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最終更新日:2026年3月31日

チャットボットの防災時の活用事例とは?
メリットと選び方もご紹介

チャットボットは、問い合わせ対応やコミュニケーション用途の他、防災にも役立てることが可能です。では、防災時にどのように活用できるのでしょうか。また、防災時にチャットボットを活用するメリットと選び方もご紹介します。

1. チャットボットは防災時にも活用可能

チャットボットは、多様な用途で利用できるほか、防災時にも活用できます。主な活用イメージを見ていきましょう。

災害時における情報提供

気象情報や災害情報などの災害時における情報提供の役割をチャットボットが担います。地震の震度や震源地、津波のリスク、注意報、警報、河川水位などの最新情報を伝えます。ハザードマップと連携して地域に特化した情報提供もなされています。

避難支援情報提供

被災者向けに、避難経路などの支援、帰宅が困難な方の支援、最寄りの避難所の場所や満空状況などの情報を提供します。被災者の現在地に応じて、避難の最適なタイミングや経路をチャットボットで提供することで適切な避難を促します。

問い合わせ対応

災害発生後の避難の方法や手順、避難場所などの市役所への問い合わせをチャットボットで対応します。

安否確認

特に会社などの組織において、従業員の安否確認にチャットボットが利用されています。大規模災害が発生後は、BCPのために業務を一切停止させずに従業員の安否確認やフォロー、現場への指示出しなどを行う必要があります。安否確認はチャットボットで自動化できます。

チャットボットの防災向けの活用用途にマッチしている業態は、全業種と言っても良いでしょう。その中でも、自治体や防災情報・気象情報発信企業、チャットツール提供企業は自らチャットボットで発信するのに適しています。また一般企業は従業員向けの安否確認や災害情報提供の用途で活用できます。

チャットボット(Chatbot)とは?│初心者にもわかりやすく解説
2. 防災チャットボットとは?導入の目的と基本的な機能

防災チャットボットは、災害時の迅速な情報収集や発信を目的として、多くの自治体や企業で導入が進んでいます。まずは、防災チャットボットの概要と、災害時に役立つ基本的な機能について解説します。

画像や動画による詳細な情報共有

防災チャットボットとは、単なるテキストのやり取りにとどまりません。スマートフォンなどのアプリから、被災現場の画像や動画を直接投稿できる機能を備えています。これにより、言葉だけでは伝わりにくい詳細な被害状況を正確に共有することが実現します。

マップ連携による被害状況の可視化

送られてきた位置情報をもとに、災害状況をマップ上に自動で作成し、可視化することも可能です。ユーザーはメニューから周辺の危険箇所を視覚的に確認でき、最適な避難行動の参考にすることができます。

AI技術による情報の整理とフェイクニュース対策

災害時は情報が錯綜しがちですが、AI防災チャットボットの技術の向上により、情報の真偽判定や重複の排除が自動で実施されるようになっています。SNS上の不確かなニュースに惑わされることなく、正確な情報だけを抽出し、ユーザーが自ら検索しなくてもサイトやシステム上で提供することが可能です。

3. チャットボットの防災時の活用事例

実際に大規模災害が起きた際、具体的にチャットボットはどのように活用できるのか、事例を通して確認していきましょう。

自治体「AIを活用した防災チャットボット」

自治体の中には、AIを活用した防災用チャットボットを導入しているところがあります。LINE公式アカウントに防災用チャットボットを連携し、自律的に被災者住民とコミュニケーションを取ります。AIは、ユーザーとの会話の中から安否確認や不足している物資などの災害関連情報を自動で抽出して集約し、最寄りの避難所の案内や、物資状況などの情報をチャットボット上で提供する仕組みです。問い合わせ対応の自動化により、業務効率化に役立てています。

民間企業「ユーザーごとにカスタマイズされた情報共有」

ある民間企業は、災害発生時にLINE公式アカウントを通じて、一般ユーザーごとにカスタマイズした情報を届ける仕組みを設けています。ユーザーはチャットボットに質問したり、選択肢を選んだりするだけで、知りたい地域の被害状況や最寄りの避難先の提供を受けることができます。

民間企業「ビジネスチャットツール上の安否確認チャットボット」

ある民間企業は、BCPのためにビジネスチャットツール上に従業員の安否確認チャットボットを導入しています。気象庁防災情報と連携しており、災害が発生した際には、災害対象地域に該当する従業員にチャットボット上で安否確認メッセージが自動で送信されます。従業員はチャットボットで受け取った質問の選択肢を選ぶだけで、安否状況の報告が完了します。

4. チャットボットの防災時の活用メリット

チャットボットを防災時にサービス展開、または社内展開するメリットをご紹介します。

24時間365日利用提供できる

チャットボットは24時間365日問い合わせに対応することができるので災害時にチャットボットを活用することはかなり有効であると言えます。特に災害発生直後は混乱していることが多く、すべての問い合わせに対応しきれないものです。また災害は深夜や週末でも起こり得ます。そのような状況下では、特にチャットボットが役立ちます。

問い合わせ殺到時の対応工数、人的コスト削減につながる

自治体は、災害発生時は24時間365日、問い合わせ業務や情報提供業務などを人手で行うケースが多いなか、チャットボットを利用することで問い合わせ電話の殺到や問い合わせ対応工数削減につながり、人的コストの削減にもつながります。

