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生成AIを導入した企業・自治体の活用事例6選!|生成AIの効果的な使い方とは?

生成AIを活用しながら、「もっと効果的な成果につながる活用方法はないだろうか?」「業務効率化に役立てたいが、情報漏洩や著作権などのリスクが気になる」といった課題を抱えている方もいるのではないでしょうか。すでに大企業から中小企業まで、数多くの企業が生成AIを導入し、取り組んでいます。
今回は、生成AIを導入した企業や自治体の活用事例をご紹介します。また、活用事例から学べる効果的な使い方も合わせてご紹介しますので、ぜひお役立てください。

1. 生成AIとは?できることを解説

生成AIとは、学習データをもとに、文章や画像、動画、音声などの新たなデータを生成する人工知能の一種です。従来のAIが学習したデータをもとに判断や予測などを行っていたのに対して、生成AIは新しいデータを生み出すことができる点が特徴です。

●生成AIでできること

生成AIは、主に次のことを行うことができます。

・日常業務の効率化メールの文章作成やSNS投稿画像の自動生成、議事録の自動作成などさまざまな業務を自動化します。

・アイデア出しのサポート生成AIは人間が行うアイデア出しをサポートしてくれます。例えば広告のキャッチコピーを立案する際に、テーマや商品コンセプトを生成AIに示して、最適なキャッチコピー案を100個出してもらうこともできます。人間では考えもつかなかったアイデアの種がそこに見つかるかもしれません。

・顧客満足度の向上生成AIは自然な日本語による会話ができるモデルがあり、チャットボットなどを通じた顧客対応にも活用できます。これまで限られた時間にしか問い合わせを受け付けられなかったケースでは、24時間365日、生成AIチャットボットが一次対応を担うことで、顧客ニーズが一部満たされ、顧客満足度の向上に寄与すると考えられます。

2. 生成AIを導入した企業・自治体の活用事例6選

生成AIを導入した企業や自治体の活用事例をご紹介します。

1.医療機関

医療法人十全会 おおりん病院は、病院内で実施する会議で、セキュリティの観点から第三者に意見を聞くことがむずかしい状況でした。また、機密情報やプライバシーが外部に漏れることを防ぐ必要がある中で、AIを積極的に活用できる方法を探していました。

そこで生成AIのChatGPTをセキュアな環境で利用できる「RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 一般ナレッジ」を導入し、アイデア創出のサポートや資料作成のための情報収集業務に活用することにしました。

導入したツールではChatGPTに入力した情報がAIの学習に利用されない設定になっており、外部への漏洩を避けられます。そのため、制限をあまりかけずに業務に積極的に利活用できるようになり、院内のAI活用が促進されました。

【関連リンク】
プライバシーを保護しながら生成AIをフル活用!「RICOH Chatbot Service for 生成AI(現:RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 一般ナレッジ)」が医療機関のDXを推進

2.食品総合商社

小売企業へ菓子食品を卸販売しているコンフェックス株式会社は、小売企業への営業活動の際に必要な商品紹介コメント文作成の工数負荷が課題でした。ChatGPTの活用を検討しましたが、セキュリティの観点から不安がありました。
そこで、入力データを学習対象外にすることができる「RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 一般ナレッジ」を導入し、ChatGPTと商品マスタ/システムとを連携させることで、容易にコメント案を自動生成することが可能になりました。その結果、営業活動の工数削減と効率化につながりました。

【関連リンク】
「RICOH Chatbot Service for 生成AI(現:RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 一般ナレッジ)」がChatGPTと商品マスタ/システムを簡単連携!生成AIを活用した営業効率化を推進

3.通信業

ある通信業の企業は、社内の健全なAI活用を進めるために自社独自のAI指針を定め、社外の有識者によるAIアドバイザリーボードを設置しました。さらにAIの不適切な利用によるリスクを回避するべく、AIガバナンス室を設置し、チェックリストを用いてリスク管理をする運用を進めています。

4.自治体

ある自治体は、デジタル戦略部においてICTツール活用による業務改善を進めている中、ChatGPTの活用も推進することになりました。主な活用用途として広報紙の作成の際にペルソナ分析やカスタマージャーニーマップの作成に役立てています。幅広い職員が利用できるよう、プロンプト事例集の提供も行いました。

その結果、試行利用においては作業時間の短縮による業務効率向上、企画内容の充実、事務作業の手戻りの減少などの業務の質向上に寄与しました。また個人情報の取り扱いに対する課題やリスクに対し、条例を改正し、利用上のルールを整備することで対策を行っています。

