チャットボットでできること・できないこととは?
仕組みや事例も徹底解説
チャットボットは、今、多くの企業のWebサイト上で取り入れられており、カスタマー対応やFAQとしての提供が定着してきました。また社内問い合わせ対応、ヘルプデスクの用途も広がっています。こうしたチャットボットはどのようなものなのか、また、どのようなことができるのかを中心に、チャットボットの基礎を解説します。
チャットボットとはPCやスマートフォンなどの画面上で、ユーザーからの何らかの問いかけに自動で答えを返すプログラムです。「チャット(chat)」と「ボット(bot)」と組み合わせた言葉で、「リアルタイムに短文の会話をする(チャット)ことが可能なロボット(ボット)」という意味です。
チャットボットはユーザーがチャット上で選択肢から該当のものを選択すると、その選択に合った回答を返したり、質問をテキスト入力すると、そのフリーワードの単語をもとに辞書などと照らし合わせて回答をいくつか提示したり、過去の会話ログから学習したデータを元に適切な回答を返したりします。
チャットボットの仕組みとして、WebブラウザやLINEなどのアプリケーションと、チャットボットのプログラムをAPI(※)で連携させることによって、質問への回答を返しています。
※APIとは…Application Programming Interfaceの略。複数のサービスやソフトウェアを、互いに連携させる仕組みのこと
【関連コラム】チャットボット(Chatbot)とは?│初心者にもわかりやすく解説
チャットボットの使い方-種類や仕組み、活用例をご紹介
チャットボットは、その回答を返す仕組みが複数種類あり、シナリオ型、辞書型、AI型の3つに分けられます。
シナリオ型は、あらかじめ定めたシナリオ通りに答えを返すものです。例えば、ユーザーが「料金について知りたい」という選択肢を選択すると、「月額料金について」「入会金について」「配送料金について」などの選択肢が表示され、ユーザーは求める答えを選び、最終的に欲しい回答にたどりつきます。
辞書型は、ユーザーが入力したワードに含まれる単語を、あらかじめ設定された辞書から検索し、該当する回答を表示するものです。
AI型は、あらかじめ学習させたデータやユーザーの会話データをAIが解析し、統計的に最も適切な回答を返すチャットボットです。
チャットボットの種類によって、適した利用シーンやコスト、運用負荷が変わってくるため、自社の状況や目的に合った最適なものを選ぶことが大切です。
チャットボットの種類 - シナリオ型/辞書型/AI型など特徴や違いを徹底解説!
チャットボットがユーザーと会話できる裏側には、大きく分けて「ルールベース」と「機械学習(AI)」という2つの異なる技術が使われています。それぞれの仕組みを理解することで、自社のチャットボットの選び方の参考にすることができます。
ルールベース型の仕組み(シナリオ・辞書)
あらかじめ設定されたルールに従って応答する仕組みです。「Aという質問が来たらBと返す」というIF-THEN形式のプログラムや、シナリオチャートに沿って会話が進みます。
仕組みの特徴事前に登録されたキーワードや選択肢に完全一致した場合のみ回答します。
メリット回答の揺らぎがなく、企業として統一された回答を提示したいケースに適しています。チャットボットのルールベース型は、FAQのような決まった質問への対応に強みがあります。
AI型(機械学習)の仕組み
AI(人工知能)が搭載されたチャットボットは、自然言語処理(NLP)を用いて、ユーザーが入力した言葉の意味や意図を理解しようとします。
仕組みの特徴膨大な会話データをチャットボットに学習させることで、「言葉の揺らぎ(例:『料金』と『値段』)」を同一の意味として捉え、統計的に最も適切と思われる回答を導き出します。
メリット使えば使うほどデータの蓄積により精度が向上し、より人間に近い自然な会話が可能になります。
チャットボットを導入することで様々なことができるようになります。ここではチャットボットでできることを3つご紹介します。
チャットボットでできること
・お客様からの問い合わせを削減
お客様からの問い合わせに対応するカスタマーサポートとしての用途は一般的になりつつあります。
従来、コールセンターのオペレーターが電話で対応したり、メール問い合わせに対応したりしていましたが、よくある質問など決まりきった回答はチャットボットに任せることで、問い合わせを削減します。
また、電話がつながらない、メール返答が遅いといった状況も、チャットボットなら即座に回答を返すことができるので、顧客満足度向上にもつながります。
・社内からの問い合わせを削減
