導入事例 CASE

商品の問い合わせ件数、対応時間を50%削減。
「RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 社内ナレッジ」が
営業・販売促進業務の効率化を実現

リコージャパンでは、IP無線トランシーバーサービス「Buddycom」の販売における営業部門からの問い合わせ対応に「RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 社内ナレッジ」を導入。商品担当部門の問い合わせ対応業務を4割削減するとともに、営業担当者が回答を得るまで情報検索時間を平均20分/件から10秒/件までに短縮。両者の業務効率化を実現しました。

リコージャパン

所在地 :東京都港区芝3-8-2 芝公園ファーストビル
設立 :1952年5月
従業員数 :18,161名(2024年4月1日現在)
会社概要 :さまざまな業種におけるお客様の経営課題や業務課題の解決を支援する各種ソリューションの提供。
URL:https://jp.ricoh.com/

  • Buddycom
    -同時双方向の現場向け音声グループコミュニケーションサービス
    Buddycomは株式会社サイエンスアーツが提供し、リコージャパンが販売する音声コミュニケーションサービスです。
    インターネット通信(4G、5G、Wi-Fi) を利用して、スマートフォンを無線機やトランシーバーのように使うことができます。
    シンプルな操作性、安定した品質と優れた機能により、屋内・屋外問わずさまざまな業種・業態において、現場の業務改革を実現しています。

これまでの課題

  • 1
    商品販売に関する社内ナレッジが分散し、営業担当者が情報を探すのに時間がかかっていた
  • 2
    商品担当部門は営業部門からの問い合わせ対応に多くの時間を費やし、残業時間が増加していた
  • 3
    基本的な情報の問い合わせと、イレギュラーなケースなど特別対応が必要な質問が混在し、さらに問い合わせ対応の負荷を高めていた

Chatbot導入効果

  • 1
    「RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 社内ナレッジ」によるチャットボット導入で、情報を得るまでの時間が平均20分から10秒に短縮された
  • 2
    商品担当部門への電話問い合わせ件数・対応時間が1/2に、業務負荷を4割削減し、残業時間も削減できた
  • 3
    基本的な販売活動に関する情報の問い合わせが減り、人間が対応すべき内容に質問が集中するようになった

社員インタビュー

  • 崔 春花

    デジタルサービス企画本部
    ワークプレイスエクスペリエンス事業センター
    WEサービス企画室 AI企画グループ
    崔 春花

導入も想定より簡単に行うことができ
業務量も大幅に削減されて、予想以上の効果を実感しています。

背景と課題

「Buddycom」販売情報の社内問い合わせ対応に毎日2時間以上費やしていた

リコージャパン デジタルサービス企画本部ワークプレイスエクスペリエンス事業センターWEサービス企画室では、現場業務でニーズの高いトランシーバーの機能をスマートフォンで実現するIP無線トランシーバーサービス「Buddycom」の商品担当部門として、販売戦略やスキームの構築、市場展開を行っています。その業務の一環として、営業部門が「Buddycom」販売にあたり必要な情報提供や問い合わせの対応を行っています。

メンバーの一人である崔 春花は、問い合わせ対応における課題について次のように語ります。「Buddycomの商品販売に関する必要な情報は、Webサイト、商品DB、販売ツール登録システムなどさまざまな場所に分散して保管されていました。そのため、営業担当者が必要な情報を探すのに非常に手間がかかり、外出先で情報が必要になった場合などは、商品担当に直接メールやチャット、電話で問い合わせを行う形になっていました」。

Buddycomの販売量が増えるにつれ、問い合わせ数も増加。商品担当者は毎日平均2時間程度、問い合わせ対応に時間を割かざるを得ず、残業時間も増えていました。一方、営業担当者側も必要な情報にすぐにたどり着けないことから、販売活動や顧客対応が円滑に進まないという課題を抱えている状況でした。

導入の経緯

自社サービスのAIチャットボットサービスの存在を知り導入を検討。3週間で実効性の検証と準備を完了し、運用を開始

課題解決につながるツールを探していた崔は、リコー社内でAIチャットボットサービス「RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 社内ナレッジ」(以下、RICOH Chatbot Service)のサービスを提供していることを知り、導入を検討します。
その一方で、崔はAIチャットボット導入にあたり、「コンテンツの登録や準備に手間や時間がかかるのではないかという不安と、準備作業の難しさという2つの懸念がありました」と語ります。

ところが、実際に準備を始めてみたところ、その心配は杞憂に終わったと崔はいいます。「コンテンツはExcelやPowerPointなどの既存ドキュメントファイルをそのまま登録するだけでした。最初の1週間で登録コンテンツでの回答検証を行ったところ、生成AIが8割以上問題なく回答してくれました。そこで、販売マニュアルや操作マニュアルなど、合わせて30件ほどのファイルを登録し、3週間後から実際に使い始めることができました」

RICOH Chatbot Serviceでは生成AIの特性上、必ずしも正答率100%とはなりませんが、元コンテンツへのリンク付加機能がカバーしてくれると崔は評価しています。「回答内容に不安がある場合は、リンクをクリックすることで元コンテンツを確認できるため、安心して利用できると考えています」(崔)

導入の効果

平均20分かかっていた情報検索が10秒に短縮。7割の営業担当者がAIチャットボットに満足

導入から2ヶ月後、ランダムに選んだ営業担当者15名に対しヒアリングを実施。崔によると「これまで平均20分かかっていた情報検索が10秒で回答が得られる部分、そして回答の正確さも高いこともあり、7割の営業担当者が非常に満足していると回答しています」と語ります。

問い合わせ対応件数、問い合わせ時間が半減し、業務負荷を4割削減

商品担当者の業務負荷も大幅に削減できたといいます。「件数は半分ほどに減り、1日あたり2時間費やしていた問い合わせ対応時間も1時間以内に収まるようになりました」(崔)。

一方で、質問内容についても「基本的な情報はほぼチャットボットで対応できることから、私たちに来る問い合わせはイレギュラーな内容だけになりました。このような質問は人間が対応すべきものなので、切り分けがしっかりできるようになりました」。

総合的な効果について崔は、「生成AIの業務での利用は初めてだったので、当初は本当に役立つのか自信がありませんでしたが、実際導入してみると、業務負荷が4割削減され、非常に効果を実感しています」と語ります。

今後の展望

さらに情報を充実させて販売活動に役立つチャットボットへ

今後の活用について聞くと、崔は「業種別の事例などの情報を増やし、お客様の業界特有の課題や提案ポイントをすぐに検索して提供できるようにしていきたいと考えています。このように販売活動に役立つ情報を登録し、活用していくのが次のステップだと考えています」

また、業務における生成AIの活用については「社内ナレッジの検索や問い合わせ対応に困っている職場は多いと思いますので、まず第一歩としてAIチャットボットで、生成AIがどのようなもので、どのように活用できるのかを体験していただきたいと思います。その次の段階として、より価値のある情報、例えば自動で提案書を作成したり、市場分析の情報を自動で提供したりといった、販売活動に活かせる情報を提供できるようになると思います」と話を締めくくりました。

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