5.食品メーカー

ある食品メーカーは、生成AIチャットボットを導入し、社内での業務効率化はもちろん、社内外からの問い合わせ対応にも役立てています。
社内においては不明点の情報検索のほか、商品開発期間の短縮、需要予測などに役立てています。システム部門においては、サポートデスクに寄せられていた電話やメール件数を約3割削減するといった成果を出しています。

6.運送業

ある運送業者は、顧客からの集荷受付を人の代わりに、生成AIのオペレーターが対応し、自動受付する仕組みを導入しました。その結果、顧客側は電話対応の待ち時間が短縮され、ストレス軽減につながりました。またAIオペレーターが受け付けた情報は、集荷システムに手打ちする必要なく、自動でドライバーへ送ることで、業務効率化にもつなげています。

生成AIを導入した企業・自治体の活用事例6選
3. 事例から探る生成AI活用の成功ポイント

事例からわかる、生成AI活用の成功ポイントをご紹介します。

●生成AIをどの業務で活用するかの検討

まず生成AIを活用する業務を検討し、最適なものを選定しましょう。解決したい課題を抱えている業務を見渡し、生成AI活用によって課題解決につながるかを検討します。業務内容によって生成AI活用の向き・不向きもあるため、向いている業務を選ぶことで、より業務効率化などの成果につながるでしょう。

●生成AI活用によって得たい結果の明確化

活用する業務が決まったら、具体的にどのような結果を得たいのか検討しましょう。そうすることでより効果測定が行いやすくなり、生成AI活用が有効なのか判断することができます。またあらかじめゴールを定めておき、社内にも共有することで社内の活用促進につながります。

●生成AI活用後の成果の確認

生成AIを活用するにあたっては、必ず効果測定を行い、「業務工数が30%削減された」などの具体的な数値で成果を測ることが重要です。また生成AI活用中にも、繰り返し成果を振り返り、十分に活用できているかを判断しながら進めていくことで、より有効な活用方法が見えてくるでしょう。

●リスク管理徹底の重要性を理解する

生成AIは情報漏洩や著作権侵害、誤情報などさまざまなリスクがあります。想定できるあらゆるリスクを導入前から洗い出しておき、それらを管理してルールおよびガイドラインを策定するなどの対策を徹底することが重要です。AIガバナンス体制をいかに構築できるかが、これからのAI活用の成果を左右すると考えられます。

●DX推進

各業界においてDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進される中、人手不足対応や多様な働き方の促進などさまざまな課題解決のための取り組みが進んでいます。生成AI活用はその中の一つにも位置づけることができます。ただのツール導入にとどまらず、社内における業務改革を目指し、大きなプロジェクトとして推進することで、より大きな成果につながるでしょう。

●顧客サービス向上

生成AIにより、バックオフィス業務の効率化、チャットボットによる問い合わせ工数削減など従業員の負荷を軽減する効果が期待できます。ただの業務効率化に留まらず、顧客サービス向上につなげることでより有意義な生成AI活用になるでしょう。
将来的には、自動化できるところは生成AIに任せ、人を顧客対応や商品・サービスの品質向上の業務に集中させることが理想といえるのではないでしょうか。

4.まとめ

生成AIの導入事例と成功ポイントをご紹介しました。どの事例も積極的に生成AIを導入しながら、課題解決に取り組んでいます。また同時に生成AI利用時のリスクを踏まえた上で、ガバナンス体制を整えている点も参考になります。

生成AI導入をスムーズかつセキュリティリスクを回避しながら進めたいとお考えの方は、ぜひRICOH Chatbot Service 生成AIチャットのラインナップをご検討ください。今回ご紹介した「1.医療機関」と「2.食品総合商社」の事例は、どちらも同サービスの導入事例です。

・RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 一般ナレッジ

リコーがご提供するチャットボット上でChatGPTを手軽に利用できます。Azure OpenAI Serviceでセキュアな環境を実現しており、通常のChatGPTとは異なり、社内データなどを入力しても学習されず、情報漏洩の心配がありません。

・RICOH Chatbot Service 生成AIチャット from 社内ナレッジ

社内データをアップロードすることで、社内データに基づき生成AIが回答する自社専用のAIを活用できるようになるサービスです。入力した内容も社内に留まるため、漏洩リスクはありません。

生成AIをセキュアな環境で活用されたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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