チャットボット広告とは?概要や導入メリットを紹介
チャットボット広告とは、チャットボットとのやりとりによって宣伝を行う広告のことを指します。従来のインターネット広告とはどのような違いがあるのか、その種類や仕組み、導入メリットや活用事例をご紹介します。
チャットボット広告とは、ユーザーと広告主が用意したチャットボットがチャット形式のやり取りを行う広告です。インターネット広告の一種であり、ホームページ上に掲載するディスプレイ広告やバナー広告、検索エンジン結果に表示するリスティング広告等と比べて、チャットボット広告は「対話」を通じて宣伝活動を行うことが特徴です。
チャットボットとの対話の過程で、ユーザーが何を求めているかを聞き出し、そのニーズや嗜好に合った商品・サービスを提示することで、より効果的な広告訴求が可能になります。
チャットボット広告と一口に言っても、複数の種類があります。ここでは3つの主な種類をご紹介します。
●選択型
選択型は、シナリオ型というチャットボットの仕組みを使っているチャットボット広告です。ユーザーは、あらかじめ用意された複数の選択肢の中から、最も自身が求めるものや嗜好に適した回答を選んでいき、最終的に求める回答にたどり着く仕組みです。基本的に自分でテキスト入力せず、タップやクリックのみで進めます。事前に想定されるシナリオを用意しておき、それに沿ってユーザーに展開することができます。例えば、アパレルメーカーであれば、衣類カテゴリーや色や柄、サイズ、値段などの選択肢を用意しておき、ユーザーが求める好みのものを選択していってもらうことで、最終的に最適な商品を提示するというものです。そのままECサイトで購入できるようにリンク設置したり、取り扱い店舗の住所やアクセス方法を紹介したりすれば、商品購入につながります。
●キーワード型
キーワード型は、辞書型というチャットボットの仕組みを使っているチャットボット広告です。ユーザーが入力したテキストのうち、キーワードを抽出して、それに適した答えを返します。辞書となるQ&Aデータをあらかじめ用意しておき、そのデータベースの中から、キーワードとマッチする回答を取り出します。例えば、アパレルメーカーであれば、ユーザーが「夏向けのワンピース」と入力したら、「夏」や「ワンピース」といったキーワードを抽出し、あらかじめデータベースに登録されている最適な商品の候補を提示します。ECサイトや実店舗へ誘導すれば購入につながることもあります。
●会話型
会話型は、AI型というチャットボットの仕組みを使っているチャットボット広告です。AIとは人工知能のことで、事前のデータ学習とユーザーとの対話による機械学習し、それをもとにユーザーとの対話が可能になります。例えば、アパレルメーカーであれば、ユーザーが求める「新商品を知りたい」と入力したら、AIチャットボットが「どのようなカテゴリーをお知りになりたいですか?」などと返答します。するとユーザーは「長袖シャツ」などと入力したら、「長袖シャツですね。どのような色・柄がお好みですか?」など会話を展開していくことができます。ユーザーはまるでスタッフと会話しているような体験ができ、楽しいコミュニケーションを提供しながら、広告としての訴求が可能になります。
チャットボット広告を導入することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。主なものをご紹介します。
●双方向の広告体験を提供
従来からあるインターネット広告はユーザーに対して一方的な広告訴求ですが、チャットボット広告はユーザーが何らかのアクションを起こす必要があります。双方向のやりとりが発生し、新しい広告体験を提供できることで、他の広告とは異なる広告効果が期待できます。●ユーザーに合わせた訴求ができる
チャットボット広告では、対話を通して、ユーザーが求めるものを引き出しながら訴求できるメリットがあります。広告ではターゲティングが重要であることは周知されていますが、従来のインターネット広告では、ターゲットに引きのある文言やクリエイティブを用いて訴求することしかできません。一方で、チャットボット広告は、ユーザーが自らそのニーズや嗜好を提示してくれるので、広告主側は、それに合わせた情報提供や、商品・サービスを提示することが容易にできます。よりユーザーに合わせた訴求ができることで、広告効果を高められるメリットが期待できます。
●会話を通じてユーザー情報やニーズを取得できる
チャットボット広告では、その場でユーザーと対話しながら訴求できるだけでなく、事後にもメリットがあります。ユーザーとのチャットボット上の対話履歴は、ログとして保存されるため、データとして蓄積されていきます。そのユーザーニーズを含むデータは、今後の広告配信や販促・マーケティング施策全般に役立ちます。チャットボット広告は、実際、どのように使われているのでしょうか。その活用事例をご紹介します。
●化粧品メーカーの事例
ある化粧品メーカーは、LINE上でチャットボット広告を展開しました。ユーザーは、チャットボット上で自身の肌状態を知ることができる肌診断を受けることができます。ユーザーは自分の肌状態を知ることで、今後のスキンケアやコスメ選びの方策を立てることができるようになります。それに加えて、肌診断の結果から、最適な化粧品を紹介することで、広告としての役割を果たしました。これにより、顧客獲得単価(CAP)が2倍以上にも上がりました。●転職サイトの事例
ある転職サイトを運営する企業は、転職サイトへの会員登録を促すために、チャットボット広告を活用しました。SNS上に配信しているインフィード広告から流入してきたユーザー向けにチャットボットを用意し、そのチャットボット上で、ユーザーの悩みを選択してもらったり、テキスト入力してもらったりすることで、希望キャリアのヒアリングや適したサービス紹介などにつなげることができました。チャットボット広告は、インターネット広告の中でも双方向にユーザーとやりとりできる有益な広告手法です。さまざまな種類があり、活用メリットも多数あります。
リコーのチャットボット「RICOH Chatbot Service」は、辞書型とシナリオ型のハイブリット型であり、その仕組みにAIを活用しています。チャットボット広告にも適しており、ホームページ上はもちろん、LINEなどにも連携させることができ、活用の幅が広いのが特徴です。チャットボット広告をお考えの場合には、ぜひサービスページをご覧ください。
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