避難支援が可能

大規模災害時は、住民、従業員ともに自分の居場所が危険なのかわからない人が多いといわれており、避難行動につながらないのが課題です。チャットボットでリアルタイムかつ地域に特化した避難情報を提供することで課題解決につながります。

5. 最新AI技術とチャットボットによる防災DXの実現

AI技術の進化により、チャットボットは防災領域においても高度なデジタルトランスフォーメーション(DX)をもたらしています。最新技術がどのように防災対策をアップデートしているのか、具体的な機能を見ていきましょう。

AIを活用した高度な回答と情報処理

AIを搭載しているチャットボットなどの最新技術を導入することで、防災対策のレベルが飛躍的に向上します。自然言語処理技術により、住民からの多様な質問や曖昧な相談に対しても、AIが内容を解析して適切な回答を自動生成し、情報収集の効率化を実現します。

ニュースや避難指示の迅速な一斉配信

いつ起こるかわからない災害に対し、プッシュ通知で最新の気象情報や緊急ニュースを配信する機能も重要です。アプリを活用すれば、ユーザーが自ら情報を取りにいかなくても、目的に応じた重要な情報をプッシュ型で届けることができます。

組織横断的な連携の推進

防災DXの推進は、一つの組織だけでは完結しません。民間企業、自治体、各種団体が連携し、チャットボットで得られたデータをダッシュボードで共有することで、地域全体のレジリエンス強化に繋がります。

6. 防災活用時のチャットボットツールを選ぶ際のポイント

防災用途でチャットボットを導入する場合、どのようなツールが適しているのか、気になるのではないでしょうか。そこで、防災用のチャットボットを選ぶ際のポイントを解説します。

一問一答方式のよくある質問対応ならルールベース型がおすすめ

チャットボットには複数種類があります。もし一問一答方式のよくある問い合わせ対応の用途で利用するなら、ユーザーにいくつか選択肢を提示し、知りたいものを選択してもらう「シナリオ型」や、ユーザーが質問文をフリーワード入力すると、質問文を解析してあらかじめ用意された辞書から回答を導き出して表示する「辞書型」のチャットボットが適しています。これらはAIがその都度解析して最適な回答を返すAI型に対して、あらかじめ準備された想定されるシナリオやQ&Aといったルールに応じて最適な回答を返すため「ルールベース型」と呼ばれます。

AIによる情報判断・解析が必要ならAI型である必要性

もし、AIによる回答文解析が必要ならAI型を選択します。AI型のチャットボットでは、AIがあらかじめ想定される質問応答データを機械学習します。その上でユーザーが質問文をフリーワード入力すると、学習したデータをもとにAIが自動判別して回答を返します。さらにユーザーと会話を行った記録が蓄積されたログを学習するため、使い込むほどにチャットボットの回答精度が上がります。

多言語対応のチャットボットならなお良い

日本語以外の多言語による問い合わせ対応が容易に行えるチャットボットであれば、メリットもさらに増えます。災害時に外国人からの問い合わせにも迅速かつ柔軟に対応できます。

LINEやTeamsと連携すれば手軽に利用できる

災害時などの緊急性の高いときには、特に利用ハードルの低いツールでなければ利用されません。広く利用されているLINEのほか、従業員向けであれば、普段業務で慣れ親しんでいるTeamsなどへチャットボットを連携しておけば手軽に利用できます。

7. 防災チャットボット導入における課題と平常時の運用

災害時に強力なツールとなる防災チャットボットですが、導入・運用にあたっては特有の課題も存在します。いざという時に確実に機能させるため、平常時からどのような運用を心掛けるべきか解説します。

平常時の利用率向上に向けた活動

防災時のチャットボットの課題として最も大きいのが「平常時の利用率の低さ」です。いつ起こるか分からない災害に備えるためには、日常的な市政情報やゴミ出しの案内など、普段使いの機能と統合し、ユーザーに日常的に触れてもらう活動が重要です。

定期的な防災訓練の実施

いざという時に確実に情報を収集できるよう、定期的な訓練の実施も欠かせません。地域の防災訓練にチャットボットを組み込み、実際の災害を想定したシナリオで住民に操作を体験してもらうことで、システムの有効性を確認できます。

最新の防災計画に合わせたアップデート

災害への備えは一度システムを構築して終わりではありません。地域の防災計画の変更や、最新のハザードマップに合わせて、チャットボットが提供する内容や避難所の情報を常にアップデートし、運営者が継続的に見直していく体制が必要です。

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8. まとめ

チャットボットは、防災用途にも大いに活用できることをご紹介しました。導入を検討する際には、最適なチャットボット選びから始めましょう。

リコーでは、辞書型とシナリオ型の利点を兼ね備えたチャットボットサービスをご提供しています。自治体や一般企業の従業員向けの導入事例も多く、災害用途でもご利用いただけます。

またLINEやLINE WORKS、Microsoft Teamsなどのコミュニケーションツールやkintoneなどのグループウェアにも対応していますので、ユーザーに応じて選ぶこともできます。

防災時にもチャットボットを有効活用し、住民や従業員の安全確保や事業継続に役立てましょう。

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