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業務プロセス改善で得られるメリットは?基本手順や押さえたいポイントも解説

業務のムダを省いて効率化するには、現状の業務を可視化し、改善すべきプロセスを把握することが重要です。この記事では、社内の業務効率化を図りたいと考えている担当者に向けて、業務プロセスの改善とは何か、改善の目的やメリット、改善手順などを解説します。業務プロセス改善のポイントや役立つツールも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

1. 業務プロセス改善とは?

具体的に、業務プロセス改善とはどのようなことでしょうか。ここでは、業務プロセス改善とは何を指すのか、BPRとの違いについて解説します。

そもそも「業務プロセス」とは何を指すか

業務プロセスとは、業務の流れを指す言葉です。業務の開始から終わりまでの一連の流れを意味しています。

例えば、営業活動を例にとって見てみましょう。営業活動の場合、まずはアプローチ先を検討・決定を行います。その後、電話やメールなどでのアプローチ、商談、見積もりと続き、受注・納品・請求、アフターフォローといった流れになります。このような一連の流れを、業務プロセスといいます。

業務プロセスの改善とは、その名のとおり業務の流れを改善することです。業務上の問題点や課題を把握・改善し、業務効率化を図っていくことを指します。

BPRとの違い

業務プロセス改善と混同されやすい言葉として、「BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)」があります。BPRとは、ビジネスを継続的に改革していくことを指します。ビジネスモデルや経営戦略、それぞれの業務を再構築していく試みです。現状の問題点を改善する業務プロセス改善とは異なり、現状を根本的に変化させることを目的としています。
2. 業務プロセスを改善する目的

業務プロセスを改善する目的はどのようなことでしょうか。ここでは、業務プロセス改善の目的について解説します。

業務改善ツールの導入が進んでいる理由は何なのでしょうか。ここでは、業務改善ツール導入が進む背景や目的について解説します。

業務の効率化

企業で行われるさまざまな業務の中には、非効率的になっている部分が存在しています。例えば、過去のデータを参照する際にあわせて紙資料も確認しなければいけないなど、ムダな作業が発生しているケースもあるでしょう。業務のムダを省いてより効率化させるには、業務プロセスの改善が必要です。

リスクマネジメント(属人化・ミスの防止)

業務上のリスクとしては、特定の人や担当者に依存したプロセスになっており、その他の人が対応できないなどの属人化、ミス、トラブルの発生などが挙げられます。また、業務のブラックボックス化によって管理できなくなるといったリスクも考えられます。これらのリスクを防止するために、業務プロセスを明確にして、改善していくことが重要です。
3. 業務プロセス改善で得られる効果・メリット

業務プロセス改善でどのような効果・メリットが得られるのでしょうか。ここでは、業務プロセス改善のメリットを解説します。

労働時間を短縮できる

業務プロセスの改善によって、労働時間の短縮が見込めます。業務プロセスを改善してムダな作業や非効率な作業をなくすことで、生産性が向上します。従来よりも、業務にかかる時間を削減できるため、不要な残業や長時間労働などを低減できるでしょう。労働環境が改善されることで、従業員満足度の向上にもつながります。

コストを削減できる

業務プロセス改善により、さまざまな業務のコストが削減できます。例えば、人件費です。業務が効率化されれば、今までよりも少ない人員で作業に当たれる、残業が削減できるなど人件費の削減が可能です。また、資料や請求書などの電子化などを行えば、印刷にかかる紙代やインク代、郵送費といった消耗品費などの削減にもつながります。

商品・サービスの品質が向上する

業務プロセスの改善は、商品やサービスの品質の維持や向上にもつながります。商品などの品質を向上させることで、顧客満足度のアップも期待できるでしょう。また、業務プロセス改善では、「QCD」を意識しましょう。Qとはクオリティ、Cはコスト、Dはデリバリー(納期)です。コストだけでなく、クオリティと納期もバランスよく向上させましょう。

各工程のパフォーマンスを計測できる

業務プロセス改善に当たって、業務プロセス全体が可視化できます。ツールを活用することにより、業務の各工程のパフォーマンスが計測できる点もメリットです。パフォーマンスの把握ができれば、業務内容の問題点や課題、ミスが起こりやすい工程なども明確化でき、さらなる業務プロセス改善や業務効率化につながります。
4. 業務プロセス改善の基本ステップ

業務プロセス改善はどのように行えばよいのでしょうか。ここでは、業務プロセス改善の基本的なステップを解説します。

業務プロセスの洗い出し

業務プロセスを改善するには、まず業務プロセスを洗い出して見える化しましょう。現状の業務がどのような流れで行われているのか、どのような処理がされるのかを各部署にヒアリングします。すべてを一気に把握することは難しいため、業務ごとに洗い出していきましょう。

問題点・課題の把握

業務プロセスにおける問題点をみつけ出しましょう。業務プロセス改善の目的と照らし合わせて、問題点や課題を探さなければ、時間がかかってしまい逆に非効率になります。例えば、業務上で遅れが生じている工程やミスが起こりやすい業務、ムダな業務がある部分などに着目します。また、効率の悪い順番になっていないかなども確認しましょう。

