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最終更新日:2025年9月18日

FAQシステムおすすめ10選|基礎的な知識から選び方、最新トレンドを詳しく解説

社会のIT化とともに、FAQシステムが幅広く利用されるようになりました。一般消費者向けだけではなく、社内外の問い合わせ対応の効率化にも活用されており、FAQシステムの導入を検討する企業も増加傾向にあります。

この記事では、FAQシステムの基本知識から選び方など、また14種類の FAQシステムも具体的に紹介します。自社のFAQシステムの導入に役立ててください。

1. FAQシステムとは?

FAQシステムとは、Frequently Asked Questions(頻繁に尋ねられる質問)の略語です。「よくある質問」と「回答」を蓄積しデータ化することで、過去の履歴を検索できるシステムとして活用されます。消費者向けに企業が提供していたり、社内向けのシステムとして活用されていたりするケースがあります。

2. FAQシステムの種類

FAQシステムは、大きく分けて3つの種類があります。

ユーザー向けFAQ

ユーザー向けの FAQシステムは、企業のホームページ内で活用されており、ユーザーの問い合わせなどに対応しています。ユーザーからの問い合わせを想定した回答がまとめられているため、担当者の負担を軽減するだけでなく、業務の効率化を図ることが可能です。

コールセンター向けFAQ

コールセンター向けのFAQシステムは、問い合わせ対応に特化した機能を搭載していることが特徴です。オペレーター向けのマニュアル検索の役割を担っているため、自社のオペレーションに合わせたカスタマイズを施して利用されることが多いです。

社内ヘルプデスク向けFAQ

社内ヘルプデスク向けFAQシステムは、社内で使用しているシステムのマニュアルや社内手続きに関する問い合わせに対応しています。社内ヘルプデスクの電話やメール数を削減する役割を果たすため、働き方改革の一翼にもなっています。

3. FAQシステムの基本的な機能

FAQシステムの基本的な機能は5つあります。

検索機能

検索機能は、ユーザーに生じた疑問をユーザー自身が自分で回答を検索できる機能です。わざわざ問い合わせなくても良いため、顧客満足度向上にも役立っています。主な検索方法は以下の4つです。

・自然文検索: 話し言葉で入力された質問に適した回答を表示
・サジェスト検索:入力されたキーワードや質問に適した回答を表示
・タグ検索:回答に関連するワードにタグ付けして検索性を高める方法
・カテゴリ検索: カテゴリ別に分かれているFAQをユーザーが選択し表示

対応履歴閲覧機能

対応履歴閲覧機能は、過去の対応履歴を閲覧できる機能です。関係者全員が閲覧できるようにすることで、さまざまな事例が参考となり、適切な対応をスムーズに行えます。成功だけではなく失敗の対応履歴からも、的確な対応方法を導き出せます。

レポート分析機能

レポート分析機能を活用すれば、顧客のニーズを把握でき、見える化も可能になります。顧客ニーズは、商品開発に活用できるだけではなく、サービスやWebページの改善にも役立ちます。

一元管理機能

一元管理機能は、ユーザーの属性や購入データなどの顧客情報や問い合わせ、対応事例などさまざまな情報をまとめて管理する機能です。一元管理機能を活用すれば、対応に必要な情報をスムーズに見つけられるため、スピーディーな対応が可能になります。

更新機能

FAQシステムの特徴として専門的な知識を要しないことがあります。エンジニアでなくてもFAQを更新できるため、短時間で更新作業を完了させることが可能です。作業時間の短縮は業務の効率化につながります。

4. 目的別FAQシステム導入のメリット

FAQシステムの導入メリットは、目的によって大きく異なります。社内向けと社外向け、それぞれの用途で得られる効果を理解し、自社の課題解決に最適な活用を実現しましょう。

