業務改善で得られる効果と課題解決の手法とは|活用できるフレームワーク7選も解説
企業経営において業務改善は必須です。しかし改善すべき点や課題を見出せても、どこから取り組めばよいか、どのように進めたらよいのかわからないことも多いでしょう。この記事ではそんな悩みを解決するために、業務改善の手順や方法について解説します。業務改善に活用できるフレームワークも紹介します。ぜひ参考にしてください。
業務改善とは、現場の業務の改善を繰り返して最適化をしていくことです。業務改善のゴールは、経営の健全化と価値の最大化になります。さらにより良い状態にするためには、業務上の課題を抽出することも大切です。また、業務効率化やコスト削減は業務改善の一環といえるでしょう。
業務改善では「QCD」が重要視されます。QCDとは「Quality=品質」「Cost=予算」「Delivery=納期」の略のことで、3つの要素から成り立ちます。これらをバランスよく連動していることがQCDにおいて重要です。
たとえば、品質重視に偏るとコストが上がりますし、コスト削減を重視すると品質が落ちます。そのため3つの要素がお互いに調和の取れた関係が理想になります。その結果、QCDを満たすことができるのです。
ここでは、業務改善で得られる4つの効果について解説します。
生産性向上
業務改善を行うことで、生産性の向上は投資は小さく、利益は大きくできます。また、業務にかかる時間の短縮も行えば、生産性の向上につながります。業務効率の向上
業務改善は、業務効率の向上につながります。従来の方法では非効率であることも多いため、業務フローを見直して、設備導入などを行うことで作業効率の向上が期待できます。コスト削減
業務改善により、コスト削減ができる効果もあります。具体的には、生産性や業務効率が向上することで、人件費や光熱費などのコスト削減が実現するでしょう。労働環境の改善
業務改善をすることで労働環境の改善にもつながります。なぜなら従来の業務が見直されることで、非効率な業務や残業がなくなるからです。その結果、働き方が改善されて仕事のモチベーションも上がるでしょう。業務改善を行うためには、まず業務の課題を明確にする必要があります。ここでは、業務上の課題を明確にする5つの手順について解説します。
1.可視化
最初に、社内業務に存在する問題を可視化することから始めましょう。現場では、問題の把握ができていないことが多いです。企業内にある問題をすべて洗い出し、顕在化することが、業務改善を行う上では非常に重要な作業となります。ツールの活用、紙に書き出しリストを作るなどの作業を行うことで、見えていなかった問題がみつかります。 「ムリ」「ムダ」「ムラ」を洗い出す 問題を可視化する際には、「ムリ」「ムダ」「ムラ」を洗い出すことを心がけましょう。仕事量が多すぎるのではないのか(ムリ)、不要な業務や作業の重複はないのか(ムダ)、スキルや知識、能力に差が生じていないか(ムラ)などを意識し、問題の洗い出しを進めます。2.定量化
可視化できた問題の定量化を行いましょう。問題の重要度を数値化し、何から改善すべきかを判断する指標とします。定量化する際は、問題をなくすのか、減らすのか、改善を行うのかを考慮して行います。改善のための費用・手間などを難易度とし、改善することで得られる効果と合わせて、数値化していくとよいです。 優先順位をつける 定量化された問題の数値を基に、優先順位をつけましょう。優先順位をつけることで、社内の問題を効率的に改善させることが可能となります。改善にかかる工数・費用が少なく、改善効果の大きな問題から取り組むことが大切です。3.課題化
優先順位を基に、改善する問題を選び出し、改善を行わねばならない課題として明確にしましょう。課題の明確化ができたら、改善するためのタスクを決めます。タスクは、できるだけ細分化しておけば、改善途中での軌道修正も行いやすく、効率的な業務改善が可能となります。4.実践化
優先順位にしたがってタスクに取り組むことで、業務改善を実践しましょう。タスクを終えるごとに、効果を測定し、改善による効果が低い場合には、タスクを見直すことが大切です。効果測定のためには、KPIを用いることをお勧めします。 KPIとは KPIは、「Key Performance Indicators」の頭文字を取ったもので、重要業績評価指標と訳されています。KPIは、業務やタスクなどの目標達成度を測る指標となります。タスクを進める前に、達成目標を決めておくことが大切です。5.定着化
改善された業務が、効率よく、良い結果をもたらした際には、改善案を定着化させましょう。課題を改善し、定着化させるためには、社内で課題と改善についての共有をしっかり行うことが大切です。また、課題の改善は一度行えばよいものではなく、効果を見分しつつ、継続的に行うことで、さらなる業務効率化の実践につながります。ここからは、課題解決に用いられる5つの手段を解説します。
