コラム COLUMN

クラウド型とオンプレミス型のチャットボットの違いとは

最近、よく見かけるチャットボット。自社にも導入したいと考え、いくつかのチャットボットサービスを選定している方も多いのではないでしょうか。その選定の際に、「クラウド型」と「オンプレミス型」、どちらにすべきか、という点は重要な検討項目の一つとなります。
そこで今回は、クラウド型とオンプレミス型のチャットボットの違いやメリット・デメリットをご紹介します。

1. チャットボットのクラウド型とオンプレミス型とは?

チャットボットには、サーバの設置場所やソフトウェアの導入場所の観点から「クラウド型」と「オンプレミス型」に分かれます。

・クラウド型 クラウド型とは、チャットボットサービスを提供するベンダーが用意したサーバにチャットボットのソフトウェアをインストールし、インターネットを経由してチャットボットを利用するタイプです。
クラウド型は、さらにセルフサービス型とサポート付き型に分かれます。セルフサービス型は、チャットボットの導入や設定をすべて自社で行うもので、サポート付き型は、ベンダーがあらかじめチャットボットの導入や設定を行ったものを利用するものです。

・オンプレミス型 オンプレミス型とは、自社にサーバを構築し、そこに運用するチャットボットシステムを導入するタイプです。

クラウド型とオンプレミス型は、それぞれメリットとデメリットがありますので、導入を決める際には確認し、自社にとって最適なものを選ぶのをおすすめします。

2. クラウド型チャットボットのメリット・デメリット

クラウド型のチャットボットのメリットとデメリットを紹介します。

●メリット

・導入コストが抑えられる クラウド型は自社でサーバやIT担当者を用意する必要がないため、オンプレミス型と比べて大幅に導入コストが抑えられます。

・導入が短期間でできる クラウド型はサーバの設置が不要なので、オンプレミス型と比べて導入が短期間で実施できます。チャットボットが早急に必要となったなど、迅速な導入が求められる場合には特にメリットが大きくなります。

・場所や使用デバイス問わず運用可能 クラウドベースであるため、運用・メンテナンスにおいて、インターネット環境さえあれば、場所や使用デバイスに関係なく使用できます。リモートワークが進む現代において最適といえます。

●デメリット

・月額料金が毎月発生する クラウド型は多くの場合、月額料金制になります。一般的に、使った分だけ支払う従量課金制か、一定の金額を支払う固定料金制に分かれます。オンプレミス型はサーバなどの利用料はかからないため、利用規模によっては運用コストが低くなる場合もあります。

・カスタマイズ性が低い クラウド型は、自社構築のオンプレミス型と比べると、チャットボットのカスタマイズの自由度が低くなるといわれてきました。確かに既存のチャットボットサービスを利用するため、自社に完全に合ったものというのはオンプレミスよりも実現しにくいところがありますが、近年はカスタマイズ性が高いサービスも増えていることから、一概には言えなくなっています。カスタマイズ性を重視するなら、クラウド型でもカスタマイズしやすいものを選ぶと良いでしょう。

・高いセキュリティが求められる クラウド型は、ベンダーのサーバのクラウド上にチャットボットでユーザーからの問い合わせや質問内容のデータが保存されることになります。企業のセキュリティポリシーに合わないこともありますので、注意が必要です。
また、チャットボットサービス選定時には、高いセキュリティを施しているものを選ぶ必要があります。
3. オンプレミス型チャットボットのメリット・デメリット

続いて、オンプレミス型のチャットボットのメリットとデメリットを見ていきましょう。

●メリット

・クラウド型と比較すると運用コストを抑えられる傾向がある オンプレミス型は、運用コストが月額で発生するということは基本的にはありません。そのため、月額料金の発生するクラウド型と比較すると比較的コストを抑えることができると考えられます。
一方で、オンプレミス型は、サーバのメンテナンスや管理などは自社で実施する必要がありますので、運用時には人的・作業コストはかかります。

