コラム COLUMN

最終更新日:2025年12月15日

自治体の情報発信手法として有効なチャットボット!活用メリットは?

多くの自治体は今、「情報発信」というテーマで多くの課題に直面しており、災害時の緊急情報の提供などが喫緊の課題となっています。情報提供の効率化が求められる中、 情報発信手法としてチャットボットがツールとして有効活用できます。
今回は、自治体がチャットボットを活用してどのように情報発信ができるのか、その活用方法をご紹介します。

1. 自治体の情報発信における3つの基本目的と重要性

自治体の情報発信は、単なるお知らせではなく、行政の透明性を確保し、住民生活を支える重要な広報活動です。その基本目的は大きく分けて三つあります。一つ目は、住民に正確かつ迅速に情報を届ける「生活支援」。二つ目は、地域外への魅力を伝える「地域振興」。そして三つ目は、住民との信頼関係を築く「共創」です。

●住民の生活を支える情報提供

災害や緊急事態が発生した際、正確な防災情報や避難情報を速やかに伝えることは、自治体の最も重要な役割です。また、子育て、福祉、健康といった生活に密着した行政サービスに関する情報を掲載することで、住民がニーズに合ったサポートを受けられるよう支援します。住民の満足度を高い水準で維持するためにも、この目的は不可欠です。

●地域外に魅力を発信する地域振興

少子高齢化が進む現在、全国の自治体にとって、地域外への情報発信は地域活性化の生命線です。観光客誘致や移住促進、企業誘致を目的とした情報発信は、地域の経済基盤強化に直結します。地域独自の魅力や特色を効果的に伝える広報戦略が求められています。

●住民との信頼関係を構築する共創

情報発信を通じて住民の意見やニーズを調査し、政策に反映させることで、自治体と住民の間に信頼関係が生まれます。双方向の広報は、住民がまちづくりに参画する意識を高め、より高いレベルでの地域社会の形成に寄与します。
2. 自治体の情報発信にまつわる課題

自治体は、近年、情報発信におけるさまざまな課題に直面しています。例えば、次のような課題です。

●インフルエンザ関連の情報発信・問い合わせ対応

感染対策や給付金、ワクチン接種関係など、多様なジャンルの情報発信が求められ、住民からの問い合わせも膨大になっており、情報発信や対応を効率化する必要があります。

●DX化によるツール活用の必要性

国をあげて取り組まれているデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める必要性がある中、ツールやアプリ、LINEなどのSNSの活用も求められています。一つの媒体だけでなく多種類の媒体に間口を広げていく必要もあります。

●災害時の緊急情報の配信も整えておく必要性

地震や豪雨などの自然災害時に、緊急情報をスピーディーかつ確実に提供できる情報発信手段も整えておく必要性があります。

●観光客への興味関心を引く情報発信ができていない

近年、外国人も含めた観光客への誘致のための情報発信も重要となっていますが、なかなか興味関心を引く情報発信ができていないのも課題です。
3. 主要な情報発信媒体のメリット・デメリットと使い分け

自治体が住民に情報を届けるために活用する媒体は多岐にわたり、それぞれの特性を理解したうえで適切に使い分けることが重要です。

●広報誌・チラシ(紙媒体)

紙媒体は、高齢者層も含め、全国の全住民に情報を届けることができるという高い到達率が最大のメリットです。掲載情報が信頼されやすく、行政の重要事項や福祉に関する詳細な情報を丁寧に伝えるのに適しています。しかし、発行頻度が限られ、速報性がない点、印刷コストが高い点がデメリットです。

●ホームページ・SNS(デジタル媒体)

ホームページやSNSは、即時性に優れており、防災情報や緊急性の高い情報をリアルタイムで伝えることができます。特にSNSは拡散力があり、地域外の企業や移住検討層に地域の魅力を届けるのに効果的です。デメリットとして、情報が多すぎて必要な情報にたどり着けない、または情報過多によりニーズが埋もれてしまう可能性があります。また、SNSの運用には専門的な知見が必要です。

●その他の媒体

メールマガジンや地域ケーブルテレビ、電光掲示板なども有効な手段です。特にメールマガジンは、特定のニーズを持つ住民層に限定した詳細な情報を伝えることに長けています。効果的な広報活動を行うためには、これらの媒体の特性を理解し、目的やターゲットに合わせて情報を掲載する「マルチチャネル戦略」が求められます。
4. 自治体の情報発信ツールとして有効なチャットボット「情報発信Bot」

自治体の情報発信にまつわる課題の中には、ツール導入に関する課題がありました。その課題については、チャットボットを活用することで解決できます。チャットボットとは、自社サイトやSNS上で機能する自動応答のチャットツールです。ユーザーが問い合わせを行うことで 、必要な情報を返します。このチャットボットを情報発信用途で利用する情報発信botは、多くのメリットが期待できます。

