導入事例

最終更新日:2026年10月20日
リコージャパン株式会社(社内実践事例)

対象業務の月平均約157時間削減を実現。
安全に社外秘ナレッジを活用できる「RICOH デジタルバディ」が営業現場の自己解決と早期育成を強力に支援。

  • 課題

    各プロダクトに問い合わせ専任部隊がないため、各担当者が多種多様な質問への根拠確認と対応に追われ、本来の通常業務を圧迫していた。

  • 施策

    リコージャパンでは、AIやBIツールで業務の効率化・自動化を進める「プロセス改革グループ」主導のもと、社内の問い合わせ業務に「RICOH デジタルバディ」を導入。

  • 成果

    対象業務を月平均約157時間削減、26%の省人化を達成。新メンバーの業務立ち上げ期間が約半年から3ヶ月に半減。

  • 削減時間
    約157時間/月

    対象業務の問い合わせ対応を削減

  • 省人化率
    26%

    対象業務の省人化を達成

  • 立ち上げ期間
    約半年→3ヶ月

    新メンバーの業務立ち上げ

  • 利用者数
    約5,000名

    全社での利用者数

リコージャパン株式会社

  • 所在地:東京都港区芝3-8-2 芝公園ファーストビル
  • 設立:1959年5月2日
  • 従業員数:17,088名(2026年4月現在)
  • 会社概要:さまざまな業種におけるお客様の経営課題や業務課題の解決を支援する各種ソリューションの提供。
  • URL:https://jp.ricoh.com/
お客様の「はたらく」の変革に寄り添い、デジタル技術でビジネス課題を解決

リコージャパンは、リコーグループの国内販売会社として、オフィスのITインフラ構築から業種ごとの業務ソリューションまで、幅広くお客様の経営課題・業務課題の解決を支援しています。近年は、生成AIをはじめとする最先端デジタル技術を自社内でいち早く実践し、その効果と実践ノウハウをお客様への提案やサポートに繋げる取り組みに注力しています。

これまでの課題
  • 1

    各プロダクトに問い合わせ専任部隊がないため、各担当者が多種多様な質問への根拠確認と対応に追われ、本来の通常業務を圧迫していた。

  • 2

    社内サイトにナレッジは掲載されているものの、情報が散在しており、営業担当者が各プロダクトの担当者に直接電話やチャットで質問しがちだった。

  • 3

    業務が専門的かつ複雑なため、配属された新任メンバーが自立して業務を習得するための育成コストが大きかった。

RICOH デジタルバディ導入効果
  • 1

    簡単な質問を「RICOH デジタルバディ」で自動化し、高難度な問い合わせ対応や付加価値の高い業務へと人的リソースをシフトできるようになった。

  • 2

    散在した情報が「RICOH デジタルバディ」に集約され、営業担当者は疑問点を質問/解決できるようになり、電話やチャットでの対応を大幅に削減できた。

  • 3

    過去のQ&Aやマニュアルを学習した「RICOH デジタルバディ」を自習ツールとすることで、新メンバーの業務立ち上げ期間が約半年から3ヶ月に半減。

「複雑な設定が不要で、資料を流し込むだけで即使える手軽さと、社外秘も扱える安全性が魅力。実践で得た知見は、製品やお客様へのサポートに還元していきます」

デジタルサービス企画本部 松井雄一郎・永井清登・萩原直哉
背景と課題

問い合わせ対応に追われ主要業務が逼迫 ナレッジへのアクセス難が営業現場のロスに

リコージャパンでは、全国の営業担当者が顧客対応を進める中で発生する様々な疑問や、発注システムに関する問い合わせが各プロダクトの担当部門に集中していました。「必要なナレッジやルールは社内ポータル等に掲載されているものの、営業担当者がそこへたどり着くのが難しく、つい慣れた電話やチャットで直接聞いてしまうという状態でした」とプロセス改革グループを兼務する萩原は語ります。

対応する側も不正確な回答はできないため、質問があるたびに過去の規程やマニュアルを精査して回答。専任部隊がない中で、1日に何度も発生するこの対応作業が担当メンバーの通常業務を圧迫する要因となっていました。

導入の経緯

社外秘も扱えるセキュアな環境とファイルを流し込むだけの圧倒的な手軽さが決め手

2025年度、リコージャパン デジタルサービス企画本部ではAIやBIツールを駆使して業務効率化を図り、削減した時間で付加価値の高い業務への移行を推進する「プロセス改革グループ」を新たに発足。その最初のプロジェクトの一つとして目をつけたのが「RICOH デジタルバディ」(以下、デジタルバディ)でした。「従来のチャットボットはQ&Aのシナリオ設計など導入前の設定が非常に複雑でしたが、デジタルバディは、関係する社内ファイルをそのまま流し込むだけで自社専用のAI『デジタルバディ』が簡単に作れる手軽さがありました」とグループ専任の永井は話します。

さらに、もう一つの大きな理由がセキュリティでした。「私たちが扱っている月額システムの発注ルールは、取扱商品各社との取り決めとなっており、外部への漏洩が絶対に許されない社外秘情報です。一般に公開されているクラウドのAIサービスには入力できない内容だからこそ、安全な社内環境で稼働するリコーのデジタルバディが最適でした」(萩原)

