導入事例 CASE

問い合わせ対応効率化だけじゃない!
「RICOH Chatbot Service」がECのサービス向上やSEO対策にも貢献

「間仕切りによる空間の居心地向上」を目指し、和空間の心地良さを生かしながらも今までにない新たな間仕切り製品を開発・提案する谷元フスマ工飾様。業界の常識を覆し、間仕切り製品の消費者向けEC事業「和室リフォーム本舗」を立ち上げました。独自の製品開発力によって事業は順調に拡大するものの、ECサイトからの問い合わせが多岐にわたり、その対応にスタッフ全員が苦慮するという課題が発生。それが徐々に業務負担となってきました。谷元フスマ工飾様ではこの課題をどのように解決し、さらに事業発展に結び付けていったのか、ご担当者の方にお話をお伺いしました。

谷元フスマ工飾株式会社

所在地:大阪府八尾市宮町4丁目1-15
代表者:谷元亨
資本金:1千万円
従業員数:40名
主な業務:和空間インテリア提案、コーディネート、フスマ、クローゼット、木製建具等の製造、取付内装工事
URL:https://t-f-kosyoku.com/
URL:https://shopping.geocities.jp/wasitu-reform/
和室リフォーム本舗

1946年(昭和21年)創業、現在で三代目となる谷元フスマ工飾様では、新築物件の木製建具の企画・設計・施工を主な生業としてきました。しかし2000年頃をピークに新築住宅の着工数が減少しはじめたことを受け事業変革に着手。業界では無理だと言われていた表具・建具の一般消費者向けEC事業「和室リフォーム本舗」に挑戦します。フスマに代わるおしゃれで機能性の高い間仕切り製品を開発するなど、同分野での売上を着実に伸ばしています。

これまでの課題

  • 1
    間仕切り製品通販の問い合わせの多様さが担当者の負荷になっていた
  • 2
    興味があって問い合わせしてもそれに対応しきれずお客様を逃している可能性があった
  • 3
    人的リソースをサイト改善などのより高度な業務により多く割り当てたかった

Chatbot導入効果

  • 1
    2つのECサイトでRICOH Chatbot Serviceを導入。スタッフ全員の問い合わせ対応負荷が軽減した
  • 2
    比較的単純な内容はチャットボットが対応することで問い合わせ対応を効率化し取りこぼしの可能性が減少した
  • 3
    問い合わせ対応効率化により、ECサイト改善などの収益・サービス向上に貢献する業務により多くの工数を充てることができるようになった

建具通販特有の問い合わせの多様性が負担に

チャットボット導入を検討するきっかけとなった事業課題を教えてください。

「現在当社は、ECサイト『和室リフォーム本舗』で一般消費者向けに間仕切りをはじめとする建具等を販売しています。そこで販売する商品は、お客さまのお部屋の状態に合わせて製造するオーダーメイドの製品です。和室には寸法の規格が存在しないこともあり、建具等を作る場合には、敷居やフスマなどを詳しく採寸していただく必要があります。採寸方法はサイト上で詳しく説明しているのですが、まったく経験のない方にとってはやはり少し難しいところがあります。その他、自宅への設置可否や納期・荷物の重量など、当社製品は購入するまでに確認することがとても多いのが特徴です」

問い合わせはこれまで電話やメール、FAXで対応してきました。EC事業の売上が伸びてきており、問い合わせの種類や量も増えてきていますが、急に人員を増やすのも難しい部分があります。

以前の問い合わせ対応はどのような状況だったのでしょうか

「問い合わせには、購入前の採寸に関するご相談や、他にも購入後のお問い合わせ、製品が届いてからの質問など、多くのパターンがあります。問い合わせ件数に関しても、多い時にはひっきりなしに電話が鳴る状態でした。しかし、興味があり、せっかく問い合わせいただいているのですから、それに対応しきれず逃してしまったら機会損失にもつながってしまいます」

谷元フスマ工飾様では、これらの課題を解決する手段としてチャットボット導入の検討を始めました。

「お客様の層が徐々に若くなってきていますので、電話などよりもLINEのように気軽に連絡したいと思う方も増えていると思われます。チャットボットを導入することで、今まで当社のお客様になり得なかった方に対してもコミュニケーション手段を提供できるとも考えました」

