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最終更新日:2025年9月18日

【情報共有ツールのおすすめ8選】
目的や選定のポイントまであわせて紹介

情報共有ツールとは、チャットツールやオンラインストレージなど、ICTを活用したツールです。この記事では、情報共有ツールの導入を検討している担当者に向けて、情報共有ツールの導入目的、メリット、ツールの種類、選定のポイントなどを解説します。自社の業務効率化やコミュニケーションの活性化、ノウハウ蓄積などの施策の参考にしてください。

1. 情報共有とは

企業活動における情報共有とは、個々の従業員が持つ情報を、組織内・チーム内で蓄積・共有・活用することです。それによって、事実やナレッジ(知識・知見・スキルなど)の共有、意思決定スピードの向上などが見込め、結果として企業利益を向上できます。

2. 情報共有が重要な理由

企業活動で情報共有が重要である理由は、組織の地力を高められる、トラブルに対処できる、従業員同士の信頼関係を築きやすくなるからです。

まず組織の地力を高めるのに情報共有が役立つのは、特定の社員しか知らない業務の進め方や経験などがシェアできるからです。そのため、業務の属人化が抑えられ、組織力の底上げが図れます。例えば、カスタマーサポートでは、誰もが共通の回答ができるようになるでしょう。

次にトラブル対処に情報共有が役立つ理由は、認識の相違が少なくなり、問題解決のスピードが速くなるからです。従業員相互のフォローによってトラブルを未然に防いだり、損害の範囲を小さく抑えたりできるでしょう。

従業員同士の信頼関係を築きやすくなるのは、コミュニケーションが円滑になることで、チームメンバーの進捗状況や結果に至るまでのプロセスなどが理解しやすくなるからです。もちろん、何気ない会話で人間関係が良好になることもあるでしょう。これにより、業務効率化や会社全体の売上増加、職場環境の改善などが達成できます。

3. 情報共有するための手段にはどのような方法があるか

最も直接的な方法は、朝礼やミーティングにおいて口頭で伝えることや、メモ・付箋などで本人に直接情報を渡すことです。

また、アナログ的な情報共有としては、社内報や社内掲示板、営業マニュアルなどの各種知識や、ノウハウが書かれた社内管理資料などが挙げられます。

デジタル的な方法には、Eメール、ビジネスチャットなど、ITCを活用したツールを利用する方法があります。

情報共有するための手段の1つがツール活用

ITCを活用した情報共有ツールに搭載された機能によって、直接的なやりとりで起きやすい連絡ミスを防止することや、時間や場所にとらわれないコミュニケーションなどが実現できます。

このようなツールは、情報共有の機能やプラットフォームが充実していることが特徴です。そのため、FAXやEメールなどがアナログ方法の置き換えに過ぎない部分が多いのに対し、ITツールでは情報共有の在り方そのものを改革できます。

多くのメリットがあるため、ツールを導入する企業が増えてきました。しかし、ツールは無料・有料のものを含めると100種類以上あり、種類や機能もさまざまです。そこで後ほど、種類ごとに整理して解説します。

4. 情報共有ツール導入の目的・メリット

ここでは業務効率化、ノウハウ蓄積、検索性の向上、コミュニケーションの円滑化の4つの観点から、情報共有ツールの重要性をさらに詳しく解説します。

業務の効率化につながる

自社の目的に合ったツールを使うことで、業務効率化や生産性の向上が達成できます。
「何度も情報共有のために同じ連絡をしなければならない」などの課題を持つ企業は多いのではないでしょうか。例えば、クラウドサービスを使えば、共有スペースにファイルをアップロードするだけで済みます。また、チャットボット搭載のチャットツールを使えば、定型的な質問に人手をかけず迅速に対応できます。

知りたい、伝えたいと思ったときに、すぐに情報を検索して入手でき、自ら広く発信できるのは情報共有ツールの大きなメリットです。

社内資産としてノウハウを蓄積できる

ノウハウを社内の資産として蓄積し、有効活用しやすくできるのも情報共有ツールの導入メリットです。

いくら役立つ知見や効率的な方法などが記された情報でも、書庫や一部の人のメール受信BOXに眠っていては意味がありません。一方、問い合わせ管理ツールやチャットツールなどを活用すると、このような情報の蓄積とシェアが進みます。

