チャットボット導入企業の"業種業界別"成功事例7選!
現在、様々な業種業界でチャットボットを導入する企業が増えています。企業の業界は多岐に渡りますが、今やどの業界でもチャットボットの導入は進んでいます。本コラムでは、業種業界別のチャットボット導入企業の成功事例をご紹介します。
すでにチャットボットは、さまざまな業種・業界で導入されています。チャットボットというと、IT関連の企業に限定されるようなイメージがありますが、実際は製造業、小売業、情報通信業、大学、自治体、金融業、介護施設、医療機関、不動産業、娯楽業など、あらゆる企業や組織、政府機関等に導入が進んでいます。
しかしチャットボットの利用用途は一つではありません。業種・業界によって、企業や組織によって、その利用用途はお客様対応から社内問い合わせ対応までさまざまです。
企業がチャットボットを導入する主な理由は以下のようなものが挙げられます。
顧客対応の効率化
- ・よくある質問(FAQ)への回答や資料請求など、定型的な対応を自動化することで、オペレーターが対応すべき複雑な問い合わせにリソースを集中できるようになります。
- ・チャットボットが一次対応を行うことで、待ち時間を減らし、顧客の満足度向上につなげます。
コスト削減
- ・オペレーターの人件費や教育費を抑えることができ、24時間365日の対応が可能になるので、コールセンターの運営コストを低減しやすくなります。また24時間対応が実現することによって人員がいなくてもチャットボットが対応を行えるため、深夜や土日祝日も自動的に問い合わせへの対応が行えることから営業時間外のサポートとして顧客を逃さず、機会損失を防ぎます。
顧客体験(CX)の向上
- ・顧客の問い合わせや要望に素早く応答し、ストレスなく案内を提供できるため、顧客満足度やブランドイメージの向上が期待できます。
- ・チャットボットと顧客のやり取りから得られるデータを分析し、より適切な提案やサービスの改善にもつなげられます。機械学習を活用した高度なチャットボットでは、利用量が増えるほど応答の精度やサービス品質が向上します。
多言語対応
- ・海外向けのサービスや外国人顧客が多い企業では、多言語の自動対応が可能なチャットボットを導入することで、グローバルな顧客対応がスムーズになります。
これらの要因によって、コスト削減と顧客体験の向上を狙い、様々な企業がチャットボットを導入しているのです。
チャットボットは仕組みにより「シナリオ型(ルールベース型)」と「AI型(機械学習型)」の2種類に大別されます。それぞれの特徴を理解し、自社の導入目的に合わせて適切なタイプを選ぶことが重要です。
シナリオ型(ルールベース型)チャットボットとは
シナリオ型チャットボットは、あらかじめ登録されたシナリオやルールに基づき動作するタイプです。ユーザーは表示される選択肢をタップするか、特定のキーワードを入力して回答を得ます。メリットは、設定通りに確実な回答を返せる点です。誤った情報を案内するリスクを最小限にでき、比較的シンプルな技術で開発されているため、導入や運用の費用が安価なツールが多いです。定型的な業務の自動化に向いています。
AI型チャットボットとは
AI型チャットボットは、AI(人工知能)が搭載されており、ユーザーが自由に入力した自然文(話し言葉)の意図をAIが解釈して最適な回答を提示します。最大のメリットは柔軟な対応力です。「PCが動かない」といった表記ゆれも理解します。また、会話データをAIが学習し、使えば使うほど回答精度が向上する点も強みです。一方、デメリットは、シナリオ型よりも導入費用が高額になる傾向がある点や、導入初期にAIへ学習させるデータ(FAQコンテンツなど)の準備や登録に手間がかかる点です。
チャットボット(Chatbot)とは?│初心者にもわかりやすく解説
さまざまな企業に導入されているチャットボットですが、カスタマー対応や社内問い合わせ受付等で、チャットボットを導入するメリットにはどのようなことがあるのか、具体的に確認しておきましょう。
●業務効率化
チャットボットにお客様や社内のお問い合わせ対応を担わせることで、これまで問い合わせ対応を行ってきた業務工数の削減につながり、業務負荷軽減や労働時間の削減、働き方改革につながります。
●コスト削減
お問い合わせ対応人員の人件費をカットできれば、コスト削減につながります。
●顧客満足度・従業員満足度の向上
チャットボット導入により、従来の電話問い合わせがなかなかつながらないことのストレス減少、24時間365日問い合わせの自動応答が可能といったことから、顧客・従業員の満足度の向上が期待できます。
●顧客・従業員インサイトの獲得
チャットボット会話ログを蓄積し、分析することで、顧客や従業員が抱えている疑問や本音などのインサイトを知ることができます。それらに基づき、商品・サービスの品質向上や従業員の待遇や福利厚生の改善・拡充などを図ることができます。
チャットボットの活用で社内問い合わせとヘルプデスクの業務効率化を実現
チャットボットの導入を成功させるには、計画的な準備が不可欠です。導入後に「使われない」といった失敗を避けるため、企業が気を付けるべきポイントを解説します。
