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最終更新日:2025年12月12日

チャットボットの導入でコンバージョンが増える理由とは~事例を交えて解説

チャットボット導入後、成功するケースもあれば、失敗するケースもあります。実際、成功したケースの中には、コンバージョン数がアップしたという事例もあります。
特にWebサイトへのチャットボット導入で、商品やサービスに関する問い合わせや資料ダウンロード、購買や契約などの何らかのコンバージョンを増やすためには、どのような対策が必要になるのでしょうか。
今回は、チャットボット導入によりコンバージョンが増加した成功事例と共に、コンバージョン獲得のための施策のポイントをご紹介します。

1. チャットボット導入は、コンバージョン増加の「隠れた一手」

Webサイトからの問い合わせや資料請求の件数を増やしたい。これは多くの企業担当者に共通する目標ですが、サイトへの訪問者はいるにもかかわらず、なかなか成果(コンバージョン)に繋がらない、という課題も少なくありません。「チャットボット」と聞くと、「社内の問い合わせ対応」や「サポート業務の効率化」といった、守りのイメージが強いかもしれません。
しかし、実はチャットボットは、サイト訪問者の行動を強力に後押しし、コンバージョン(CVR)を直接的に向上させる「攻めのツール」でもあるのです。「なぜチャットボットが?」と疑問に思う方へ、訪問者の心理と行動を変えるチャットボットの「コンバージョン増加」効果について解説します。


チャットボット(Chatbot)とは?│初心者にもわかりやすく解説

●訪問者の「今すぐ知りたい」を逃さない

訪問者が製品やサービスに興味を持った「その瞬間」が、最もコンバージョンに近いタイミングです。しかし、従来のフォームやメールでは、対応までに時間がかかり、訪問者の熱量は下がってしまいます。チャットボットは24時間365日、訪問者の質問に即時対応します。疑問をその場で解決し、熱量の高いうちに資料請求や見積もり依頼へと導くことで、これまで逃していたビジネスチャンスを確実に捉えます。

●「面倒な入力」のストレスを「心地よい会話」に変える

多くの訪問者は、長く複雑な入力フォームを見た瞬間に離脱してしまいます。チャットボットは、この「入力の壁」を解決します。フォームのように情報を一方的に求めるのではなく、会話の流れで自然に「会社名」「課題」などをヒアリングします。この対話形式は訪問者の心理的ハードルを劇的に下げ、フォーム完了率、すなわちCVRを向上させる大きな効果があります。

●サイト内の「迷子」を防ぎ、ゴールへ導く

「料金は?」「導入事例が見たい」といった訪問者の細かな質問に対し、サイト内のどこに情報があるか分からなければ、訪問者はすぐに離脱してしまいます。チャットボットは、こうした疑問にも即座に解決策(回答や該当ページへのリンク)を提示します。サイト内を迷わせず、訪問者をスムーズにコンバージョンポイントまで導く、優秀な案内役となるのです。

2. チャットボット導入により、コンバージョン数増加を実現した企業事例

まず、チャットボット導入により、コンバージョン数の増加を実現した企業の成功事例を一つご紹介します。

海外留学やホームステイをはじめとして、さまざまなグローバル教育プログラムを提供するある会社は、RICOH Chatbot Service導入により、大きな成果を上げました。
同社は、お客様が公式サイトの問い合わせフォームにたどり着く前に新たな接点を設けたい、サイト来訪者の資料請求や説明会予約などのコンバージョン数を上げたい、具体的にアクションを起こさないお客様などが持つ潜在ニーズを把握したいといった課題がありました。

チャットボットを公式サイトに導入した後は、チャットボット経由の予約や申し込みなど具体的なアクションにつながりました。結果、3カ月で資料請求・説明会予約に約50件増、申し込み数約20件増を実現し、コンバージョンにも貢献。潜在ニーズにも気づきを得られています。

3. コンバージョンの増加には、アクセス解析が肝

では、Webサイトへのチャットボット導入により、コンバージョン数の増加を実現するにためには、何が必要なのでしょうか。

チャットボットをより活用するには、ユーザーがチャットボット利用中、対話のどこで離脱したかなどのデータを分析し、チャットボットの精度を継続的にアップデートしていくことが必要です。そのためには、サイト訪問者一人ひとりのWeb上での行動を取得する必要があります。いわゆるアクセス解析です。

そしてチャットボットを利用したユーザーのアクセス解析の結果を分析して、シナリオ改善を実施したり、自社商品やサービスへと興味を持っている見込み顧客に対して適切なアプローチをしたりすることも、コンバージョンを増やすためには重要です。