不要な業務を削除する
課題解決において不要な業務や工程はなくすようにしましょう。その結果、時間の節約や他の業務、工程に人員を充当できます。不要な業務の削除は大切です。費用対効果の高さを意識しましょう。業務を集約する
課題解決は、複数の部署や担当者が行っている業務をまとめて行いましょう。そうすることで、ノウハウは情報の共有が進み、業務改善につながります。業務の集約が業務改善になるのです。業務を標準化する
課題解決には業務の標準化も大切です。たとえば、マニュアルや業務フローを作成して標準化を行います。その結果、属人化を解消して作業効率を上げることができます。また標準化することで育成や引き継ぎにも役立ちます。業務をシステム化する
業務そのものをシステム化することで課題解決につながります。具体的には業務全体、または一部を手作業から電子化します。その結果、作業スピードの向上や、人的ミスを削減できるのです。システム化は業務全体の効率化になります。業務をアウトソースする
業務をアウトソースすることも課題解決のポイントです。たとえば、業務を外部業者に委託、外製化しましょう。具体的には、単純作業、または専門知識やスキルを要する業務を委託していきます。アウトソースは結果的に業務効率化につながり、業務の負担も軽減できます。業務改善を効率よく進めるフレームワーク7選を紹介します。
ロジックツリー(決定木分析)
ロジックツリーは真因追求するためのフレームワークで、特定の問題に対し、原因を論理的に分解して分析します。漏れなく、ダブりなくツリー上に要因を書き出すことがポイントです。また、解決手段を分析するためのHOWツリーや、原因を特定するWHYツリーなどもあります。ECRS(イクルス)
ECRS(イクルス)は以下の頭文字を取ったフレームワークです。・Eliminate(排除)
・Combine(結合)
・Rearrange(順序変更)
・Simplify(簡素化)
これらは既存の業務フローを見直す時の判断材料として活用されます。
PDCAサイクル
PDCAサイクルは以下のサイクルを繰り返すことで業務改善を行うフレームワークです。・Plan(計画)
・Do(実行)
・Check(評価)
・Action(改善)
これらは継続的に行うことで、より精度の高い業務改善が可能となります。そのため、効果がない場合は何度もPDCAサイクルを回していきます。
BPMN(ビジネスプロセスモデリング表記法)
BPMN(ビジネスプロセスモデリング表記法)とは、業務プロセスの関係性を把握するために、プロセスをモデル図に描写するフレームワークです。特徴は業務プロセスを描写する記号の種類が多いことになります。そのため、細かい業務プロセスまで書き込むことが可能です。KPT
KPTとは振り返りのフレームワークです。以下の頭文字を取っています。・Keep(継続すること)
・Problem(改善に必要な問題)
・Try(新しく試みること)
継続的な改善効果が得られることが特徴で、テーマに沿った継続、改善、取り組みを明確化できます。
バリューチェーン分析
バリューチェーン分析とは、商品やサービスが顧客に届くまでのプロセスを洗い出すためのフレームワークです。プロセスを洗い出すことで、どの工程が価値を生み出しているのかを分析できます。また、事業の強みや弱みの把握にも活用できます。マンダラート
マンダラートは3×3の9マスにテーマを書き出すフレームワークです。そこから広がるアイデアやイメージを出すために活用します。まずは中心にテーマを書き、そこから派生する関連ワードを書き出すことによって次から次へとアイデアを出していきます。そのため、アイデアをたくさん出したい時に有効となるフレームワークです。業務改善で得られる効果や課題解決に用いられる手段などを、前述にて紹介しました。
その中でもよくある課題としてあげられる、問い合わせ業務の効率化の解決策となるのがチャットボットです。
そもそもチャットボットとはWebサイトやアプリなどに組み込むことで、Web上でユーザーからの質問に自動回答を行うツールです。
社内・社外でよくある質問や問い合わせ内容を、事前にチャットボットに登録するだけで、自動で回答ができ、問い合わせ担当者の工数を減らすことが可能となります。また電話やメールでの問い合わせとは異なり、24時間365日対応ができる点も大きな特徴です。
問い合わせ業務の工数が削減できることで、他の業務へ時間を割くことができ、生産性向上につながります。
業務改善は、企業経営において非常に重要です。改善すべき点や課題を見つけて、それらを検証・改善していくことで、業務の最適化を行えます。業務改善を行うためのフレームワークを活用するのもよいでしょう。本記事の内容をぜひお役立てください。
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