チャットボットでカスタマーサポートを実施!
製造業で注目される理由とは?
チャットボットは、カスタマーサポートでよく利用されています。特に製造業においては、メリットが多いことから、導入が進んでいます。
そこで今回は、カスタマーサポートでチャットボットを導入する企業が増加している理由や、製造業におけるカスタマーサポートでのチャットボット導入事例、チャットボットが製造業のカスタマーサポートに向いている理由、導入メリットをご紹介します。
チャットボットとは、「チャット(会話)」と「ボット(ロボット)」を組み合わせた言葉で、ユーザーからの問い合わせに対し、プログラムが自動で会話形式の応答を行うシステムを指します。カスタマーサポートにおいては、Webサイトやアプリ上に設置され、顧客からの質問に24時間365日対応する「デジタル窓口」のような役割を果たします。従来、顧客が疑問を持った場合、電話やメールで問い合わせる必要があり、オペレーターの営業時間内でしか解決できない、あるいは電話が繋がりにくいといった課題がありました。チャットボットは、これらの課題を解決するために導入され、オペレーターの業務を支援し、顧客満足度の向上が期待されています。
●一次対応の自動化と効率化
チャットボットの最も基本的な役割は、「よくある質問(FAQ)」への自動応答です。例えば、「営業時間は?」「返品方法は?」といった定型的な質問に即座に回答することで、ユーザーは担当者の回答を待つ必要がなくなります。これにより、オペレーターはより複雑な判断が必要な問い合わせに集中でき、サポート部門全体の業務効率化に繋がります。
●問い合わせ内容の振り分け(トリアージ)
高度な機能を持つチャットボットツールの場合、簡単な質問に答えるだけでなく、ユーザーの問い合わせ内容をヒアリングし、問題のカテゴリを特定します。そして、ボットで対応しきれない複雑な内容と判断した場合、適切な専門部署の担当者や有人チャットへスムーズに引き継ぐ「振り分け」の機能も担います。
チャットボット(Chatbot)とは?│初心者にもわかりやすく解説
近年、カスタマーサポートにチャットボットを導入する企業が増えています。
その背景として、カスタマーセンターに寄せられる質問の多くは、質問の頻度が高い定型質問であることから、それがチャットボットと相性が良いことが挙げられます。
また、定型質問に随時対応することは、有人対応の手間が多く、業務負荷が高くなります。さらに定型外の質問への対応時間を圧迫してしまうこともあります。
こうした背景から、チャットボットでも答えることができる定型質問に関してはチャットボットに任せ、チャットボットでは答えることができない複雑な質問などは人が対応することで、カスタマーサポートを効率化するという方法が取り入れられています。
カスタマーサポートとしてのチャットボット活用は、製造業でも進んでいます。製造業では、製品に関するカスタマーサポートが行われています。実際に、どのような活用がされているのか、2つの事例をご紹介します。
●コールセンター負荷軽減と利便性向上を実現
健康に配慮した健康管理食の宅配便サービスを行う会社では、少数精鋭のコールセンタースタッフが年間約500件以上の問い合わせに対応していました。受注・発注処理、請求書発行などの他業務もある中で、業務負荷が高い状況でした。また、商品販売を行うWebサイト上では、お客様が注文・配送方法などの必要な情報を見つけにくいという課題もありました。そこでコールセンターに寄せられていたお問い合わせの一部をチャットボットにて対応させることにしました。
結果、お客様からのよくある定型質問をチャットボットに集約させ、効果として、チャットボットによる問い合わせ対応で年間4~5%程度の生産性向上を図ることができました。
●省人化とともにお客様の悩みを把握
表具・建具の一般消費者向けECサイトを運営する会社は、通販商品の問い合わせが多様で、問い合わせ対応を行う担当者の負荷が高くなっていました。対応仕切れない部分もあり、機会損失にもつながっている可能性もありました。またサイト改善などの、より高度な業務に人員を当てたいというニーズもありました。そこで、ECサイト上にチャットボットを設置し、問い合わせを受け付けることにしました。
結果、単純な内容の問い合わせをチャットボットで吸収でき、問い合わせ対応工数の削減が実現しました。またチャットボットへの問い合わせ内容を分析することで、お客様の悩みをより深く知ることができ、サイト改善などにつなげることができています。
チャットボットの導入事例19選!業界別の事例や導入手順・費用も解説
チャットボットは、製造業のカスタマーサポートに向いているといえます。その理由として、次のことが挙げられます。
●製品に関する問い合わせは、定型質問が多いため
製造業の多くは、製品や購入に関する問い合わせが多く寄せられ、業務負荷が高いという課題を抱えています。また、その問い合わせのうち、定型質問が多いという特徴もあります。チャットボットは、定型質問に24時間自動回答できるという特徴があるため、解決策として適しています。●製品購入につなげることが重要であるため
製造業は、製品を購入してもらい、利用してもらうことで、顧客満足度を高めることが重要です。まずは製品購入に確実につなげるためには、問い合わせ対応を丁寧に行うことは重要です。顧客が製品を購入したいと思ったときに質問が生じた際、「待機時間が長い」「時間外なので、翌日改めて問い合わせをしなければならない」となることは、大きなネックです。チャットボットはその課題を解決します。