・カスタマイズ性に優れている オンプレミス型は、自社の目的や環境に合わせてある程度カスタマイズできるようになっているのが一般的です。そのため、カスタマイズ性に優れているといえます。

・自社のセキュリティポリシーに準拠しやすい データを置く場所が自社サーバなのでセキュリティ上、安心感があります。クラウド型と比較して、自社のセキュリティポリシーに準拠しやすいところがあるでしょう。

●デメリット

・導入コストが高くなりがち オンプレミス型は、サーバにチャットボットを導入して設置するという作業を自社が自ら行います。そのため、サーバなどの機器代と共に技術者の人員確保などで導入コストが高くなりがちです。

・導入に長期間かかることもある サーバ設置については、長期的な導入計画が求められます。早急にすぐにチャットボット利用提供開始したいというケースでは不向きといえます。

・自社でセキュリティ対策が必要 サーバが自社の領域にあるということはセキュリティ上安心であっても、そのセキュリティの管理は自ら実施しなければなりません。チャットボットサービスそのものは他社製であっても、設置環境のセキュリティは自社の責任となります。
4. セルフサービス型チャットボット/サポート付き型チャットボットとは?

クラウド型は、セルフサービス型とサポート付き型に分かれるとお伝えしました。それぞれどのようなチャットボットなのか、詳しくご紹介します。

●セルフサービス型チャットボット

セルフサービス型チャットボットは、導入から初期設定まですべてを自社で行うものです。つまり、基本的にはベンダーのサポートなしで実施する方法です。セルフサービス型チャットボットに向いているのは、すでに社内に専門知識や技術を持つ人材がおり、導入の設置から設定などが容易に行えるという場合や、費用をできるだけ押さえて導入したいという場合です。
しかし、費用を抑えたいからといって安易にセルフサービス型を選んでしまうと、導入に時間を要したり、設置や設定につまずいたときに途方に暮れてしまったりする恐れもあります。ある程度、専門知識のある人材と運用体制が必要といえます。
もちろん、セルフサービス型であっても、不明な点は多少なりとも電話やメールでベンダーに問い合わせることができると思われます。どのくらいのサポートを受けられるかも確認しておきましょう。

●サポート付き型チャットボット

サポート付き型チャットボットは、ベンダーがあらかじめチャットボットの導入や設定を行ったものをそのまま、簡単な作業にて導入利用開始できるものです。すでにクラウド上に設置されているので、そのまま使うことができます。
またサポートが付いているため、設置や設定、各種お困りごとなど、幅広くサポートが受けられるのが特長です。多くのクラウド型チャットボットはこのサポート付き型チャットボットとなります。
社内にITリテラシーの高い人材が不足している、できるだけ早く運用開始したい企業に向いています。
5. まとめ

チャットボットサービスのクラウド型とオンプレミス型、それぞれの違いやメリット・デメリットをご紹介してきました。どちらが適しているかは、それぞれの企業によって異なりますので、ぜひ最適なものを選定してください。

現在はクラウド型が主流になっており、導入しやすいのが魅力です。リコーのチャットボットサービス「RICOH Chatbot Service」も「クラウド型」であり、サポート付き型に分類されます。

専門知識は不要で、Excelで作ったQ&Aデータを読み込むだけで誰でも簡単かつ手軽にスタートできます。さらに業種別のテンプレートを準備しているため、初めての方でも導入の手間をかけずに利用開始することができます。
また、セキュリティ面についても強化しています。不正アクセス対策などが施されており、安心してご利用いただけます。
クラウド型をご希望の方は、カスタマイズについてもご相談いただけますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

関連コラム
無料デモ実施中!RICOHチャットボットサービス 月額1.8万円~ 詳細はこちら 1アカウント契約のみで利用可能 ChatGPTの業務活用 セキュリティ・運用の課題を解決 詳しくはこちら

人気記事ランキング

お問い合わせ