情報共有ツールによって、特定の人が囲い込んでしまっていた有用なノウハウが、組織の生きた知識と経験へと変わります。

ほしい情報にすぐにたどり着けることでビジネスのレベルアップにもつながる

情報共有ツールの導入によって、情報の検索性が高まります。例えば、先にも紹介したチャットボットによる社内問い合わせ対応の自動化は、情報を入手したい人にとっても便利であることから、活用が進んでいます。

ほしい情報をすぐに取り出せれば、サポート業務の平準化や対応スピードの向上に役立てられます。結果としてビジネスのレベルアップが図れます。

コミュニケーションが取りやすくなる

情報共有ツールは、コミュニケーション支援ツールとも言い換えられます。例えば、チャットツールを導入すれば、リアルタイム性の高いコミュニケーションが取れるでしょう。

また、お互いのスケジュールや進捗状況、業務負荷などがわかると、電話の取り次ぎや会議の設定などの対応もスムーズになります。

5. 情報共有ツールを導入するデメリット

情報共有ツールは多くのメリットをもたらしますが、導入の仕方によっては問題が生じることもあります。ツールの効果を最大限に引き出すためには、デメリットを事前に把握し、対策を講じることが重要です。ここでは、導入時に注意すべき3つのデメリットを解説します。

導入・運用コストの発生

情報共有ツールの導入には、初期費用や月額のライセンス費用といったコストが発生します。高機能なツールほど高額になる傾向があり、全社的に導入する場合は大きな負担となる可能性があります。また、ツールの使用方法に関する研修や、定着を促すための施策にもコストがかかる場合があります。ツールの選び方を誤ると、費用対効果が見合わないという問題に繋がりかねません。

ツールの定着に失敗するリスク

せっかくツールを導入しても、社員が積極的に使用しなければ意味がありません。操作が複雑であったり、既存の作業フローと大きく異なっていたりすると、社員が抵抗感を覚えて定着しないリスクがあります。ツールの導入目的やメリットが十分に共有されていないと、「なぜこのツールを使わなければならないのか」という不満が生まれ、形骸化してしまう恐れがあるため、丁寧な説明とフォローが不可欠です。

情報過多とセキュリティの懸念

ツールによって情報の作成や共有が容易になる反面、情報が溢れすぎてしまい、重要なデータが埋もれてしまう「情報過多」に陥ることがあります。必要な情報を探すのに時間がかかり、かえって作業効率が低下する可能性も否定できません。また、社外のメンバーと連携する際には、アクセス権限の設定などセキュリティ対策が重要です。共有する情報の内容や範囲を適切に管理しなければ、情報漏洩のリスクが高まります。

6. 情報共有ツールの種類

情報共有ツールは多岐にわたり、それぞれに特化した機能や目的があります。自社の課題や目的に合わないツールを選んでしまうと、導入の効果を十分に得られません。ここでは、代表的なツールの種類を挙げ、それぞれの特徴を解説します。

チャットツール・ビジネスチャット

リアルタイム性の高いコミュニケーションに特化したツールです。個人間のやり取りからグループでのディスカッションまで、スピーディな情報共有を実現します。メールよりも気軽に使用でき、作業の進捗把握や簡単な確認事項に適しています。社外のユーザーを招待できるサービスも多く、部署を横断したプロジェクトや取引先との連携にも活用されます。

オンラインストレージ・ファイル共有

WordやExcel、画像などのデータをクラウド上で一元管理・共有するためのツールです。ファイルのバージョン管理が容易になり、関係者全員が常に最新のファイルにアクセスできるため、資料作成の効率が向上します。アクセス権限を細かく設定できるため、共有する内容に応じてセキュリティを担保しながら使用できる点が特徴です。

社内Wiki・ナレッジ共有ツール

業務マニュアルや議事録、ノウハウといった、組織内に蓄積すべき情報をストックすることに特化したツールです。誰でも簡単にページの作成や編集ができ、検索機能も充実しているため、必要な情報へ素早くアクセスできます。属人化しがちな知識やノウハウを形式知として蓄積することで、組織全体の生産性向上に貢献します。