つまり、コンバージョンを増加させるには、チャットボットのアクセス解析が肝となるのです。


4. チャットボットを活用してコンバージョンを増やすための施策

アクセス分析の有効性について紹介しましたが、それ以外にも、コンバージョン数を増加させるための様々な施策が存在します。3つの代表的な施策を以下で解説します。

●目的に合わせたシナリオ設計

最も重要な施策は、訪問者の目的やフェーズに合わせたシナリオを設計することです。例えば、「情報収集段階」の訪問者には、課題解決に役立つホワイトペーパーや導入事例を提示し、「比較検討段階」の訪問者には、料金シミュレーションや機能比較表を提供します。このように、訪問者の質問の意図を汲み取り、適切な情報を提供することで、スムーズにCVRの向上に繋げることができます。

●能動的な声かけ(アクティブアプローチ)

訪問者がサイトを閲覧している際、特定のページ(例:料金ページ、導入事例ページ)で一定時間滞在した場合や、ページから離脱しようとした際に、チャットボット側から能動的に話しかける施策も有効です。この方法は、迷っている訪問者の背中を押し、「何かお困りですか?」「関連資料はこちらです」といった形で対応することで、潜在的な質問を引き出し、コンバージョン数の増加効果が期待できます。

●取得情報を利用したパーソナライズドな対応

チャットボットの運用が進むと、訪問者の業種、役職、抱えている課題などのデータが蓄積されます。この情報を活用し、対応を出し分ける方法も有効です。例えば、一度資料請求をした訪問者が再訪した際に、「前回はご訪問ありがとうございました。本日は◯◯についてお調べですか?」といった個別の対応を行うことで、顧客体験(CX)を向上させ、より深い関係構築と最終的なコンバージョン獲得を後押しします。これは、チャットボットというツールだからこそ可能な施策です。

5. AIチャットボットで更なるコンバージョンの増加を図る

従来のシナリオ型チャットボット(あらかじめ設計された会話に沿って回答するツール)でも、多くの場面でコンバージョン数の増加は見込めます。しかし、AIチャットボットを導入することで、より複雑なニーズに対応し、さらなる効果を引き出すことが可能です。

複雑な質問への柔軟な対応

シナリオ型ではカバーしきれない、自由入力による曖昧な質問や、専門的な問い合わせに対しても、AIチャットボットは学習したデータを基に意図を解釈し、適切な回答を生成できます。これにより、訪問者が「聞きたいこと」を直接解決できる確率が高まります。結果として、訪問者の満足度が向上し、購入(コンバージョン)への意欲を高めることに繋がります。

会話データ分析によるニーズの可視化

AIチャットボットは、訪問者との膨大な会話ログを蓄積・分析します。このデータは、訪問者がどのような言葉で課題を表現し、何を求めているかの宝庫です。この分析効果は、チャットボットの回答精度を上げるだけでなく、Webサイト本体のコンテンツ改善や、新たなサービス開発のヒントにも繋がります。この運用サイクルが、継続的なCVRの向上を実現します。

継続的な自動学習による運用負荷の軽減

AIツールの大きな利点は、学習能力にあります。運用を続ける中で、訪問者からのフィードバックや新しい問い合わせパターンを自動で学習し、賢くなっていきます。シナリオ型のように、管理者がすべての質問と回答を逐一メンテナンスする必要が減るため、運用負荷を抑えつつ、対応品質を高めることが可能です。これにより、担当者はより戦略的な業務(例:高度な購入相談への対応)に集中できるようになります。


生成AIチャットボットとは?従来型との違いや活用事例をご紹介

6. RICOH Chatbot Serviceのリファラ機能でアクセス解析を容易に

RICOH Chatbot Serviceでは、Webサイト上の複数ページにチャットボットを設置している場合、どのページでチャットボットが利用されたのかなどのリファラ機能が備わっており、アクセス解析が可能です。
チャットボットが利用されたページが、過去のチャットのExcelデータより参照することができます。
このアクセス解析結果を活用することで、課題が見える化し、コンバージョンアップのための施策を検討することが可能です。

例えば、チャットボットの履歴を確認することで、チャットボット自体の対話内容などの見直しはもちろん、Webサイトの改善ポイントも明確になってきます。コンバージョンさせたいWebページへの導線の調整を行うなど、結果につながる施策を打つことができます。

7. まとめ

Webサイトへのチャットボット導入でコンバージョンを多く獲得し、増加をねらうためには、アクセス解析をうまく活用することが重要です。そのためには、チャットボットサービスにアクセス解析機能が備わっていると便利です。ぜひ積極的にアクセス解析を利用して、より多くのコンバージョンを獲得するための施策を実施しましょう。

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