●生活情報や観光情報を手軽にユーザー自ら引き出せる

住民が知りたい日常的に必要な生活情報や、観光客が現地に訪れる前に知っておきたい情報などについて、チャットボットを操作すれば簡単に引き出せるようにしておけば、パンフレット等を取り寄せたり、サイト上で自ら探し回ったりしなくても済みます。
例えば、自治体で行っているサービスの紹介や、問い合わせ窓口の案内をチャットボットで行うことで、人々が知りたい情報を手軽に引き出すことができます。

●ユーザーの生の声を拾うことができる

チャットボットを利用するユーザーが、チャットボットに知りたいことを打ち込んだり、選択したりしたそのログは、保存されます。それらのログを確認することで、これまで知り得なかった生の声を拾うことが可能です。サービス改善や今後の情報発信の工夫に役立てられるでしょう。
5. 「情報発信Bot」のチャットボットで発信する内容

もし、自治体が情報発信Botとしてチャットボットを導入した場合に、どのような内容を発信することができるのかみていきましょう。

●インフルエンザ関連情報

インフルエンザに関する関連情報を発信することで、住民の感染対策や生活、ワクチン接種などに役立ちます。

●ゴミ分別などの生活情報

ゴミの分別方法についてなど、簡易的な生活関連の情報についての問い合わせが、チャットボットで吸収することができます。チャットボットなら電話と異なり、24時間365日、問い合わせができるので、住民の利便性も増すでしょう。

●子育て支援に関する情報

子育てに関する情報、例えば子育てに関する助成金の取得や制度に関する情報を発信することで、子育てがしやすくなります。

●観光情報の発信

地域の観光情報を発信することで、観光目的で訪れる人々の興味関心を引き、結果的に観光客の集客にもつながります。
6. チャットボットを活用した自治体の情報発信のトレンド

自治体における情報発信は、住民の多様なニーズに応えるため、単なる広報から「住民サービスのDX化」へと進化しています。その中でチャットボットは、高い利便性から、新しい行政の情報発信の形として全国的に導入が進んでいます。

●住民の「知りたい」に即座に応える24時間対応

住民からの問い合わせは、曜日や時間帯を選びません。チャットボットは、福祉、健康、防災など、多様な質問に対し、24時間365日いつでも正確な情報を即座に届けることができます。これにより、職員の負担を大幅に軽減し、より専門性の高い行政業務に集中できる環境を整備します。

●生成AIとの連携による多角的な情報提供

近年、チャットボットは生成AIと連携することで、単なるFAQ応答に留まらず、より柔軟で自然な対話が可能になっています。これにより、特定のニーズに基づいた情報検索や、複雑な手続きの調査サポートなど、高度な情報提供が可能となり、住民満足度をさらに高い水準に引き上げることが可能です。地域外の企業へのアピール情報や、観光情報を多言語で伝える際にも強力なツールとなります。

●既存媒体との連携による情報の統一と拡散

チャットボットは、自治体ホームページやLINEといった既存の情報発信媒体と連携させることで、どこから問い合わせても一貫した情報を伝えることができます。これにより、情報の散逸を防ぎ、広報活動全体の効率化と信頼性の向上を実現します。
7. まとめ

自治体は今、多様な情報を発信する必要性と、情報発信の媒体を増やして、幅広い住民や観光客に情報発信を行っていくことが課題の一つとなっています。そうした課題を解決するチャットボットは、現在、すでに多くの自治体で導入されています。

リコーがご提供する「RICOH Chatbot Service」は、自治体への導入実績もあります。

例えば、消費生活に関する相談受付や情報提供を実施している大阪府消費生活センター様の事例では、定形的な問い合わせはチャットボットで対応し、24時間365日問い合わせ対応が可能になり、消費者がより相談しやすい環境にしました。消費者は必要な情報にたどり着きやすくなり、回答を探す負担が減りました。これはチャットボットで効果的な情報発信が成功している好例です。詳細の事例は下記ページでご紹介しておりますので、ぜひご参考にご覧ください。

「大阪府消費生活センター」の導入事例はこちら

RICOH Chatbot Serviceのデモのお申込みはこちら

関連コラム
無料デモ実施中!RICOHチャットボットサービス 月額1.8万円~ 詳細はこちら 1アカウント契約のみで利用可能 ChatGPTの業務活用 セキュリティ・運用の課題を解決 詳しくはこちら

人気記事ランキング

RICOH Chatbot Service 製品サイト 導入かんたん 運用らくらく 詳しくはこちら

お問い合わせ