プロジェクト管理ツール

特定のプロジェクトにおけるタスクやスケジュール、進捗状況を可視化し、管理するためのツールです。誰が何の作業を担当しているかをチーム全体で把握でき、遅延などの問題を早期に発見できます。ガントチャートやカンバンボードなど、多様な形式でプロジェクトの全体像を管理できるのが強みです。

7. 情報共有に役立つおすすめツール【8選】

ここからは、種類(ジャンル)ごとにおすすめの情報共有ツールを紹介します。

1.文書・ファイル共有(管理)ツール

文書・ファイル(管理)ツールの代表格は、同じファイルを複数のメンバーで共有、編集できるオンラインストレージです。情報漏洩防止の観点から、セキュリティが高いツールを選ぶことが重要になります。

代表的なツールとしては、GoogleDrive、Fleekdrive、Dropbox Business、Box、Jector、Documal SaaS、ASTRUX SaaS、Evernote、Google Keepなどがあります。

2.チャットツール(ビジネスチャットツール)

電子メールよりも手軽なコミュニケーションツールが、チャットツールです。その多くはスマホ対応であり、上手に活用することで情報共有、社内コミュニケーションの円滑化に役立てられるでしょう。

ビジネスチャットツールには、LINEWORKS、Microsoft Teams、Chatwork、Slack、Typetalkなどがあります。

3.CRMツール(顧客情報の管理、問い合わせの管理・共有ツール)

CRM(Customer Relationship Management:顧客)管理ツールは、顧客情報を管理する機能です。顧客からの問い合わせやクレームへの迅速な対応にも役立ちます。

CRMツールは、formrun、Freshdesk、Tayori、HubSpot、ZohoCRM、SugarCRM、Salesforce Sales Cloud、kintoneなどがあります。

4.タスク・プロジェクト管理ツール

タスク・プロジェクト管理ツールは、互いの業務状況を見える化するためのツールです。メンバーや管理職が進捗状況を確認しやすい機能が搭載されています。

代表的なツールとして、Trello、TimeTree 、Backlog、ToDous、Jooto、Redmineなどです。

5.社内SNSツール

社内SNSツールとは、組織内の人間しかアクセスできないSNSで、コミュニケーション促進に役立ちます。

代表的なツールには、gamba!、Viva Engage、Talknote、WowTalkなどです。

6.社内Wikiツール(情報共有ツール)

社内Wikiツールは社内の情報を蓄積して、Wikipediaの社内版のように扱えるツールです。ノウハウやナレッジを蓄積しておき、検索・共有ができます。

代表的なツールとして、Qast、Kibela、Helpfeel Cosense、Confluence、esa、NotePMなどです。

7.Web会議システム

Web会議システムはインターネット回線を通じて、音声と映像によるリアルタイムコミュニケーションを実現するツールです。リモートワークで活用している企業も多いことでしょう。

Zoom、Skype Meet Now、Google Meet、Live On、V-CUBEミーティングなどが代表的なツールです。

8.グループウェア

グループウェアとは、これまで紹介してきたツールの機能をまとめたオールインワンタイプです。例えばMicrosoft 365の特定のプランに入ると、Microsoft OneDriveやMicrosoft Teams、SharePointなどが使えます。

他に、rakumo for Google Workspace、サイボウズOfficeなども、ビジネスシーンでよく使われています。

8. 情報共有ツール選定時のポイント

情報共有ツールを選ぶ際には、自社の目的にあっているか、使いやすいか、費用は安いか、などをチェックしましょう。

自社の目的にあっているツールを選ぶ

同じ情報共有でも、当事者同士でコミュニケーションしたい場合と情報を蓄積したい場合では最適なツールは異なります。目的にあわせてツールを選びましょう。

例えば、手軽な連絡手段ならチャットツール、情報をデータベース化したいならCRMツールを選ぶなどです。

検索しやすい、誰もが使いこなせるツールを選ぶ

情報共有ツールは、その性質上、幅広い職種の多くの人が使うため、使いやすさが重要です。操作仕様がシンプルか、検索しやすく目的の情報にアクセスしやすいか、などをチェックしましょう。