社内での人事、経理、情報システムに関する問い合わせにチャットボットを活用することも有効です。マニュアルを作って置いておいても、ユーザーは、マニュアルのありかを探し、次に、目次を見たり検索をしたりすることにかかる時間を考えると、つい問い合わせをしてしまいます。
チャットボットは知りたい情報を打ち込むと該当の選択肢が表示されたり、直接、瞬時に回答を返してくれたりするため、より便利になっています。
・販売機会損失の防止
カスタマーサポートとしての問い合わせは、有人対応は夜間や休日の対応がむずかしいものですが、チャットボットなら24時間対応可能です。これにより機会損失を防止することができます。
前章ではAIチャットボットでできることやメリットをご紹介しましたが、万能に見えるチャットボットにも苦手な領域やデメリットが存在します。導入後に「期待外れだった」とならないよう、あらかじめ限界を把握しておくことが重要です。
複雑な文脈の理解や感情への寄り添い
AIは進化していますが、人の感情を完全に読み取ることはまだ困難です。例えば、前後の文脈が複雑に入り組んだ相談や、怒っている顧客に対して謝罪や共感が必要なクレーム対応などは、チャットボットだけでは適切な対応が難しい場合があります。こうした場面では、人の手による柔軟な対応の方が高い顧客満足度を維持できます。
学習データにない未知の質問への回答
チャットボットは、あくまで登録されたデータや学習した範囲内でしか回答できません。そのため、想定していない「未知の質問」や、最新のニュース・社内規定など、データ化されていない情報については答えることができません。ユーザーの疑問を解消するためには、定期的なデータの更新が必要です。
責任を伴う最終的な判断
契約の締結や緊急時の判断など、責任能力が問われる業務をチャットボットに任せることはリスクがあります。AIが誤った回答をした場合に大きなトラブルになる可能性があるため、最終的な意思決定は人間が行う必要があります。
チャットボットには苦手なこともありますが、運用方法を工夫することで弱点を補い、業務効率化の効果を最大化することができます。ここでは、代表的な解決策を3つご紹介します。
有人対応(オペレーター)とスムーズに連携する
チャットボットですべてを解決しようとせず、ボットが答えられない質問はスムーズに有人対応に切り替える「ハイブリッド運用」が効果的です。例えば、よくある質問はボットで自動化し、複雑な相談は有人チャットやチャットボットのヘルプデスクの担当者へエスカレーションする仕組みを作れば、365日24時間の利便性と、人ならではの丁寧なサポートを両立できます。
ログ分析による継続的なチューニング
チャットボットは導入して終わりではありません。運用中に蓄積された会話ログを分析し、「答えられなかった質問(回答なし)」を特定することが重要です。 ユーザーのニーズに合わせてQ&Aデータを追加・修正していくことで、回答できる数を増やし、徐々に賢く育てていくことができます。この地道な運用が、長期的な自動化の向上につながります。
対応範囲を明確にして期待値を調整する
ユーザーがチャットボットを利用する前に、「このボットでは〇〇についてお答えできます」といった対応範囲を提示するのも有効です。あらかじめ目的やできることを明確に伝えることで、ユーザーが何を聞けばよいか迷うことを防ぎ、ストレスの軽減につながります。
チャットボットを導入する際には、ただ導入するのではなく、まず、なぜチャットボットを導入したいのかなど目的や動機を明確にすることが重要です。例えば、「カスタマーサポートの顧客満足度を上げたい」「有人対応を減らして人的コストを削減したい」といった目的です。
それによって、使用すべきチャットボットの種類やシナリオの設計が変わってくるため、チャットボット選びにも関係してくるためです。自社に合ったチャットボットを選ぶためにも、必ず事前に目的を明確にすることから始めましょう。
では、実際にチャットボットを導入するときの手順をご紹介します。
1.導入目的の明確化
チャットボットの導入目的を明確にしましょう。その目的に応じて設定されるチャットボットや準備すべき事柄も変わってきます。
2.チャットボット設置場所の検討
チャットボットは、Webサイトやアプリなど、どこに設置するのかを検討しておきましょう。ターゲットユーザーが最も利用しやすい場所がおすすめです。
3.チャットボットツールの選定
チャットボットツールを比較し選定します。チャットボット導入目的に応じて機能やスペック、種類などを選定しましょう。
4.トライアル
チャットボットツールが複数、絞り込めたら、トライアルを行っているサービスについては実際に自社に導入して短期間、運用しましょう。Q&Aデータ登録やシナリオ構築から行っていきます。
5.本格導入