社内向け:業務の標準化とナレッジ共有

社内向けFAQの最大の目的は、バックオフィス部門の業務効率化と、社内ナレッジの共有です。人事や総務、情報システム部への定型的な問い合わせと回答をFAQサイトに集約することで、従業員は必要な情報をいつでも自己解決できます。これにより、問い合わせ対応に費やされていた担当者の時間を大幅に削減し、コア業務への集中を促進します。また、ベテラン社員の知識やノウハウをFAQとして蓄積することは、業務の属人化を防ぎ、組織全体の生産性向上に繋がるという大きなメリットがあります。

社外向け:顧客満足度の向上と機会損失の防止

社外(カスタマー向け)FAQは、顧客満足度の向上とサポート部門の効率化を実現します。よくある質問をWebサイトに整備することで、顧客は電話や問い合わせフォームを利用する前に疑問をスピーディーに自己解決できます。24時間365日対応可能なため、顧客体験の向上に直結します。これにより、カスタマーサポート部門への入電数を削減し、オペレーターはより複雑で個別対応が必要な問題に集中できます。さらに、購入検討段階の顧客が抱える疑問をその場で解消することで、離脱を防ぎ、機会損失を最小限に抑える効果も期待できます。

5. FAQシステムを導入する6つの目的

FAQシステムを導入するのには6つの目的があります。

【導入目的1】問い合わせ件数の削減

FAQシステム導入の目的の1つは、問い合わせ件数の削減です。ユーザーからの問い合わせは似たような内容が多いため、FAQシステムの導入によって、問い合わせ件数の削減が可能となります。

検索性の高いFAQシステムを導入し、「よくある質問」などの問い合わせが軽減できれば、高い効果を得られるでしょう。

【導入目的2】業務効率化

顧客対応支援向けの社内FAQシステムをカスタマーサポートツールと連携させることで、コールセンターやカスタマーサポートなどのユーザー対応の効率化が図れます。業務の効率化によって、発生する人員と時間などの余剰リソースを他の業務に回せれば、生産性の向上も図れるでしょう。

【導入目的3】サービスの品質向上

FAQシステムの回答例などを参照し、スムーズな顧客対応を行うことで、サービスの均一化や品質向上が図れます。オペレーターの対応も均一化することができるため、オペレーターのスキルによって対応が異なることもありません。

マーケティングにおいて、ハイレベルな品質のサービスを均一化して提供することは、大切な要素となります。

【導入目的4】顧客満足度の向上

質問や疑問の解消までに時間がかかればかかるほど、ユーザーの不満が高まります。FAQシステムを導入すれば、ユーザーがスムーズに疑問を解決できます。オペレーターもスムーズな対応できれば顧客満足度が上がり、解約の防止や契約の継続につなげることも可能です。

【導入目的5】社内での情報やナレッジの共有

属人化しがちな問い合わせ対応業務であっても、FAQシステムによってナレッジが共有しやすくなります。ナレッジとは、従業員個人が持つ知識や経験、ノウハウなどを集めて体系化した有益な情報のことです。ナレッジに組み込んで共有できれば、企業にとって大きな財産となるでしょう。

【導入目的6】人材育成および定着化

FAQシステムの導入によって、ユーザー対応をするオペレーターや社内的対応をするバックオフィスの担当者の負担を軽減できます。FAQシステムの効果により負担が軽減できれば、人材の定着化につながり、仕事のノウハウを知ることによって、人材育成が可能です。

6. FAQシステム選びのポイント

FAQシステムの選び方のポイントを3つ紹介します。

導入目的で選ぶ

FAQシステムは導入目的で選ぶため、導入目的を明確化する必要があります。前述した「FAQシステムを導入する6つの目的」を参考に目的を明確にし、その目的に応じた機能が備わっているかを確認して選びましょう。