情報共有ツールの利用者人数と費用を確認してから選ぶ

費用対効果も検討しましょう。多くの情報共有ツールはユーザー数やオプション機能に応じて費用が変わります。無料プランや低価格プランからスモールスタートするのもよい方法です。

9. 情報共有ツール導入時の注意点

情報共有ツールを導入する前には、目的意識が統一できているか、運用ルールを整えたかなどを今一度チェックしておきましょう。

社員やチームの人間と情報共有の目的を共有しておく

何のために情報共有ツールを導入したかを明確にしておかないと、混乱が生じます。例えば、社内SNSツールを導入する場合、従業員同士の交流か、ナレッジの共有かなどの目的によって、活用方針が大きく変わるからです。

情報共有についてのルールを決めておく

運用ルールや仕組みを整えてから導入しないと、情報共有が進まない恐れがあります。例えば、ファイル名のルールが統一されていなければ、検索性が悪くなるでしょう。使いにくければ、情報共有ツールの利用が定着しません。

10. 情報共有ツールにチャットボットを活用

前述にて情報共有に役立つツールとして8つ紹介させていただきましたが、グループウェアなどの社内システムにチャットボットを導入することで、より便利に活用することが可能となります。

そもそもチャットボットとは、Webサイトやアプリなどに組み込むことで、Web上でユーザーからの質問に24時間365日自動回答を行うツールです。
グループウェアにチャットボットを導入するメリットとしては、社員の負担の軽減や、疑問解決までの時間を短縮できることがあげられます。

実際にチャットボットを導入する際は、既存システムと連携可能なチャットボットを選定する必要がありますが、ツールと連携することのメリットは多く、是非導入を検討してみてください。

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11.情報共有ツールにおけるトレンド紹介

情報共有ツールは、働き方の多様化や技術の進化とともに日々変化しています。最新のトレンドを把握することは、自社に最適なツールを選び、その効果を最大化するために不可欠です。ここでは、近年の情報共有ツールにおける主要なトレンドを3つのポイントで解説します。

AI(人工知能)機能の搭載

多くのツールでAIの活用が進んでいます。例えば、Web会議の議事録を自動で作成したり、蓄積されたデータの内容をAIが要約・提示したりする機能が登場しています。これにより、情報整理にかかる作業負担が大幅に軽減されます。今後は、個人の業務内容をAIが分析し、必要な情報を予測して提供するなど、より高度な活用が期待されており、ツールの選び方における重要な要素となりつつあります。

セキュリティ対策の高度化

リモートワークの普及や社外との連携が増加したことで、セキュリティの重要性が一層高まっています。ゼロトラストの考え方に基づいた多要素認証や、IPアドレス制限、端末認証といった高度なセキュリティ機能が標準搭載されるようになりました。機密性の高いデータを扱う上で、こうしたセキュリティ面の充実は、ツールを安全に使用し続けるための大前提であり、深刻な問題を防ぐために不可欠です。

オールインワン化と特定機能特化の二極化

ツールのトレンドは、「オールインワン化」と「特定機能特化」の二極化が進んでいます。チャット、ファイル共有、プロジェクト管理など、複数の機能を統合したオールインワンツールは、一つのツールで多くの作業を完結できる手軽さが魅力です。一方で、特定の機能、例えば高度なマニュアル作成機能などに特化したツールも存在感を増しています。自社のITリテラシーや解決したい課題を把握し、どちらの方向性が合うかを見極める選び方が求められます。

12. まとめ

情報共有ツールを活用すれば、業務効率化やコミュニケーションの活性化、情報資産の蓄積などができるようになります。ツールはさまざまな種類があるため、自社に適したツールを選びましょう。ツールを選ぶ際は、導入方法や導入後の運用が簡単で、誰にでも使いやすいかどうかがポイントになります。

RICOH Chatbot Serviceは、LINE WORKSのトークルームに簡単に導入できるチャットボットです。学習済みのAIが、社内外からの書類申請や勤怠管理などの問い合わせに柔軟に対応することで、チーム全体の生産性向上と対応業務の負担軽減が実現します。手厚いサポートがあるため、情報共有ツールの導入が初めての企業も安心です。

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