●製品に対するきめ細やかな問い合わせに応えることが重要であるため
製品を購入してもらうためには、定型質問へのスピーディーな回答はもちろんのこと、複雑で、個別の回答が必要な質問への、きめ細やかで丁寧な対応も必要です。そのような有人対応を適切に実施するために、定型質問の一部を担ってくれるチャットボットは大いに役立ちます。チャットボットは有用なツールですが注意すべきポイントもあります。導入後に後悔しないため、以下のポイントに注意してください。
●導入目的を明確にしない
「他社が導入しているから」といった曖昧な理由で導入すると、どの課題を解決すべきかが定まらず、効果測定もできません。「オペレーターの定型的な応答業務を30%削減する」「顧客の自己解決率を20%向上させる」など、具体的な数値目標(KPI)を定めることが重要です。目的が明確であれば、必要な機能やシナリオの作成方針も自ずと決まります。
●回答のシナリオやFAQが整備されていない
チャットボットの回答精度は、元となるデータの質に大きく左右されます。ユーザーが求める回答が用意されていなければ、当然ながら問題は解決しません。導入前には、既存の問い合わせ履歴を徹底的に分析し、ユーザーが実際に使用する言葉(表記ゆれなど)を考慮したFAQや会話シナリオを十分に作成・準備しておく必要があります。
●運用体制を構築していない
チャットボットは「導入したら終わり」のツールではありません。ユーザーが入力したにもかかわらず回答できなかった質問ログは、改善のための「宝の山」です。これらのログを定期的に分析し、新しい回答を追加したり、既存のシナリオを修正したりする継続的な運用が不可欠です。「導入後の運用担当者を決めない」「運用工数を想定していない」という状態では、チャットボットの情報が古いまま放置され、回答精度が低下し、次第に使われなくなってしまいます。
チャットボットのカスタマーサポートを製造業に導入することで、次のようなメリットが得られると考えられます。
●製品に対する定型質問への対応削減
チャットボットは、人が対応するまでもない、定型質問への回答を得意とします。そのため、製品に対する、よくある定型質問への対応はチャットボットを利用してもらうことで、問い合わせ対応工数の削減につながります。●顧客の利便性・満足度向上
電話問い合わせと比べて「待機時間がない」「24時間365日問い合わせできる」などのチャットボットのメリットは、顧客の利便性や満足度の向上につながります。また、これらのメリットは、「知りたいことを知ることができない」ことや、問い合わせハードルが高いことによる離脱といった機会損失の低減にもつながります。
●顧客のニーズ・意見を収集しやすくなる
チャットボットは、ロボットを相手にするため、顧客はより本音を出しやすいといわれています。そのため、企業側からすれば、顧客からの意見や本音、ニーズを気軽に集めやすいメリットがあります。チャットボットの会話履歴はログとして残るため、そのログを集計・分析することで、カスタマーサポートの質の向上や、次なる商品開発等に役立てられます。
かつてのチャットボットは、決められたルールに沿って応答するだけのものが主流でしたが、AI技術の進化に伴い、その機能と役割は大きく変化しています。近年の主要なトレンドを紹介します。
●生成AIの活用による回答精度の向上
最大のトレンドは、生成AIの活用です。従来のチャットボットは、事前に作成された一問一答のシナリオから外れると「わかりません」と応答することが多くありました。しかし、最新のAI搭載ツールは、企業が保有する膨大なFAQデータやマニュアル全体をAIが学習します。これにより、ユーザーからの曖昧な質問や、シナリオとして登録されていない質問に対しても、AIが文脈を理解し、適切な回答を自動で作成して提示できるようになりました。これにより、回答精度が飛躍的に向上しています。
●有人対応とのシームレスな連携
チャットボットによる自動対応(効率化)と、オペレーターによる丁寧な対応(顧客体験の向上)を両立させる「ハイブリッド型」が主流です。ボットが対応できない複雑な問題が発生した場合、ユーザーを待たせることなく、簡単にオペレーターによる有人チャットに切り替える機能が重視されています。その際、ボットとの会話履歴が担当者に引き継がれるため、ユーザーは同じ説明を繰り返す必要がなく、スムーズな支援を受けられます。
チャットボットは、多くの業種・業界でカスタマーサポートとして利用されていますが、中でも製造業は、特に好適なカスタマーサポートツールといえます。
今回のご紹介した事例2つは、リコーのチャットボット「RICOH Chatbot Service」の導入事例です。Excelで作ったQ&Aデータを読み込むだけで、利用可能な辞書型とシナリオ型を合わせたチャットボットであり、定型質問への回答に最適です。特に製造業のカスタマーサポートとしては最適で多くのお客様にご活用いただいております。
製造業でのチャットボット活用シーン
チャットボットお役立ち資料
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- チャットボットの種類とそれぞれのメリットデメリット
- チャットボットサービスを正しく賢く選ぶコツ
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