導入形態で選ぶ

FAQシステムの導入を大別するとパッケージ型とクラウド型に分けられます。パッケージ型は、オンプレミスにFAQシステムのソフトウェアをインストールして導入する形態です。クラウド型は、インターネット上でサービスを利用する形態となります。パッケージ型はコストを抑えられますが、クラウド型のほうが簡単に導入できます。自社の状況やニーズに合わせて選択することが大切です。

操作性で選ぶ

FAQシステムを導入しても、使いこなすことができなければ導入目的を果たせません。操作性もFAQシステムを選ぶうえで大切なポイントになります。ユーザーが簡単に使えて、回答を得やすいかなどをチェックしましょう。

運営するうえでは、FAQの更新が可能であるかを確認することも大切です。無料トライアルやデモ版を活用して選ぶ方法もあります。

7. おすすめのFAQシステム10選

ここでは、おすすめのFAQシステムを紹介します。

RICOH Chatbot Service

RICOH Chatbot Serviceは、誰でもすぐ簡単に自動回答サービスであるチャットボットのFAQシステムを導入できます。エクセルで管理できるため、特別なスキルを持ったエンジニアも必要ありません。

学習済みのAIが装備されていて、業種別のテンプレートを使用することにより、幅広い業種で活用できます。顧客との対話内容も可視化することができる高精度なFAQシステムです。

Zendesk

Zendeskは、顧客のニーズに合わせてスムーズな対応ができるFAQシステムです。ユーザーに会話型の体験を提供できるため、円滑なコミュニケーションを目的とする企業に適しています。

Salesforce Service Cloud

Salesforce Service Cloudは、カスタマーサービスの向上を目的としたFAQシステムです。コールセンターや問い合わせ管理などを導入目的とする企業に適しています。

PKSHA FAQ

PKSHA FAQは、日本語に特化した検索エンジンにより、操作性がよいFAQシステムです。利用レベルに応じた活用サポートがあるため、システム運用に不安がある企業に適しています。

FastAnswer2

FastAnswer2は、FAQを一元管理できるFAQシステムです。顧客満足度の向上やオペレーターの対応品質向上を導入目的とする企業に適しています。

Helpfeel

Helpfeelは、ユーザー向けから社内向けまで、どのような質問にも答えられる FAQシステムです。顧客満足の推進やコールセンターの負担軽減を導入目的とする企業に適しています。

Freshdesk

Freshdeskは、異なるチャネルからの問い合わせを集約し、1つのツール内で対応できるFAQシステムです。対応品質の均一化、顧客満足度の向上を導入目的とする企業に適しています。

i-ask

i-askは、FAQの作成や公開、分析が行えるFAQシステムです。閲覧数や評価数をもとに改善すべきコンテンツを把握することが可能なため、Webサイトの改善を導入目的とする企業に適しています。

Oracle Service

Oracle Serviceは、SNSモニタリングなどをクラウド上で統合できるFAQサービスです。33カ国の多言語対応であるため、特にグローバル企業に適しています。

BizAntenna

BizAntennaは、ナレッジを活用してヘルプデスクなどの問題解決を強化できるFAQシステムです。GUIにより、ナレッジを活用して製品開発をする企業に適しています。

8. FAQシステムを導入する前に必ず確認すべきこと

FAQシステム導入の成功は、事前の準備で決まります。特に「料金」「運用体制」「機能の詳細」は必ず確認すべき重要項目です。これらを明確にすることで、導入後のミスマッチを防ぎ、スムーズな活用を実現できます。

費用対効果を最大化する料金プランの確認

FAQシステムの料金体系は、初期費用と月額費用で構成されるのが一般的です。月額費用は、利用ID数やFAQサイトのPV数に応じた従量課金制や、機能に応じた固定制など多岐にわたります。自社の利用規模や将来的な拡張性を考慮し、最適なプランを選定することが重要です。また、基本機能で十分か、あるいは特定の設定やサポートに追加費用が発生するのか、詳細な見積もりを取得し、運用全体のコストを正確に把握しておく必要があります。