とにかく管理画面が使いやすく直感的に操作できる

今回どのような理由でRICOH Chatbot Serviceをご採用いただいたのでしょうか。

「とにかく管理画面が見やすく使いやすいこと。マニュアル類をまったく見なくても直感的に操作できるところがすごいな、と思います。先日新機能として「カスタムシナリオ」がリリースされました。まだ本格的には試していないのですが、これも画面を見ただけで、『この項目とこの項目をこう紐づけて使うんだな』ということが一瞬で理解できました」

「以前、別のチャットボットを少し試したことがあります。機能的な差ももちろんあったのですが、とにかくサポート担当の方とすごく距離感を感じて不安でした。その点、リコーさんの場合は、質問などにもすぐに対応していただけるし、対応内容も親切ですので、非常に安心感があります」

2021年8月末頃からトライアルを開始。トライアル中にお客様に公開して内容検証を進めました。とにかくチャットボットで対応可能な範囲に絞り込んで、確実に回答できるようにQAを整備。さらに、回答率や満足度のデータを見ながら内容精査を進め、1カ月のトライアル期間を経て同年9月末に正式リリースしました。

問い合わせ対応効率化だけではなく、ECサイト改善やSEO対策にも貢献

RICOH Chatbot Service導入の効果はどのように現れていますか。

「ECサイト『和室リフォーム本舗』にRICOH Chatbot Serviceを設置していますが、チャットボット自体に対するお客様からの質問もなく、ごく自然にお使いいただけているという印象です。チャットボット公開後にこれまで約1,200件の問い合わせを頂いており、満足度は6割程度。単純な内容の問い合わせがチャットボットに流れているので、その分人が対応する数は減っています。まずそれだけでもかなり効果を実感しています」

チャットボット導入によって問い合わせ対応が効率化したことで、これまで顧客対応などに割いていた時間を、ECサイトの更新スピードを上げたり内容を改善したりするなど、顧客サービスや収益性向上に直接つながる業務により多く充てることができるようになっています。

「さらに、チャットボットへの問い合わせ内容を分析することで、お客様が本当に知りたいことや実際に困っていることを、生のキーワードとして知ることができます。そのキーワードでお客様がWeb上で検索されるわけですので、それをECサイトに反映させることで効果的なSEO対策にもなっています」

その他にも、お客様が使っている「表現や言葉」の違いから、新たな気付きも生まれています。例えばフスマをはめ込む「敷居」のことを、必ずしもお客様はそうとは呼ばずに「レール」や「溝」と呼んだりしていることが問い合わせの文章から分かりました。専門家から言えば敷居と呼ぶのが当然なのですが、お客様にはそういった業界の常識は通じません。そこで逆にECサイトの方をお客様により分かりやすい表現に変えることでサービス向上につなげています。

表現だけではなく、もう少し別の角度からの改善例も生まれています。フスマの設置方法は二枚引違いや一枚などさまざまなパターンがあります。お客様が質問する際、「<何本>の溝(敷居)があってそこに<何枚>フスマが入っているけど…」というような聞き方をするケースが多いことが分かりました。そこでECサイトの採寸表も「枚数」をキーにして表示してみると、お客様が求める採寸表にたどり着くのが早くなり、利便性が向上しました。

今後チャットボットをどのように活用していこうとお考えでしょうか。

「先日、とある大手ECサイトでスマートフォンのアクセサリーを購入したのですが、配送関連のトラブルが発生してしまいました。問い合わせ先はチャットボット対応だったのですが、そこでは解決できませんでした。しかし「このままオペレーターにつなぐ」という選択ができ、そこから有人チャット対応でスムーズに問題解決することができました。チャットボットで解決できない場合でもこのように以前の問い合わせ経緯を引き継いで有人対応すると、お客様が再度経緯説明する必要もなく、企業側も効率良く対応できることを体感しました。これだと問い合わせの途中で『諦める』お客様も減少することが期待できるので、取りこぼしの抑制にもつながる可能性があります」

谷元フスマ工飾様では、今後有人チャットなどの新たな取り組みを検討することで一層の効率化や顧客サービス/売上の向上を図りたいと考えています。

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