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ChatGPTでビジネスメールを作成する方法とは?
プロンプト例もご紹介

ChatGPTの技術の高さや活用の範囲の広さから、業務活用が進んでいます。その中でもChatGPTを活用してビジネスメール文を作成することは、多くのビジネスパーソンの間で行われています。

今回は、ChatGPTでメール文を作成する方法として、プロンプト(命令文)の例や作成のコツ、注意点をご紹介します。

1. メール作成業務でChatGPTを活用する方法

メール作成業務において、ChatGPTを活用することができます。ChatGPTの概要ややり方をご紹介します。

ChatGPTとは

ChatGPTとは、「Chat Generative Pre-trained Transformer(文章生成モデル)」の略称で、米国企業OpenAIが開発したAIチャットサービスです。インターネットを通じて会員登録をすれば誰もが無料で利用できます。

ChatGPTは人工知能(AI)によってインターネット上にある大量のデータを学習しており、まるで人間と話しているかのような自然な会話が可能です。その回答の幅の広さや、文脈を踏まえた自然で柔軟性の高い文章生成力が世界的に評価されており、プライベートでの個人の使用はもちろんのこと、企業における業務利用も進んでいます。

ChatGPTのメール文作成方法

ChatGPTに指定の文章を作成するように指示すると、その通りの文章を自動で作成してくれます。メール文を作成するように命令すれば、メール文の自動生成が可能です。

ChatGPTは、文章内の単語について、他の単語との関連の度合いや重要度に応じて文章を生成します。よって文脈を踏まえた文章の生成が可能です。

メール文においても、まるで人間が書いたかのような流暢で自然な文章を作成してくれます。

誤字脱字チェック・校正などにも活用可能

ChatGPTはメールの件名や本文の作成が可能ですが、自分で作ったメール文の誤字脱字チェックや校正なども可能です。そのため、ケースに応じてさまざまな活用ができるのが特徴です。

2. ChatGPTでビジネスメールを作成するプロンプト例

ChatGPTでビジネスメールを作成する際には、プロンプトと呼ばれる命令文を工夫することで希望のメール文を作成できます。4つのシーンそれぞれのプロンプト例をご紹介します。

請求書の送付メール

#命令文
あなたは会社の経理担当者です。
次の情報をもとに取引先へ請求書を送付するときのメールを作成してください。

#条件
-丁寧に、敬語を正確に使う
-請求額と支払期限を明記する
-件名に「請求書送付のお知らせ」の文言を含める
-添付ファイルに言及する

#目的
納品した商品の請求書の送付

#詳細
-請求書は1枚添付している
-請求金額は30万円(税込)
-支払期日は2024年4月30日

#希望するアクション
不備があれば連絡がほしい

#出力形式
件名:
本文:

[会社名]
[担当者名] 様
{ }
[メール署名]

打ち合わせの日程調整メール

#命令文
あなたは会社のサービス担当者です。
次の情報をもとに、取引先との打ち合わせの日程調整に関するメールを作成してください。

#条件
-丁寧に、敬語を正確に使う
-希望日程を明記する
-件名に「日程調整のお願い」の文言を含める

#詳細
取引先の担当者に対して、サービスに関する打ち合わせの日程調整を行いたい。

希望日程
・2024年6月10日 13:00~
・2024年6月11日 15:00~

打ち合わせは1時間ほどを予定している。

#出力形式
件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }
[メール署名]

接待・会食の案内メール

#命令文
あなたは会社の優秀な営業担当者です。
次の情報をもとに、取引先に対して会食の案内メールを作成してください。

#条件
-ビジネスライクではあるが、堅苦しくない調子で
-拝啓や敬具は使わない

#詳細
-会食の日時とお店のご案内
-メールの相手は取引先の課長
-会食に参加いただけることに感謝の意を伝える
-会食の日程は2024年4月29日(月)18:00開始
-お店は表参道の「○○○○」

#出力形式
件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }
[メール署名]

お詫び・謝罪メール

#命令文
あなたは会社の優秀なカスタマーサポート担当者です。
次の情報をもとに、顧客に対してお詫びのメールを作成してください。

#条件
-丁寧に気分を害さないようなメールを作成してください。
-拝啓や敬具を使用しないでください。
-商品の不具合に関して謝罪してください。

#詳細
-商品に欠陥があった
-生産工程のミスが原因
-代わりの商品を発送手配中
-今後、同じようなことが起こらないように注意する

#出力形式
件名:
本文:
[名前] 様
{ }

[メール署名]

これらはあくまでテンプレートとなりますので、実際に使用する際には、カスタマイズして使用するのをおすすめします。

3. ChatGPTでビジネスメールを作成するコツ

ChatGPTでビジネスメールを作成するコツを確認しておきましょう。

送る相手や詳細の内容を明確にする

プロンプトには、必ず送る相手や詳細の内容を明確にしましょう。箇条書きで問題ないので、できる限り詳細に指定することで希望のメール文につながります。

メール送信者の人物像を特定する

メール送信者の人物像を特定するのも良いでしょう。今回ご紹介したプロンプトのように、「優秀な営業担当者」といったように、指定することで、その人物にふさわしいメール文を作成してくれます。

シーンやトーンの指示

どのようなシーンで、どのようなトーンのメールを作成したいのかを明確にすると、文章の雰囲気が大きく変わります。単語の選択も変わってくるため、「フォーマルorカジュアル」「丁寧orカジュアル」などを指定すると良いでしょう。

4. ChatGPTでビジネスメールを作成する際の注意点

ビジネスメールをChatGPTで作成する際には、次の注意点を押さえておきましょう。

情報漏洩のリスクへの対応

実際のメール文には、個人名や固有名詞、住所などの顧客情報や個人情報を記載しますが、ChatGPTを利用する際には、プロンプトには一切、入力しないようにしましょう。ChatGPTに入力されたものは、OpenAIのサーバーに保存されるほか、ChatGPTが学習に利用するため、情報漏洩につながります。

代わりに「会社名」「担当者名」などと指定しておけば、ChatGPTがあてはめてくれます。また、請求金額や接待の日時などを具体的に記載してしまうと、情報漏洩となる恐れがありますので、ダミーのものを入れてプロンプトを作成するのをおすすめします。

文化的背景は配慮していない前提で利用する

ChatGPTが生成したメール文がいくら流暢であっても、文脈を理解しているように見えても、文化的背景までは配慮することはできません。そのため、そのまま利用するとメールを送った相手に失礼に当たることもありますので、人に目によるチェックと調整を必ず行いましょう。

情報の正確さの精査

ChatGPTが出力した結果には、基本的にインターネット上の情報を学習したものが使われています。インターネット上の情報はすべて正しいとは限らないため、情報の裏取りが必要であれば必ず行いましょう。

5. まとめ

ChatGPTをビジネスメールの作成に使用する方法をご紹介しました。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ有意義な活用につなげてください。

リコーではAI活用型チャットボットサービスの「RICOH Chatbot Service」のオプションサービスとして「RICOH Chatbot Service for 生成AI」をご用意しており、ChatGPTのご利用が可能です。

専用のアプリなどを別途インストールする必要がなく、チャットボットのユーザーインターフェースで自然な文章で応答可能です。プロンプトのテンプレートをご用意していますので、すぐにでも始められます。

通常のChatGPTとは異なり、入力した内容は学習に利用されることはありません。また管理者は利用ログを確認できるため、社内利用ルールの範囲外の利用の監視も行えます。

ChatGPTのご利用を希望されている場合は、ぜひご検討ください。

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