継続的な運用を可能にする体制と機能

FAQシステムは導入して終わりではありません。効果を維持・向上させるには、継続的なコンテンツの更新が不可欠です。誰が、どのくらいの頻度でFAQを追加・修正するのか、運用体制を事前に決めておくことが重要です。そのためにも、「専門知識がなくても直感的に記事を作成・編集できるか」「承認フローを柔軟に設定できるか」など、管理画面の操作性を確認しましょう。これにより、形骸化を防ぎ、顧客や従業員の自己解決を促進するFAQサイトを維持できます。問い合わせフォームからの質問をFAQコンテンツとして簡単に追加できる機能も、効率的な運用のメリットとなります。

9. FAQシステムとチャットボットの違いとは

FAQシステムとチャットボットは、様々な企業で導入が進んでいるツールの一つでありますが、問い合わせ対応の効率化や、問い合わせ業務の軽減など、導入目的も似ていることから、2つのツールが混同してしまっている方も多いのではないでしょうか。
本章では、FAQシステムとチャットボットの違いについて紹介します。

FAQシステム、チャットボットはどちらもユーザーの課題や疑問を解決するツールではありますが、以下のような違いがあります。

回答のスピード

FAQシステム…目当てのQ&Aを探すまでに時間がかかる
チャットボット…短時間で回答までたどりつきやすい

得られる情報量

FAQシステム…図やグラフなどを用いることで、詳しい内容が得られる
チャットボット…設置場所が限られ、表示面も小さく得られる情報量は少ない

操作性

FAQシステム…ユーザー自身で検索する必要がある
チャットボット…チャット形式で会話をしながら回答が得られる


以上のようにFAQシステムとチャットボットにはそれぞれ違いがあるので、ツールを検討する際は、導入目的を整理したうえで、自社に合ったツールを選定することが重要となります。

10. 生成AIを活用したFAQシステムの最新トレンド

近年のFAQシステムにおける最大のトレンドは、生成AIの活用です。これにより、従来のFAQサイトが抱えていた課題を解決し、カスタマーサポートのあり方を大きく変える可能性を秘めています。効率的な運用と高度な自己解決体験の実現が期待されています。

AIによるFAQコンテンツ作成・更新の自動化

FAQサイトの運用における最大の課題は、コンテンツ作成・更新にかかる膨大な工数でした。最新のFAQシステムでは、生成AIが既存のマニュアルや過去の問い合わせ履歴を読み込み、FAQの草案を自動で作成します。これにより、担当者の負担が劇的に軽減され、よりスピーディーな情報提供が可能になっています。また、分かりにくい表現を直したり、常に最新の情報に更新したりする作業もAIが支援するため、コンテンツの質と鮮度を容易に維持できるというメリットがあります。煩雑な設定も不要で、効率的な運用を実現します。

対話形式による高度な自己解決体験の実現

生成AIは、単なる検索補助に留まりません。ユーザーが入力フォームやチャット画面に自然な文章で質問を投げかけると、AIがその意図を汲み取り、対話形式で最適な回答を生成します。これは、従来のキーワード検索ではたどり着けなかった答えを提示できることを意味しています。詳細な状況をヒアリングしながら解決策へ導くことで、ユーザーはまるで熟練のオペレーターに相談しているかのような体験を得られます。これにより、自己解決率は飛躍的に向上し、真にパーソナライズされたサポート体験を提供できます。もちろん、この機能にかかる料金はシステム選定の重要なポイントとなります。

11. まとめ

FAQシステムは、自社の目的に応じて選ぶようにしましょう。FAQシステムの導入や運営に関して不安がある企業は、簡単に導入できてサポートが手厚いFAQシステムがおすすめです。

RICOH Chatbot Serviceなら、簡単に導入できて使い慣れたExcelで管理するため、新たに操作を覚える必要がありません。すでに学習済みのAIも導入されていて、手厚いサポートも受けられます。

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