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チャットボット導入後の課題|運用開始後に成果を出すポイント

チャットボットの導入は、BtoB、BtoC問わずさまざまな業界で進んでいますが、十分な検討を行わず導入し、思ったような効果が実感できないケースも見受けられます。
そういったケースに陥らないためには、事前に導入後によくある課題を確認しておくことが重要です。
本コラムでは、チャットボットの導入に悩んでいる方に向けて、運用開始後に成果につなげるための導入ポイントをご紹介します。

1. チャットボットの導入効果とは

チャットボットの導入により、企業はどのような成果が得られるでしょうか。
チャットボット導入による主な効果として以下の5つが挙げられます。

●問い合わせ対応の工数を削減できる チャットボットを導入することで、これまで電話やメールで受け付けていた問い合わせ業務を削減することができます。

●新人教育の負荷を軽減 チャットボットをナレッジシステムとして活用することで、簡単な質問などはチャットボットが回答し、指導者の業務負荷が軽減されます。

●コンバージョンの増加 ホームページ上で新たな顧客接点としてチャットボットが機能することで、コンバージョンへ貢献することができます。

●顧客の新たなニーズの発見 チャットボットの利用履歴を分析し、どのコンテンツに質問が集中しているかや、ユーザーの検索キーワードを拾うことで顧客の潜在的なニーズを探ることができます。

●顧客満足度の向上 チャットボットは24時間365日利用可能なので、これまで電話がつながらないなどの理由で不満に感じていたユーザーの満足度を向上させることができます。

2. チャットボットの導入に当たり検討すべきポイント

チャットボットで成果を挙げるためには、導入に当たって、まず以下の点を検討する必要があります。

●どのような目的でチャットボットを導入するのか まず、何のためにチャットボットを導入するのかを明確にすることが先決です。
業務効率化のため、コスト削減のため、顧客満足度向上のため、売上向上のための接客ツールとして、など、企業によって導入目的はさまざまです。
チャットボットの導入目的を具体的かつ明確にすることで、サービス選定の際の根拠になりますし、運用によって生じた課題を解決するときの道標にもなります。

●自社に合ったチャットボットとはどんなものか 導入目的が明確になれば、その目的を達成するためにどのようなチャットボットが必要かどうかが見えてきます。
そして同時に検討したいのが、自社にはどのようなチャットボットが適しているかということです。チャットボットにはシナリオ型、辞書型、AI型があり、そのシステムによって価格差も大きいところがあります。
また使用者に合った操作性も重要です。どのようなチャットボットが必要なのか、十分検討するようにしましょう。


●Q&Aは準備できるか チャットボットを導入する場合、Q&A設定を行う必要があります。
しかし、Q&Aを設定するためには、あらかじめ想定される複数の質問と回答を用意する必要があり、まとまった質問データがない企業などは、一からデータを作る必要があります。
リコーではQ&Aデータ作成の手間を削減できる「Q&Aテンプレート」をご用意しております。
テンプレートを読み込み、お客様に合った内容に修正するだけでスムーズに運用を開始することができます。

RICOH Chatbot Service 業務/業種別Q&Aテンプレートの詳細はこちら RICOH Chatbot Service Q&Aテンプレートのご紹介
●チャットボットの運用体制をどう構築するか チャットボットは、導入後、運用の過程で出た課題を解消していく定期的なメンテナンスによって品質を上げていくことができます。例えばチャットボットが答えられなかった質問へは、回答を追加したり、ユーザー満足度の低い回答は、内容を改善するか、オペレーターへつなげるかなどを検討します。
こうした運用ができる体制が構築できるかどうかを考えておく必要があります。

3. チャットボット導入後によくある課題

多くの企業は、チャットボット導入後、どのような課題に直面しているのでしょうか。それを知ることで、あらかじめ備えておくことができるでしょう。

チャットボット導入後に企業に見られる、よくある課題は以下のようなものがあります。

●運用体制の検討ができておらず、オペレーターとの連携がうまくいかない チャットボットがユーザーからの質問に答えられない場合はオペレーターに引き継ぐという計画があっても、そもそも運用体制が明確に検討できていないと、オペレーターとの連携がうまくいかないといったことが起きてしまいます。

●改善を行いたいがPDCAサイクルを回せる運用体制がない チャットボット運用後は、チャットボットが答えられなかった質問を定期的にチェックし、シナリオを見直す必要があります。運用体制を構築していないと、そうした改善やPDCAサイクルを回すことすらできません。
チャットボットの質が上がらなければ、いつまで経ってもユーザーに適切な回答を返すことができないため、思うような成果につながらなくなってしまいます。

●効果検証を行うための時間が無い 先述の通り、チャットボットは運用しながら効果検証を重ねて品質を向上させていくものです。その効果検証のための工数をあらかじめ想定していなかったケースでは、チャットボットの成果が出にくくなります。

●改善を実行したいが、操作がむずかしい 運用の人員は確保できていたとしても、チャットボットの改善を行う際に、その操作そのものに障壁があれば、時間がかかって思うような改善ができなかったり、改善作業が属人化してしまったりします。