導入目的の明確化とKPI設定
最も重要なのは、「なぜ導入するのか」という目的を明確にすることです。「社内工数の削減」「WebサイトのCVR向上」など具体的な目的を設定します。目的が明確になれば、選ぶべきツールの機能も自ずと決まります。併せて、効果測定のためのKPI(例:自己解決率)を設定し、導入にかかった費用対効果を客観的に評価できるようにしましょう。導入費用に見合う目的達成が重要です。
運用体制の構築とメンテナンス計画
チャットボットは「導入して終わり」のツールではありません。ユーザーの疑問に的確に答えるため、Q&Aコンテンツの継続的なメンテナンスが欠かせません。導入前に、「誰が」「どの頻度で」Q&Aの追加や更新(新規登録)を行うか、運用体制を明確に定めておく必要があります。ユーザーの質問ログを分析し、回答できなかった質問を登録・改善するPDCAサイクルが重要です。このコンテンツ運用が難しい場合は、ベンダーによる運用支援サービスが充実しているかも確認しましょう。
既存システムとの連携の確認
チャットボット単体だけでなく、既存システムと連携できるかも重要な選定ポイントです。CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)と連携できれば、ユーザー情報に合わせた対応が可能になります。社内用途なら各種申請システムとの連携で手続きの自動化も実現できます。将来的なビジネス拡大や自動化の範囲拡大に合わせ、API連携などの開発が容易かといった技術的な側面も確認すべきです。
すべての企業がチャットボットを導入したほうがよいというわけではありません。チャットボットを導入するのはそれなりにコストや時間がかかるものです。
企業がチャットボットを導入する場面を正しく理解することが大事になります。導入場面は多岐にわたりますが、主な例としては以下のような場面が挙げられます。
社内問い合わせ対応(ヘルプデスク)
従業員からのITトラブルや福利厚生に関する問い合わせをチャットボットが一次対応することによって汎用的な質問についてはチャットボットで解決することが可能になります。
これにより、社内の規定や手続き方法などを自動応答で案内し、担当部署の負担軽減が実現されます。
人事・採用シーン
採用希望者への会社情報や応募方法の案内、スケジュール調整などをチャットボットが対応することで、候補者との間でのやり取りを効率化します。
これにより、採用担当者の業務負荷を下げることが可能になります。
銀行・保険などの金融機関におけるサポート
口座開設の手続きや保険商品に関する基本的な質問への自動対応についてもチャットボットで代替出来ます。
セキュリティ面に配慮した認証システムを取り入れることで、安心して利用できるチャット環境を整備しましょう。
これらの場面などではチャットボットは企業の業務生産性を大幅に上げることが可能になります。
そこで、具体的に業種・業界別のチャットボットの活用法を知るために、小売業、娯楽業、大学の3種の導入事例をご紹介します。
小売業の成功事例
スーパーマーケットや食材宅配事業を展開するこの企業は、新型コロナウイルスなどの影響でお客様からの問い合わせ数が増え、従来のホームページなどではお客様の疑問に答えられなくなっていました。
そこでチャットボットを導入したところ、お客様のお問い合わせ対応が効率化し、お客様も気軽に問い合わせができるようになりました。また日ごろからお客様はどのような疑問を感じているかを把握することができるようになり、日々のサービス向上にも役立てられています。
小売業の業務課題・DX化の解決にはチャットボットが良い理由
娯楽業の成功事例
24時間365日の複数のサービスを提供しているエンターテインメント事業を行うある企業は、事業拡大の際に、お客様からの問い合わせが大幅に増えていました。そこでチャットボット導入により、24時間365日、お問い合わせに対応するようにしたことで、月3万件の問い合わせをチャットボットで対応できる ようになりました。その結果、人員やコストを増やさず、顧客サポートの拡充を実現しました。
製造業の成功事例
健康管理食宅配便サービスを展開する製造業のある企業は、お客様の電話対応を行うコールセンタースタッフの業務負荷が大きく、負荷を軽減する必要がありました。またお客様へ必要な情報をよりわかりやすく伝えることの利便性向上や、社内の業務効率化・生産性向上の課題もありました。そこでチャットボット導入により、年間約500件以上の問い合わせに対応し、コールセンタースタッフ負荷軽減に成功。利便性の向上と共に、チャットボットによる問い合わせ対応で、年間4~5%程度の生産性向上を図ることに成功しました。
製造業の業務効率化事例~チャットボットで問い合わせ対応を削減~
建築業の成功事例
ある建設と不動産事業を両立する企業は、社内向け新サービス開始にあたり、ヘルプデスクに割く人的リソースが不足していました。特に、Microsoft 365の導入に際して、特化した問い合わせに対応するヘルプデスクが、できるだけ迅速かつ容易に用意できる方法を探していました。そこでチャットボット導入により問い合わせ対応を自動化し、Microsoft 365に関するQ&Aデータがもともと備わっているサービスを活用することで、Microsoft 365に特化したFAQシステムを素早く構築。マニュアルを整備し、直感的なインターフェースによってスムーズに導入を果たしました。