社内での展開は一気に拡大。現在では、約5,000名の社員が利用し、カテゴリーごとに作成された「デジタルバディ」の数は約1,000個、稼働するグループ数は約160件を超える規模にまで成長しています。

導入の効果

月157時間削減、26%の省人化を実現。新人の早期育成や、Microsoft Copilotとの掛け算による「データ作成自動化」も実現

導入後、簡単な質問をデジタルバディが自己解決に導くことで直接的な問い合わせを削減。「簡単な質問が来なくなったので、人が対応すべき難易度の高い問い合わせに注力できるようになりました」(萩原)。その結果、「昨年度の実績として、デジタルサービス企画本部で月平均約157時間削減、対象業務の26%省人化の成果を創出しました」と永井は語ります。

デジタルバディは新メンバーの自立的な教育支援としても活用されています。「デジタルバディに質問し、返ってきた内容を問い合わせ回答の素材として活用することで、自律的に業務を習得することができます。これまで約半年かかっていた育成が、3ヶ月で立ち上がった部署もあります。」(萩原)。

さらに、RAG(検索拡張生成)の早期作成を目的として、Teams会議のレコーディングデータを音声認識で文字起こしし、Microsoft Copilot*でFAQデータを自動生成する独自フローを整備しています。また、RAG(検索拡張生成)に対応範囲や回答例など、デジタルバディ自身が提供可能な情報を登録することで、回答不可となるケースを防ぎ、質問者に適切な案内ができるようにするなど、使いやすさ向上に向けた改善を継続的に実施しています。

今後の展望

回答精度80%への挑戦と社内実践で磨かれたリアルな価値をお客様へ還元

現在は「目標である回答精度80%と、AIでのカバー率75%の達成に向け、毎月ログをチェックしながらデータのメンテナンスを続けています」(永井) 。AIサービスを担当し、チームではデジタルバディの全体管理を統括する松井は「最終的には、営業担当者、サービス担当者、事務職が汎用的に、当たり前に使いこなし、それによって日常業務が効率化されてよりクリエイティブな仕事にシフトできる環境を目指す」と今後を見据えます。

「我々のところで得られたノウハウは、松井のところにフィードバックして、製品のロードマップ(機能追加)に活かしたり、お客様向けの資料として活用しています」(永井)といった取り組みを継続し、自社実践のリアルな価値を製品価値とサポート品質の向上へダイレクトに繋げていきます。

*Microsoft Copilot は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※本資料に掲載のその他の会社名および製品名、ロゴマークは各社の商号、商標または登録商標です。

お話をお聞きした方々
社員インタビュー
  • 松井 雄一郎

    デジタルサービス企画本部
    AIサービス事業センター
    AIサービス販売統括室
    販売計画グループ

    松井 雄一郎
  • 永井 清登

    デジタルサービス企画本部
    ICT事業センター
    事業統括室
    プロセス改革グループ

    永井 清登
  • 萩原 直哉

    デジタルサービス企画本部
    アプリケーションサービス事業センター
    バックオフィス戦略室
    基幹アプリケーショングループ

    萩原 直哉
FAQ
よくある質問

※回答は、本インタビューでの発言内容をもとに、一部要約・編集して掲載しています。

A「従来のチャットボットはQ&Aのシナリオ設計など導入前の設定が非常に複雑でしたが、デジタルバディは、関係する社内ファイルをそのまま流し込むだけで自社専用のAI『デジタルバディ』が簡単に作れる手軽さがありました」(永井)
A「私たちが扱っている月額システムの発注ルールは、取扱商品各社との取り決めとなっており、外部への漏洩が絶対に許されない社外秘情報です。一般に公開されているクラウドのAIサービスには入力できない内容だからこそ、安全な社内環境で稼働するRICOH デジタルバディが最適でした」(萩原)
A「1つはRICOH デジタルバディが手軽に始められるというのが大きな利点でした。チャットボットの場合は設定項目が多く、代わりに色々なことはできますが、RICOH デジタルバディは割と簡単にRAGを作り、そこに色々な必要なファイルを入れ込んでいって、すぐに使い始められました」(永井)
A「リコージャパン社内での展開は一気に拡大し、現在では約5,000名の社員が利用し、カテゴリーごとに作成された「デジタルバディ」の数は約1,000個、稼働するグループ数は約160件を超える規模にまで成長しています。(2026年9月時点)各グループ、プロジェクトごとにRICOH デジタルバディを作り、問い合わせの軽減や業務効率化などの改善に主体的に取り組んでいます」(松井)
A「RICOH デジタルバディに質問し、返ってきた内容を問い合わせ回答の素材として活用することで、自律的に業務を習得することができます。これまで約半年かかっていた育成が、3ヶ月で立ち上がった部署もあります」(萩原)
A「リコージャパンでは、昨年度の実績として、約1年間の取り込みで問い合わせ業務に関してひと月当たり約157時間の削減ができたという成果がありました。今期はもっと増やしていく予定で、来期に関しては6ヵ月で合計1200時間の削減を目標としており、今のところそれを上回るペースで改善は進んでいます。目標である回答精度80%と、AIでのカバー率75%の達成に向け、毎月ログをチェックしながらデータのメンテナンスを続けています」(永井)
自社実践のリアルな価値を、
製品価値とサポート品質の向上へ

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