企業にもよりますが、このような課題を踏まえておくことで大きな失敗を避けることができると考えられます。

4. チャットボットの運用でよくある課題

チャットボットの導入が成功した後、運用面で課題を感じている企業もあります。どのような課題に直面しているのか、運用におけるよくある課題をご紹介します。 ●成果が出ているのかわからない チャットボットを運用していく中で、例えば、電話問い合わせ削減や問い合わせ率向上などの目的を設定したは良いものの、目的が達成されず、成果が出ないことがあります。
成果が出ない要因は複数考えられますが、そもそも、目的を達成するための目標を数値化していない、目標値の設定が適切でないといったことが考えられます。その場合、毎日のチャットボットへの問い合わせ件数や電話問い合わせの件数の変動を細かく見ながら実施していくことが重要となります。

●チャットボットが利用されない チャットボットは利用されなければ目的を達成できません。原因として、そもそもユーザーがチャットボットの存在を知らない、回答精度が低いといったことが考えられます。まずは原因を突き止めて、認知度を上げる施策やメンテナンスによる回答精度を上げる施策を取ることが重要です。

●チャットボットの離脱率が高い 離脱率が高い場合、まずはどこで離脱しているかを突き止める必要があります。例えば、ユーザーが求めている回答が得られないことが分かった後で断念してしまうのか、回答が文章だけでわかりにくいことが原因のこともあります。回答精度を上げる、文章だけでなくイラストや図版も活用するなどの対策が考えられます。

●メンテナンス作業が滞ってしまう チャットボットは回答精度を向上させるために、運用していく中で定期的なメンテナンスが重要になりますが、作業が滞ってしまうケースも多くあります。原因として導入時にチャットボットの運用体制の設定が不十分だったケースや、チャットボットの運用担当者を一人に限定してしまったケース、そもそもメンテナンス方法がわからないケースなどが考えられます。
会社や組織によって最適な運用体制は異なりますが、一人ではなく複数人が交代で運用体制に当たったほうが運用しやすいといわれます。メンテナンス方法が分からない場合には、サービス提供事業者にレクチャーを受ける機会を設けると良いでしょう。

5. 導入前の運用体制等の検討と自社に合ったチャットボットの選択が重要

導入後の課題を踏まえ、改めて、導入前の検討において重要といえるのは、「導入前にしっかりとした運用体制等の検討を行うこと」と、「自社に合ったチャットボットを導入すること」の2点です。

運用開始後に、課題に対処できないということがないよう、しっかりと前述の検討事項を考えることが重要です。

そして、見落とされがちなのが、チャットボットが自社に合っているかということを、導入時の環境構築やコスト面だけでなく、運用における操作面の簡便さなどの側面からもよく検討しておくことです。
チャットボット導入の目的と突き合わせ、適したチャットボットを選んで導入する必要があります。

もし操作に不安があるのであれば、簡単に設定ができるチャットボットや、テンプレートが用意されているようなチャットボットを選ぶのをおすすめします。
また、普段使い慣れているExcel等のフォーマットで、シナリオ作成ができるサービスを選ぶといったことも、手軽でスピーディーな運用のためには重要です。

●RICOH Chatbot Service(リコーチャットボットサービス)とは リコーの「RICOH Chatbot Service(リコーチャットボットサービス)」は、使い慣れたExcelで作ったQ&Aデータを読み込み、自動で作られるタグをコピー&ペーストするだけでWebサイトに設置完了できます。
また導入後の運用の際に面倒なシナリオ設定も事前に設定済みという、簡単かつスピーディーに導入と運用ができるチャットボットサービスです。 業種別Q&Aパッケージのテンプレートを利用すれば、導入の手間をさらに削減できます。

リコーのチャットボットサービスであれば、導入後のよくある課題を未然に防止することができます。

リコーチャットボットサービスはこちら

6. 課題別チャットボットの活用事例

チャットボットにまつわる課題を解決し、活用に成功した事例を2つご紹介します。

【課題】多忙でチャットボットへのQ&Aが十分に登録できない

ある商社は、手軽に開始できるチャットボットツールを選択し、すぐにスタートを切ることができましたが、導入当時は非常に多忙で、十分な量の質問数を登録することができませんでした。そのため、当初はチャットボットでの回答率は3%程度でした。
【解決策】 そこで、チャットボットツール提供事業者によるQ&A作成代行サービスを活用。既存Q&Aのブラッシュアップと追加質問を作成することにより、約70%にまで大幅に改善することができました。

【課題】お客様にわかりやすく伝えたい

食材宅配を行う企業の事例です。チャットボット導入時にQ&Aを登録する際、「お客様にどういう表現で回答すればわかりやすく説明できるだろうか」という課題に直面しました。
【解決策】 そこで、業界用語や専門用語を使わないよう、わかりやすい言葉に置き換えるようにしました。言い回しは上席者や他部署のメンバーなどが第三者の観点で検証しました。

結果、チャットボットへの質問件数月300件のうち、有効に回答できているものが170件前後から190件程度に伸びました。

7. まとめ

チャットボット導入時には、事前に目的の明確化や運用体制の準備、及び自社に合っているかどうかの見極めが重要になってきます。
チャットボットで目的を達成し、成果を出すために、事前に十分検討するのをおすすめします。

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