワークが競い合うことで、リアルな画像など質の高いコンテンツを生成する技術です。
一つのネットワークがデータを生成し、もう一方のネットワークがそのデータが本物か偽物かを判定することで、生成されるコンテンツの質が向上します。

VAE(変分オートエンコーダ)

VAE(Variational Autoencoder)は、生成AIの一種で、データの潜在空間を学習し、新しいデータを生成するモデルです。VAEは、データの特徴を効率的に圧縮し、再構成することで、新しいデータを生成する能力を持っています。画像生成、データ補完、異常検知など、さまざまな応用がされています。

大規模言語モデル

大規模言語モデル(LLM: Large Language Model)は、大量のテキストデータを学習して、自然言語処理タスクを実行するAIモデルです。これらのモデルは、テキスト生成、翻訳、要約など、さまざまなタスクで高い性能を発揮します。GPTシリーズはその代表例であり、他にもBERTやT5などのモデルが存在します。

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画像認識

画像認識技術は、AIが画像データを解析し、特定の物体やパターンを識別する技術です。例えば、自動運転車が道路標識や歩行者を認識する際に使用されます。さらに、医療分野では、X線やMRI画像を解析して異常を検出するためにも利用されています。この技術の進化により、精度が向上し、より多くの分野での応用が期待されています。

音声認識

音声認識技術は、人間の話す言葉をテキストデータに変換する技術です。スマートフォンの音声アシスタントや、コールセンターの自動応答システムなどで広く使用されています。この技術は、自然言語処理(NLP)と組み合わせることで、複雑な指示や質問にも対応できるようになっています。音声認識の精度向上により、より自然な対話が可能となり、ユーザー体験が向上しています。

自動音声認識

自動音声認識(ASR)は、音声認識技術の一種で、特にリアルタイムでの音声入力をテキストに変換することに特化しています。会議の議事録作成や、ライブキャプションの生成など、リアルタイム性が求められる場面で活用されています。ASR技術の進化により、複数の話者を識別し、それぞれの発言を正確にテキスト化することが可能となっています。

用語集③AIのデータ処理と分析

続いて、AIのデータ処理と分析に関連する用語について解説していきます。

自然言語処理

自然言語処理(NLP)は、テキストデータや音声データを解析し、人間の言語を理解するための技術です。NLPは、形態素解析、構文解析、意味解析、文脈解析などの多くのプロセスを経て、テキストや音声の意味を理解します。これにより、ユーザーの意図を正確に把握し、適切な応答を生成することが可能となります。

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データマイニング

データマイニングとは、大量のデータから有用な情報やパターンを抽出するプロセスです。ビジネスインテリジェンスやマーケティング分析など、さまざまな分野で活用されています。

データサイエンス

データサイエンスは、データの収集、解析、可視化を通じて、意思決定を支援する学問分野です。AIはデータサイエンスの一部として、膨大なデータセットから洞察を引き出し、予測モデルを構築する際に重要な役割を果たします。

ビッグデータ

ビッグデータとは、従来のデータ処理技術では扱いきれないほどの大規模なデータセットを指します。ビッグデータの分析により、顧客の行動パターンや市場のトレンドを把握することが可能です。AI技術は、ビッグデータの解析を効率化し、より高度な予測や意思決定を支援します。

データセット

データセットは、AIモデルの訓練や評価に使用されるデータの集合です。良質なデータセットは、AIモデルの精度を向上させるために不可欠です。データセットは、さまざまな形式や構造を持ち、特定のタスクに最適化されています。

アノテーション

アノテーションとは、データに対してラベルやタグを付ける作業です。例えば、画像認識のAIモデルを訓練する際には、画像に対して「猫」や「犬」といったラベルを付ける必要があります。アノテーションは、AIモデルが正確に学習するための基盤となります。

プロンプト

プロンプトとは、AIモデルに対して与える入力データや指示のことを指します。適切なプロンプトを与えることで、AIはより正確で有用な応答を生成することができます。例えば、質問形式のプロンプトを使用することで、AIはユーザーの質問に対する具体的な回答を生成しやすくなります。

用語集④AIのその他関連する技術

最後に、AIのその他関連する技術についてご紹介していきます。

ChatGPT

ChatGPTは、対話型のAIモデルです。ユーザーとの自然な対話を実現するために設計されており、さまざまな質問に対して適切な回答を生成することができます。

GPT-3.5

GPT-3.5は、GPT-4の前身となるモデルで、膨大なデータを学習し、高度な自然言語処理能力を持っています。GPT-3.5は、文章生成、質問応答、対話システムなど、多くのアプリケーションで利用されています。

GPT-4

GPT-4は、最新の大規模言語モデルです。前世代のモデルに比べて、より高度な自然言語処理能力を持ち、複雑なタスクにも対応できるようになっています。GPT-4は、テキスト生成、翻訳、要約など、多くの自然言語処理タスクで高い性能を発揮します。

まとめ

本コラムでは、AIの関連する用語をご紹介してきました。
今後もますます進化を続けるAI技術の動向に注目してみてはいかがでしょうか。

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