トライアル実施で問題がなければそのまま本格導入します。トライアルがうまくいかなければまた他のサービスを検討しましょう。
チャットボットを導入した後は、利用率などの目標を設定し、その目標達成のために、効果的に活用していくことが求められます。
チャットボット導入後の効果的な活用方法を3つご紹介します。
導入目的やユーザーメリットを明確にする
チャットボットを導入した後、Q&Aデータの作成や利用状況などを見ながら、目的がずれてしまったり、重視されなくなってしまったりすることもよくあります。これでは効果的な活用はむずかしいでしょう。
あらかじめ、導入目的を明確にして、運用時にも常に目的に基づく目標に向けて取り組むことが肝心です。また、チャットボット導入によるユーザーメリットも合わせて明確化しておくことで、チャットボットの効果をより高めていくことができます。
効果検証をしっかり行う
チャットボットは導入して終わりではなく、運用して効果を測定し、改善を続けていくことが大切です。まず適切な目標値の設定をおすすめします。目標値には、例えばチャットボットの利用率や正答率、電話問い合わせ対応の件数、社員の勤務時間の変化などが挙げられます。
運用中はログの取得や集計をし、可視化することも大切です。運用しながら複数の目標値がどう変化するのかを検証し、改善点を見つけながら、改善策を実施することが、チャットボットの効果につながります。
ログから顧客ニーズを掴み、商品開発・サービスの質向上に活かす
チャットボットは無人であることから、ユーザーは本音を出しやすくなります。思わぬ本音がチャットボットに入力されることで、そこから新たなニーズが見つかることもあります。そのニーズをもとに、新規商品開発やサービスの質を向上するための施策に活かしていくことは、チャットボットの有意義な活用方法といえます。
企業のチャットボット導入事例をご紹介します。
チャットボット導入でECサイトのサービス貢献に
ECサイトを運営するある企業では、ECサイトからの細かな問い合わせ対応が多岐にわたり、スタッフの対応業務が負担となっていました。急に人員を増やすことも難しいことから、チャットボットを導入することになりました。チャットボット導入後は、これまでと違い電話がひっきりなしになる状態は解消されました。また、チャットボットへの問い合わせ内容を分析することで、お客様が本当に知りたいことやサイト上で困っていることが浮き彫りになり、ECサイト自体の改善にも役立つようになりました。
問い合わせ対応効率化だけじゃない!「RICOH Chatbot Service」がECのサービス向上やSEO対策にも貢献
チャットボットの導入コストは種類や機能によって大きく変わってきます。
そのため、「コスト削減」を目的に導入をしても、AI型の比較的高価なもので導入コストが高くついたり、あらかじめ用意しておくべきデータの構築に時間と手間がかかって運用費が高くついたりすることで、目的を達成できない場合もありますので、注意が必要です。
その点、リコーが提供するチャットボットは、コストを抑えて素早く簡単に導入できることから、導入時のコストの心配を最小限にすることができます。
まず、リコーのチャットボットは、辞書型とシナリオ型の両方を組み合わせたチャットボットで、ツール自体が比較的安価なことに加え、AIの専門家も膨大なデータを学習させる時間も必要ないため、コストを抑えることが可能です。
また、自然言語を認識する部分にAIを活用し、表記揺れに自動で対応できる辞書型の強みと、ボタン選択式で、手軽に質問・回答できるシナリオ型の強みを併せ持ち、幅広い質問に適切に回答することができます。
最後に、シナリオを組む必要がなく、Excelや管理画面でQAを用意・修正するだけで多様な質問に対応可能であり、運用も簡単です。このように、リコーのチャットボットはコストパフォーマンスに優れています。
チャットボットの概要や種類、活用方法や導入時の注意点、コストを抑える方法などをご紹介してきました。チャットボットは活用の幅が広がっており、導入も手軽に行えるようになっています。ぜひ自社に合ったものを検討しましょう。
チャットボットお役立ち資料
RICOH Chatbot Serviceのサービス資料はもちろん、
導入事例集、チャットボットの基礎知識が学べる資料など
チャットボットに関する様々な資料をご用意!
是非、ダウンロードして御覧ください。
以下のような資料をご用意しています。
- チャットボットの種類とそれぞれのメリットデメリット
- チャットボットサービスを正しく賢く選ぶコツ
- RICOH Chatbot Service 導入事例集
- RICOH Chatbot Service サービス資料
など様々な資料をご提供中!








