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最終更新日:2025年9月22日

社内FAQにAIを活用するとどんな効果がある?活用事例もご紹介!

社内ナレッジや必要な情報をチャットボットに問いかけ、素早く必要な情報が引き出せれば、とても便利です。また社内問い合わせが殺到しており、対応に困っている部門や部署もあるのではないでしょうか。そこで役に立つのが、社内FAQです。近年はAI搭載のものが登場し、より精度が上がったことで業務への効果が期待されています。

今回は、社内FAQの概要や種類、活用例のほか、AI搭載の社内FAQのメリットから、AI搭載の社内FAQツールの導入ステップ、導入事例まで解説します。

1. 社内FAQとは?種類と活用例

社内FAQとは、社内のナレッジや資料のデータベースを集めたよくある質問集です。社内からの問い合わせ対応用に利用されます。例えばPCやITツールの操作方法や経費精算の申請手順など、業務や申請に必要な社内情報が集められています。

従業員は疑問が生じると社内FAQにアクセスし、自らよくある質問に自分の疑問がすでに挙がっていないかを確認します。知りたい情報が載っていれば、担当者に尋ねることなく、疑問を解消できます。

また社内からの問い合わせ対応を受け付ける部門が、問い合わせ対応の際に参照することもあります。

●社内FAQの種類

社内FAQは、大きく分けて次の2種類があります。

・チャットボット型チャットボットとは対話をするロボットです。ユーザーが入力窓に質問を入力すると、チャットボットがデータベースから回答を探し出し、情報を返します。

・ナレッジベース型ナレッジベース型とは、Excelファイルや社内Webサイト、FAQシステムなどにデータベースとして登録し、キーワード検索やカテゴリ、タグなどによって検索する形式です。

●社内FAQの活用例

社内FAQの典型的な活用例として次のものがあります。

・社内ヘルプデスクの業務負荷軽減情報システム部門や経理部門などが、メイン業務が忙しく、社内問い合わせに対応しきれないケースがありますが、そのようなとき、社内FAQが一次対応してくれると業務負荷が軽減されます。社内FAQで解決できない質問だけ対応すればよくなるためです。

・ナレッジベースの構築社内のあらゆるナレッジをまとめたデータベースであるナレッジベースを構築するために、社内FAQを利用することもあります。ナレッジベースとして整備しておくことで、必要なときに必要な情報を引き出せるようになります。

社内FAQとは?種類と活用例
2. AI搭載の社内FAQとは?メリットも解説

AI搭載の社内FAQの特徴とメリットをご紹介します。

●AI搭載の社内FAQとは?

社内FAQにAIが搭載されたツールです。先にご紹介したように、AI搭載の社内FAQにはチャットボット型とナレッジベース型の2つの種類があり、最適なものを選定する必要があります。

AI搭載の社内FAQツールには、自然言語処理と呼ばれる人間が日常的に使う言語を処理する技術が使われていることがあり、ユーザーからの質問に柔軟かつ適切に回答可能です。

●AI搭載の社内FAQのメリット

AI搭載の社内FAQのメリットを詳しく見ていきましょう。

・曖昧な表現にも柔軟に対応可能AI搭載のFAQツールはユーザーの質問の文脈を読み取ることによって回答を返します。そのため、曖昧な表現でも意図を予測して最適な回答を返したり、定義されていない表現でも関連する情報を用いて回答を返すことができます。

・チャットボット型はより気軽に問い合わせられるチャットボット型の場合、まるで人間と会話をしているかのようなユーザー体験が可能です。その結果、ユーザーは気軽に問い合わせられるので、利用頻度が高まると考えられます。

・履歴の分析と回答改善を自動化AIは会話や入力履歴の分析をして、回答を改善するなどのメンテナンスを自動化することも可能です。社内FAQの精度が上がっていくメリットがあります。

3. AI搭載の社内FAQツールの導入ステップ

AI搭載の社内FAQツールの導入ステップをご紹介します。

1.導入目的と課題の明確化AI搭載の社内FAQを、なぜ導入するのか、ビジネス課題をもとに検討します。経営戦略に紐づけて検討することで、事業の成長と社内FAQの利用を連動させることができます。

2.よくある質問と回答の整理FAQを利用するには、まずAIが検索できる情報が必要です。FAQのデータを集めて、Q&Aデータを作成します。このとき、これまで従業員から寄せられたよくある質問を洗い出し、抽出しましょう。そして優先度の高いものから順に並べます。

質問に対して、適切な回答を作成します。回答は文章だけでなく、資料やファイルへのリンクや画像、動画などを駆使してわかりやすく作るのがポイントです。

3.社内FAQの利用フローの検討と整備従業員がFAQを利用するフロー、実際の流れを検討し、最適化させましょう。例えば社内イントラネットからアクセスできるようにし、モバイル対応や検索機能の実装などを通じて利便性を高めます。

4.運用体制の整備これから社内FAQを運用していくにあたって、FAQの品質向上や利用満足度向上などを目指すべく、運用体制を整備しましょう。このとき、従業員からのフィードバックを受け、改善を実施し、効果測定を行う一連の流れを構築しておくのがポイントです。

5.FAQツール選定AI搭載FAQツールを選定し、導入します。導入実績やコスト、利便性の面で優れているのはもちろんのこと、カスタマイズ性が高いものを選ぶと自社仕様にしやすくなります。

6.テスト導入まずはテスト導入してみて、従業員からのフィードバックを受け、最終の微調整を行います。

7.本導入本番の運用に問題ないレベルにまで達したら、全社に展開しましょう。

AI搭載の社内FAQツールの導入ステップ
4. AI搭載の社内FAQの活用事例

AI搭載の社内FAQの活用事例をご紹介します。

●保険会社

ある保険会社は、業務効率化を目指し、対話型の社内FAQシステムを導入しました。過去に蓄積された保険金支払い事例を匿名化して、生成AIに学習させることで、保険金支払い対象となり得るかをアドバイスします。
その結果、商品理解度が異なる社員が、特定部署や他社員へ尋ねる機会を削減。また膨大な過去資料を探す工数も削減しました。

●食品メーカー

ある食品メーカーは、社内の問い合わせ窓口として、FAQデータベース内のナレッジを学習させたAI搭載のチャットボットツールを導入しました。AIは曖昧な質問も意図を解釈して適切な回答を返し、最適な情報に導きます。その結果、問い合わせた社員の満足度向上、回答負荷削減につながり、リソースを成長分野へシフトさせることができ、業務改革を実現しました。

●銀行

ある銀行は、行内のナレッジ共有と定型文生成に生成AIを活用しています。生成AIを利用すれば、業務マニュアルの検索が可能で、必要な情報を組み合わせて回答や文章案を出力してくれます。
結果、検索工数や文書作成の時間を大幅に削減でき、ナレッジ活用を促進しました。

5. まとめ

社内FAQは、定型的な質問であれば社内問い合わせの一次対応として活用できる上に、AI搭載のものであれば、定型文だけでなくさまざまな言い回しに対応ができるので、使いやすい点がメリットです。さらに会話履歴の分析と回答改善を自動化できるなど、FAQのメンテナンス負荷軽減にもつながります。

AI搭載の社内FAQの利活用を進めたい方は、ぜひリコーの「RICOH Chatbot Service」をご検討ください。生成AIを活用した企業向けChatGPT連携サービスもあり、社内FAQとしての活用も可能です。特にセキュリティリスクを回避しながらの生成AI導入をご検討中の方におすすめです。

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