プロセス改善策の立案

プロセスの課題や問題点を把握できたら、問題が起きている原因を特定しましょう。原因に応じて改善策は異なります。問題が起こる要因を特定して改善策を立て、改善策を実施することでどのような効果が得られるのかといった期待値を予測します。

KGI・KPIの設定

業務プロセス改善の目的と達成に向けて実行すべきことを設定します。KGIとは「Key Goal Indicator」を略した言葉で、日本語では「重要目標達成指標」です。簡単にいえば、最終的に達成すべき目標を指します。

一方、KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、日本語だと「重要業績評価指標」となります。KGIを達成する上でやるべきことを設定し、達成度合いを可視化して記録・観察することです。

KGIやKPIを設定することで、勘や経験ではなく、ロジカルに基づいた意思決定が行えるようになります。

施策の実行・評価

改善策を立案したら、実際に実行します。ますは、試験運用から始めましょう。試験運用してみて、業務が効率化しているかどうか、問題が発生していないかなどを確認します。この際、設定したKGIやKPIをもとにして効果を測定しましょう。1カ月ほど改善策を実行して、ブラッシュアップしていくことがポイントです。
5. 業務プロセスを改善する際のポイント

業務プロセス改善はどのように行えばよいのでしょうか。ここでは、業務プロセス改善の基本的なステップを解説します。

業務の可視化・現状把握を重視する

業務プロセス改善の際は、改善策を実行することにばかりに注目してしまいがちです。しかし、現状を正しく把握することが重要です。業務の現状を正しく把握できていなければ、効果的な改善策の立案ができません。業務プロセスの可視化を丁寧に行うことで、的を射た改善策を立てやすくなり、PDCAも回しやすくなります。

現場への説明・フォローを行う

業務プロセスの変更によって、現場の担当者に影響が出ます。何の説明もなく業務プロセス改善を行ってしまうと、現場が混乱してしまうため注意しましょう。事前に、業務プロセス改善の目的を丁寧に説明して理解してもらう、改善策の実行中にフィードバックをもらうなどしながら効果を測定し、改善していくことが重要です。

業務プロセスの見直し・改善を続ける

業務プロセスを改善したら終わりではありません。改善後も業務の状況は変化します。そのため、定期的に業務プロセスの見直しを行いましょう。その上で、問題点や課題点を洗い出し改善することが必要です。業務プロセスを把握し問題点を探す→改善策の立案→実行→効果測定というようなPDCAを回して、より良い方向へ改善します。
6. 業務プロセス改善に活用できるツール

業務プロセス改善に活用できるツールはさまざまです。ここでは、3つのツールについて解説します。

ERP

ERP(Enterprise Resource Planning)とは、統合基幹業務システムです。企業には、さまざまな基幹システムがあります。例えば、財務会計や人事、生産や在庫、販売、物流などがあり、これらの基幹システムを1つに統合したものがERPです。リモートワーク時のコミュニケーションや情報共有のために、チャットボットを連携、活用することで、業務効率化が進みます。

ERPを活用することで、すべての情報を1つのシステムに集約でき、情報管理が一元化できます。業務の効率化・経営の意思決定の迅速化・システム運用管理の負担軽減などの効果が得られこととなります。

RPA

RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボットによる業務の自動化です。RPAを活用することにより、ルールに基づいて行うような単純作業を自動化できます。

RPAを活用することで、人の手で行っていた単純作業を自動化できるため、社員の負担が減ります。また、より重要な業務に集中しやすくなるため、生産性の向上が期待できるでしょう。余計な人員を必要としなくなるので人件費の削減もできます。ロボットによる正確な作業で、人為的なミスを防止できることもメリットです。

クラウドストレージ(ファイル共有)サービス

クラウドストレージサービスとは、クラウド上でファイルを管理・保管できるサービスです。従来は社内サーバーで管理していたファイルをクラウド上で管理することで、複数人での利用や共有がしやすくなります。

クラウドストレージサービスでは、インターネットさえつながっていればどこからでもアクセスできます。そのため、リモートワークなどにも便利です。複数人でのファイル共有やデータの一元管理ができる点もメリットです。
7. チャットボットを活用した業務の効率化方法

業務プロセスを改善する目的として、前述にて業務の効率化があげられました。業務の効率化の中に、問い合わせ業務の工数を減らし、効率化を図りたいと考えられている企業様も多いのではないでしょうか。そのような問い合わせ業務の効率化を解決する一つの方法として、チャットボットを導入する方法があります。
チャットボットとはWebサイトやアプリなどに組み込むことで、Web上でユーザーからの質問に自動回答を行うツールです。
運用時も事前にチャットボットによくある質問や問い合わせ内容を登録することで利用が可能となり、問い合わせ対応工数の削減が可能となります。
工数の削減が可能になることで、他の業務へ時間を割くことができたり、勤務時間の短縮にもつながり働き方改革にもつながります。

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8. まとめ

業務プロセス改善は、業務の流れを見直し業務の効率化をはかる試みです。コスト削減や労働時間の短縮などのメリットが得られます。業務プロセスの改善に着手する際には、効率化も視野に入れましょう。問い合わせの効率化などは、チャットボットを導入することで可能となります。

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