自治体の成功事例
消費者行政を支える自治体のある拠点において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で問い合わせが急増し対応しきれず、一時的につながりにくい状況も発生していました。またFAQは質問拡充に伴い、回答を探しづらい状態でした。
そこで、定形的な問い合わせはチャットボットで対応することで、前さばきとして有効に機能し、24時間365日問い合わせ対応が可能となり、消費者がより相談しやすい環境になりました。また、FAQで回答を探す負担軽減にもつながりました。
自治体でのチャットボットの活用例・導入事例、セキュリティ対策を紹介
情報通信業の成功事例
システム開発を行うあるIT企業は、知名度の面で採用に課題があり、自社の良さを知ってもらうために、学生とのタッチポイントを増やす必要性を感じていました。しかし、採用担当に兼任業務があり、採用活動に十分な工数を割けずにいたところ、チャットボットを導入。結果、昨年と比較して、学生の反応が良好となり、直接面談では聞きづらい問い合わせをキャッチアップできました。面談・電話など、直接のコミュニケーションが苦手な学生にも、有効なタッチポイントとして機能しています。
物流業の成功事例
物流業のある企業は、本社の問い合わせ対応に多くの工数が割かれており、担当者離席の場合に即答できない、また、回答者によって回答内容にもばらつきがあるといった課題もありました。既存のFAQは品質やまとめ方にばらつきがあり、使いづらい状況でした。
そこでチャットボットを問い合わせ対応用途で導入したところ、回答内容や関連ワードの細かなメンテンスにより、73%の高い満足度を実現。運用開始3ヶ月で、想定以上の平均月1,600件の高頻度の利用を達成し、基幹システム関連問い合わせ数が半減しました。
チャットボットの導入事例19選!業界別の事例や導入手順・費用も解説
近年、ChatGPTに代表される「生成AI」の急速な進化が、チャットボットのあり方を根本から変えようとしています。従来の機能に加え新たな可能性が広がる一方で、企業がビジネスで利用する上での課題も存在します。
従来のチャットボットと生成AIの違い
従来のチャットボットの多くは、あらかじめデータベースに登録されたQ&A(コンテンツ)の中から、ユーザーの質問に近いものを「検索」して提示する仕組みでした。AI型であっても、基本的には用意された回答の範囲を超えることはありませんでした。それに対し、生成AIは、膨大なデータを学習し、質問の意図を理解した上で、その場で新しい文章を「生成」します。これにより、単なる一問一答を超え、文脈を踏まえた自然な会話や要約が可能になりました。この技術的な違いが、ユーザー体験や業務の自動化の質を大きく変える可能性を秘めています。
生成AIがビジネスにもたらす可能性
生成AIを搭載したチャットボットは、企業ビジネスに多くの可能性をもたらします。例えば、より高度な顧客対応です。ユーザーの曖昧な質問に対しても、人間と対話しているかのような自然な回答を生成し、顧客満足度の向上に寄与します。また、社内ナレッジ活用の高度化も期待できます。膨大な社内規定やマニュアルをAIに学習させ、従業員が必要な情報を探す手間なく、チャットボットが要約して回答を生成します。これは、社内ヘルプデスク業務の高度な自動化やナレッジマネジメントの強力な支援につながります。
リコーが提供する「RICOH Chatbot Service」は、多様な業種・業界に導入実績のあるチャットボットサービスです。
高度な専門知識は不要で、Q&AのデータもExcelだけで作成でき手軽にスタートできるので、どのような業種業界であってもハードルなく導入できます。
また、業種別のQ&Aテンプレートを準備しているため、業種に適したテンプレートをベースにチャットボットを作っていくことができます。
チャットボットを選定する際には、同じ業種・業界の利用用途や成功事例を知りたいと思われます。そこでリコーでは「RICOH Chatbot Service」の様々な業種業界の事例集をご提供しております。ご興味ある方は以下よりご確認ください。
RICOH Chatbot Service導入事例集はこちら
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チャットボットお役立ち資料
RICOH Chatbot Serviceのサービス資料はもちろん、
導入事例集、チャットボットの基礎知識が学べる資料など
チャットボットに関する様々な資料をご用意!
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以下のような資料をご用意しています。
- チャットボットの種類とそれぞれのメリットデメリット
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